33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
流星塵を初めて見る
2009-02-26 Thu 00:14
2月24日に書いた「流星塵の探し方」の方法で採集して、顕微鏡で観察してみた。

0902152.jpg 流星塵はガラス板法で数日かけて6枚採集した(2枚ずつ同じ露出)。冬場のため朝見ると霜が降りている。温度が上がると霜が解けて水が乗った状態になるが、試料の引き上げ時にその水を落とさない事が肝要。

0902142.jpg 顕微鏡は貰い物。もう何十年も手入れされずに放ったらかしだったようでガラス面というガラス面が汚れまくり。取りあえず見られれば良しという事で、接眼18x対物40の720倍でスキャンを開始。ただし、森久保先生は600倍を勧めている。

090214.jpg あまり小さな粒子では見映えがしなさそうなのでまずは10μ台のものを探す事にした。と、いきなり黒くて丸い10μくらいの粒が視野に現れた。焦点を内外に調整しても黒い粒。横から懐中電灯で光りを当てると時々ピカッと光る。ということは円盤でなく立体。これらは流星塵の特徴に合致。鈴木壽壽子さんもこういうものを見ていたのかと追体験できてよかった。デジカメ手持ちコリメートで最初の記念写真。
 頂いたコメントから「やってみようかと思ったことがある」とか「流星塵を観察したことがある」という方々がいらっしゃることが分かった。流星塵は由緒正しい天文少年育ちの方々の心にちょっと響く対象なのかもしれない。ただ、こんな古典的な観測方法のままでよいのだろうか。

 明日は、この他の獲物をご紹介。
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この記事のコメント
流星塵の観測、人工物による紛らわしいものが増えたので、だんだん、皆さんされなくなったと聞きました。田舎なら大丈夫かな?
他にも、流星の観測方法がいろいろ増えたというのもあるのでしょうが。

ところで、花粉は、もう飛んでそうですか?
グリセリンを使った流星塵の捕獲方法って、簡易的な花粉の捕獲方法と同じですよね?
2009-02-26 Thu 11:34 | URL | meineko #-[ 内容変更]
meinekoさん
>流星塵の観測、人工物による紛らわしいものが増えたので、だんだん、皆さんされなくなったと聞きました。
 本物の流星塵とバックグラウンド(人工物)を区別する方法がないんでは流星塵の科学的データとして弱いですものね。流星塵観測が次第に衰退したのは致し方なかったと思います。
 ただ、鈴木壽壽子さんがもし病に倒れる事無くお元気でいらっしゃったとすれば、その後も続けられていたようにも想像します。四日市コンビナートから排出される人工物が減って測定値全体を押し下げるのを楽しみながら。
 それから、花粉らしき物体もありますよ。meinekoさん、花粉症?
2009-02-26 Thu 21:01 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
プレパラートごと火であぶってみるとか…(笑)。有機物だけ燃えてくれませんか?(流星塵も変形しちゃいますか?)なんか、プラントオパールの抽出みたいな話に…。。。
松みたいな特徴ある花粉なら分かるんですけどねぇ。工場煙突から出た粉塵がまん丸だったら見間違えそうです。きちんと区別できれば、流星塵だけじゃなくて空中粉塵の総合研究として楽しそうですね。
2009-02-26 Thu 21:46 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
みゃおさん
> プレパラートごと火であぶってみるとか…(笑)。有機物だけ燃えてくれませんか?
 そもそも有機物は全然見分けの妨げに成らないから燃やさなくても良いかもしれない。それよりも紛らわしいのは液滴。
> 松みたいな特徴ある花粉なら分かるんですけどねぇ。工場煙突から出た粉塵がまん丸だったら見間違えそうです。きちんと区別できれば、流星塵だけじゃなくて空中粉塵の総合研究として楽しそうですね。
 工場煙突やグラインダーからの粉塵は昔から人工流星塵として問題が大きかったようです。結局一つ一つを分析することには限度がありますから区別は不可能ということのようです。
2009-02-26 Thu 22:45 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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