2009-05-24 Sun 00:48
![]() →「土星の環の消失現象2009」 解説を読んで環の消失の理屈はともかく、環の厚みに改めて驚いてしまった。最新の調査によると、環の直径がおよそ27万kmなのに対して環の厚みはわずかに10m程度だという。かつて数百kmと読んだのがそのうちに数kmになり今や10mになってしまった。 それにしてもどうして環は乱れないのだろう。氷の粒同士が密になると振動が伝わって波動が生じそうだがすぐにまた砕けてしまって波動の消失を繰り返すのだろうか。波動が伝わりながら共鳴を起こして環がぶよんぶよん波打つなんてことは起こり得ないのだろうか。もっとも、土星があの静寂の姿を保ち続けるためには環が乱れないに越したことはないのだが。 |
かすてん様、おはようございます。
探査機ボイジャー2号が発見した「土星環のスポーク」という奇妙な構造のことを思い出しました。これは探査機カッシーニでも確認されていて、波なのかどうかはわかりませんが、一種の擾乱であることに間違いありません。季節変化があるというのが、今回調べてわかりました。太陽放射によるものか、隕石説もあって、原因を考えるのがおもしろそうです。 http://ciclops.org/view/5222/Tis_the_Season_for_Spokes 個々の環の粒子は小さく、たしか1メートル程度の間隔があって、場所による公転周期の違いの効果が大きく、重力や粘力だけで波動が生じるということは無いのではないかと推測します。でも、静電気やガス放出があって粒子間にもっと強い力が働いているのかもしれません。
2009-05-24 Sun 06:29 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさん、情報をありがとうございます。
> 探査機ボイジャー2号が発見した「土星環のスポーク」という奇妙な構造のことを思い出しました。 何かの波動のように見えます。擾乱にしろ波動にしろその乱れがそのまま増幅しては行かない機構になっているのでしょうね。
2009-05-24 Sun 15:59 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
たしかボイジャーが撮った画像からの動画があったはず、
というので捜したら見つかりました。 http://www.ktgss.edu.hk/Academic/physics/phyindex/files/spoke_anim.gif 公転しながらもけっこう長く消えずに残っているようです。 これだけの画像があれば、かなり詳しい解析ができると思うのですが、どうでしょうか。
2009-05-25 Mon 07:55 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
おお、これはたっぷりと見られます。
スポークという暗い部分は氷が薄くなって向こうが透けて見えているのでしょうかね。それにしても土星のリングはこんなに安定して濃い(と言っても10m厚)のに他の木星や天王星、海王星のリングは薄いのでしょう。
2009-05-25 Mon 18:26 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
かすてん様、スポークってなんなのでしょうね。
カッシーニの観測の説明を読むと、 1.スポークが現れるのは土星の春と秋(すなわち、太陽や地球から見てリングの傾きの小さい時)であり、夏と冬(リングの傾きの大きい時)には観測されない。 2.スポークは位相角の小さい側(すなわち太陽のほうに観測者がいる場合)は暗く見える。逆に、位相角が大きい時(観測者が「逆光」で観測する時)は明るく見える。 つまり、B環の他の部分よりも前方に光を散乱する割合が大きい。 おそらく、2.は、氷の層が薄くなっているということだと思います。 謎解きをしてください。 天王星や海王星との比較では、土星の近くにもともと多くの物質があって衛星として固まれなかったのでしょう。衛星の分布を見ると、土星、天王星、海王星は共通点が多く、大差ないようですが、多少、土星のほうが大きい衛星が土星半径に比べて土星に近いところを回っているようです。環の薄さの違いは偶然かもしれません。
2009-05-25 Mon 20:41 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
こんばんは。
タイミングが遅れましたが、タイトルを見て実感。。。 それは・・・私の髪の毛と同じだと。。。(^^) 年々薄くなる。。。 せめてツルツルに禿げないようにコペンハーゲンに行ってハーゲンダーツのアイスクリームを食してみたいです(^^) S.Uさん
>1.~夏と冬(リングの傾きの大きい時)には観測されない。 もともと10mと薄いので正面から光が当たると濃淡の差が分からないのかもしれません。 土星の環がぶよんぶよんと波打つというよりも、窪んで薄くなった部分に隣接する粒子が落ち込んで来るのが波動として伝わって見えているのかもしれません。 全部「かもしれません」ですが、剃刀の刃の様に薄く冷淡に見える土星の環もダイナミックに変動していることが分かる面白い現象です。 中井さん >それは・・・私の髪の毛と同じだと。。。(^^) >年々薄くなる。。。 そうなんですか。ホームページにある昔の青年時代の中井さんの写真しか見ていないので、言わなければ想像しませんよ。やはり輸入物ではなくコペンハーゲンに行ってハーゲンダーツのアイスクリームを食べないとご利益ないですかね。
