2009-04-29 Wed 06:51
![]() 明治11年(1878)に工部大学校(東大前身)教師W.E.エアトンとJ.ペリーが学生らと行った重力測定の報告(『Philosophical Magazine』1880.04)について、2ヶ月後の同誌上に歯に衣着せぬ辛辣な批判が載った。書いたのはジョン・ハーシェル。あのジョン・ハーシェルさんが品格を疑われるほどの激しい口調で批判するとは意外に感じたが実は別人。とは言えまったくの別人ともいえない、ジョン・ハーシェルさんの息子のジョン・ハーシェル。ややこしい。 祖父 天王星発見者ウィリアム Frederick William Herschel 父 南天の観測者ジョン John Frederick William Herschel 息子 エアトンらを批判 John Herschel この論戦がその後どのように決着したのか知りたいところだが記事には書かれていない。 ![]() |
かすてん様、おはようございます。
ジョン・ハーシェル、本当にややこしいですね。さらにややこしくしますと、父のジョンの長男にウィリアム・ハーシェルがいて、祖父と同名で、もちろん子のジョンの兄に当たるのですが、この人は、指紋採取の発明者ということで、ヘンリー・フォールズと先取を争ったそうです。(この情報は、最近、科学史に詳しい方とハーシェル一家の議論をしていて教えていただきました) Wikipedia「指紋」にも出ています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%87%E7%B4%8B 「世襲議員」の議論の件ではありませんが、名門を背負っていると何かと気が張りつめる苦労があるのでしょう。
2009-04-29 Wed 07:52 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
ハーシェルさんがたくさんいてややこしいですが、この指紋研究のプライオリティ争いもややこしいですね。
John Herschelの攻撃性には名門の重圧感からのものもあるでしょうが、祖父Frederick William Herschelから温厚なJohn Frederick William Herschelを飛び越えた隔世遺伝もあるのかも。あ~それにしてもややこしい。
2009-04-29 Wed 18:22 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
ハーシェル一家はややこしい名前ですね(^^)
> ハーシェル一家はややこしい名前ですね(^^)
みなさんそれぞれに有名人だから余計ややこしくなります。
2009-04-30 Thu 00:29 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
へー、ジョンハーシェルさんの息子がジョンハーシェルなのですか。
まぎらわしいのは、けっこうありますね。二重星のオットー・ストルーベさんの孫がオットー・ストルーベで、やはり天文学者だそうです。オットーIとオットーIIと区別するみたいです。なんか笑っちゃいました(^^) 望遠鏡で有名なアルバン・クラークさんの息子がやはりアルバン・クラークで、シリウスの伴星をみつけたのは息子のアルバン・クラークさんの方らしいです。 他にも、もっともっとあるんじゃないでしょうか(^^)
2009-04-30 Thu 22:43 | URL | kawashima #-[ 内容変更]
同じ名前で混同するのは枚挙にいとまがないでしょうね。西洋人って名前少ない上に、近い親族でも同じ名前を付けちゃうんですから。
2009-05-01 Fri 00:27 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
みなさん、こんばんは。
そうですねえ。。。海外でもわが国でも名前を混同するケースが多いです。 ある晩、クラークさんのお宅にお邪魔すると・・・ストルーべさんがお二人おいででした。 「私がウィルヘルムだ」「私はオットー」「おっとー!忘れてた!私のついこの前生まれた孫もオットーです。小さいので連れて来なかったです」 そこへ、ハーシェルさんご一家がご来場・・・ でも似たような名前ばっかりで、クラークさんんもストルーべさんんも訳が分からなくなったそうです。 「ハーシェルさん一家は走るのが速いなあ!」と戯言を言い残して帰られたそうです(^^) 天文史に残る会合再現をありがとうございます。しかし、これでは何の成果も上げられそうにありませんね。顔を合わせて話が出来る間柄でもそれでは、百年以上も経って書いたものだけになってしまうと混同が増えるのは当然でしょう。
2009-05-01 Fri 06:47 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
あぁ~ ややこしい。ややこしいぃ~。
日本の天文方でも、高橋作左衛門至時の息子は高橋作左衛門景保で、作左衛門景保の弟の渋川助左衛門景佑の息子は渋川助左衛門佑賢でした。「○左衛門」が通称なので、この名で呼ばれていたはずです。でも、日本の場合は、親が亡くなったあとで通称を継承したもので、同時に同名で存在したわけではないと思います。 西洋では、親が自分と同じ名を生まれたばかりの赤ちゃんにつけるのでしょうか。そうだとすると、こんな言い方をするとよくないかもしれませんが、その親の気持ちはちょっと理解できません。
2009-05-01 Fri 18:24 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
> 日本の場合は、親が亡くなったあとで通称を継承したもので、同時に同名で存在したわけではないと思います。
S.Uさんが例を挙げてくれて気づいたけど、日本では通称とか屋号とか、個人に属するのでない名称が使われるので、どの時代の誰なのか気をつけないとなりませんね。西洋のことばかり言ってられず、我が国もややこしいです。 >西洋では、親が自分と同じ名を生まれたばかりの赤ちゃんにつけるのでしょうか。 私は親になったことが無いのでこの辺りの感覚は良く分かりません。
2009-05-01 Fri 19:20 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
S.Uさん>
西洋では、親が子供に自分のファーストネームをつけることが多々あるようです。 その際は、セカンドネームの後ろに Jr(ジュニア)をつけるのですが、今回の例にあがった方々のようなケースは知りませんでした。ミドルネームもあってややこしいですね。 かすてん様、中井様、
>日本では通称とか屋号とか、個人に属するのでない名称 なるほど。「高橋作左衛門」は、個人の名前ではなく、家系や家業を表しているのですね。いかにも「個」より「家」を重んじる伝統的な「日本!」という感じです。 一方、生まれたばかりの赤ん坊に自分と同じ名前をつけたり、自分の親父と同じ名前をつけるのは、子どもの将来に願いを託しているのだとすると、すごい自信というか、たいした度胸というか、いかにも「西洋!」(ちょっと古い言葉では「欧米か!」)という感じです。 似たような結果の風習でも、日本と西洋ではこめられている感覚がかなり違うように思いました。
2009-05-02 Sat 05:51 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさん
>「家」 ついでに言うなら「家」は血統ではなく、現代で言えば会社組織みたいなもので、直系だけでは地力が低下して維持できなくなるので養子制度が発達したのでしょう。
2009-05-02 Sat 06:36 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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