2009-05-28 Thu 10:43 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
確かに季節変化は、単に太陽光線の具合による見かけの現象かもしれません。もっと詳しい研究を見ないとなんとも言えないように思います。
季節変化といえば、暑くなってきたこともあり、とりあえずハーゲンダーツを食べたいものです。
2009-05-28 Thu 23:34 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさん
これまでに環の間をすり抜けた観測機はあったでしょうか。
2009-05-28 Thu 23:49 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
こんばんは。
撮影ではさすがに無理ですが、過去にスケッチした中にはスポーク構造?を捉えたらしきスケッチがあります。 ↓のURLの中に何回かそれらしき姿が残っています。1998年から2002年のです。 http://homepage2.nifty.com/star-kn/saturn.html これは一瞬一瞬を捉える眼視の威力でしょうか? 撮影では平均化されて全くダメです。 >環の間をすり抜けた観測機
私の記憶にはそのような観測は聞いたことありません。 今まで、土星の近くを通った探査機は、パイオニア11号、ボイジャー1号、ボイジャー2号、カッシーニの4機だけです。 調べると、パイオニア11号は土星の赤道上から21000km、ボイジャー2号は10500kmまで接近したというデータがあるので、これはC環、D環あたりを通過したことになるのでしょうか。土星本体の観測が主目的だと思いますが、これらの環の観測もあるのかもしれません。 B環の通過は、恐くてなかなかできないと思います。やるとしたら、ミッションの最後ですかね。カッシーニの運用の終了時に向けてB環通過をNASA-ESAに提案されてはいかがでしょうか。 中井さんは鋭眼ですねー。これがボイジャーの見つけたスポークと同じ物かどうかは別にして、環の明るさが円周方向に非一様なのが見えるのですね。
2009-05-29 Fri 06:07 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
中井さん
中井さんのスケッチ集はすごい!望遠鏡の調整もシビアに行われているのでしょうが、それにしても細かいところまで見えているのですね。こういうのを見るとカッシーニには敵わないかもしれないけど鍛えられた目によるスケッチの威力をまざまざと感じます。 中井さんは火星のスケッチは残していないのでしょうか。 S.Uさん >ボイジャー2号は10500kmまで接近したというデータがあるので、これはC環、D環あたりを通過したことになるのでしょうか。 環そのものを通過すると粒子にぶつかって観測機は破壊されてしまうでしょうからそれでは勿体ないです。ボイジャー2号はC環、D環の空隙を通過したということでしょうか?
2009-05-29 Fri 18:29 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>ボイジャー2号はC環、D環の空隙を通過したということでしょうか?
すみません。わかりません。土星の環の面は、黄道面に対して傾いているので、ボイジャー2号が黄道面にあっても最近接点が環の平面にあるとは限りません。土星接近は天王星ミッションのためのフライバイでもあったので、壊すわけにはいかないし、天王星に早く到達する軌道を選ぶためにはそんなに選択の余地もなかったと思います。
2009-05-29 Fri 18:58 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>壊すわけにはいかないし、天王星に早く到達する軌道を選ぶためにはそんなに選択の余地もなかったと思います。
そりゃそうですわ、ここでそんな危険な博打を打つ必要も無いですものね。
2009-05-29 Fri 19:09 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
こんばんは。
土星は眼視の方が撮影よりも圧倒的に見えます。ウソみたいな本当の話です。。。 火星はスケッチしていないのですよ、かすてんさん。 その代わりではないんですが、1998年の8月から9月にかけて木星のスケッチを3回とりました。自転が早くて見えている模様を描ききれませんでした。見えすぎちゃって困るの・・・なので止めました(^^) http://homepage2.nifty.com/star-kn/mokusei.html/jupiter1998.html 最近の木星は模様が当時に比べて全体的に薄くなっているような気がします。本気で見てないだけかも? 中井さん
>自転が早くて見えている模様を描ききれませんでした。見えすぎちゃって困るの・・・なので止めました(^^) 因に、土星、木星スケッチにはどのくらいの時間が必要なのですか? >最近の木星は模様が当時に比べて全体的に薄くなっているような気がします。 きっとそうなのだと思います。だいたい大赤斑が白班状になってますものね。子どもの頃はたいして性能の良くない小型望遠鏡でいい加減に見ていても大赤斑の存在は分かりました。なのに、今回の復帰後は相当真剣に見ていても一度も見えたことがありません。 この前アイピースを新調してTS65Pを178倍に出来るようにしましたので今季の木星の大赤斑に期待しています。そして、ここ数年は最小の接近ではありますが火星の見え具合も楽しみにしています。
2009-05-29 Fri 20:56 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
こんばんは。
かすてんさん> 木星と土星は自転時間が同じくらいですので、スケッチにかける時間は同じくらいですが、少々事情が違います。 木星ですが。。。 まず、じっと見つめます。これが10分くらいです。 あまり見つめ過ぎると嫌われますので(^^) そして、主な模様を描きます。位置決めが変だと後がおかしくなります。これを1分か2分以内に済ませます。これがスケッチの時刻になります。 それからがスケッチ開始です。これは1分以内が目標ですが、そうはいきませんでした。2分、3分と経過するうちに模様がどんどんズレテいきます。没してしまうものあれば、出現してしまうものありです。なので木星は模様を全部描くのは不可能に近かったです。 が、土星は違います。模様の自転方向の変化に乏しく、木星よりも時間がとれました。リングはあらかじめ描いておいてスケッチの前に目で見たように修正してからスケッチです。 まず本体の模様の描き方は木星と同じですが、白斑や暗班らしきものが見えていない限りはゆっくり出来ます。それでも時間をかけすぎると模様が自転で移動するのが分かります。あまり気にせずに・・・おきます。白斑など?のような模様があれば、その模様を描いた時刻がスケッチの時刻としていました。定常どおりの模様だけ見える時はおおまかな模様の位置決めを描いた時がスケッチ時刻にしていました。 ついでリングの様子を描きます。 仕上げは部屋でします。そしておかしな点はないか?ともう一度望遠鏡を覗いて確認です。 土星はこうして割りとゆったりスケッチできるのですが、木星はそうはいきません。 ご質問の趣旨からかけ離れて長くなったので、今辺で。 かすてん様、中井様、
>最近の木星は模様が当時に比べて全体的に薄くなっているような気がします。 私もまさにそう思いますが、これは私が昔は屈折で見ていて、今はニュートン式で見ていて、その間のある期間はシュミットカセグレンで見ていたためではないかと思っていました。同じ日に木星を違う望遠鏡で見比べたことはないのでわからないのですが、望遠鏡の形式で違うものですか。
2009-05-30 Sat 08:59 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
中井さん
正確を期すためにゆっくりじっくりと、なんてやっていても木星は待っていてくれないのですね。かなり手際よく進めないとならないようで、これも熟練の技だと感じました。 S.Uさん 色合いや濃淡の変化については長年継続して観察してきた方に聞くのが一番ですから、それも中井さんかな。そして光学系の違いにも詳しいし。
2009-05-30 Sat 09:09 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
こんにちは。
惑星の模様の濃淡は望遠鏡でも違います。 同じくらいに球面収差を補正していても、屈折が有利です。シュミカセはストレールレシオが低いので模様が薄く見えます。これは球面収差を完璧に補正しても同じです。 MT160(ニュートン)と25cmシュミカセを見比べたら、MT160の方が明らかに模様が濃かったです。 が、同じシュミカセを使っていてもここ数年で木星の模様が薄くなっているのを実感しています。ここ数年は高度が低いせいもあるのかも知れません。 中井さん
光学系による濃淡は明らかなようですね。 >ここ数年は高度が低いせいもあるのかも知れません。 中井さんなら12年周期 X 4回くらいは観測しているでしょうから、低い時期だけ取り出した変化なども頭の中に入っていることでしょう。
2009-05-30 Sat 19:04 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
こんばんは。
かすてんさん> >中井さんなら12年周期 X 4回くらいは観測しているでしょうから、低い時期だけ取り出した変化なども頭の中に入っていることでしょう いくらなんでも、そんなに見てないですよ(^^) 佐藤健先生ならそれくらいは見ておいでかと。 確かに高度が低いと模様が云々ではなくなりますが。 x3回くらいでしたか?
2009-05-31 Sun 00:02 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
こんばんは。
かすてんさん> 木星を1966年にはじめて見てから次に見るまで相当ブランクがあります。さらに相当ブランクがあってますので、まだ20シーズンも見ていません。その間も見たり見なかったりです。たぶん10数シーズンが関の山だと思います。 なので木星を語るには100年早いかも?(^^) |
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