2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
津山事件の本を久しぶりに読む
2023-11-22 Wed 00:00
「津山事件」あるいは「津山三十人殺し」と言われる事件が起きた当時、私の父方の祖父の兄=大伯父の家が事件の舞台となった集落に比較的近いところにあった。後年、その跡取り=父の従兄弟(Y叔父とする)がその家を継ぎ、私は幼い頃そして高校時代、大学時代を通じて幾度か遊びに行ったことがある。Y叔父は鄙にあっても文化的教養豊かな人で、古代から大陸との交通路の一つだった美作(みまさか)の地域に誇りを持っている人でもあった。
2310081.jpgいつだったか、何がきっかけだったのか忘れたが、もしかすると当時ブームだった横溝正史の『八つ墓村』の舞台はこの地域だったのですね、程度に軽く話題に出したことがあったのかもしれないが、近くどころかこのすぐ上だよと、事件発生当時小学校最上級生だったY叔父が話し始めた内容は、本人の体験談とその父親から聞いた証言で構成された、小説も吹っ飛ぶ生々しいエピソードに溢れていた。かなり詳しく話してくれたので、忘れないうちにA4版2頁に書き留めておいたが、そのメモも本に挟まって残っていたので、これもそのうち文字起こししておこうと思っている。以下の筑波昭氏の本が出版される前に聞き取った内容なので、ほぼ100%に近く、Y叔父が体験した情報で構成されている貴重な記録になると思うからだ。

2310082.jpg『津山三十人殺し 村の秀才青年はなぜ凶行に及んだか』
           筑波昭著 草思社 1981年 1800円

上記のY叔父の話を聞き、メモに書いて間も無くの時期に本書が出版され、Y叔父の話と照合させながら夢中で読んだ記憶がある思い出深い一冊だ。もう40年以上も前になるので内容についての記憶は薄れている。本書を買った時から違和感を感じているのが帯にある「今日頻発する不可解な殺人に通じるものがある」という一文。なぜならこの事件は不可解な殺人ではないように感じるからだ。

2310083.jpg『津山事件の真実(津山三十人殺し) 第四版』 事件研究所編著
                    2021年 1200円

大量殺人事件で紐付けされたためだろうか、辻野弥生著『福田村事件』を購入した直後にネットで見つけた。津山事件とはまったくの別件で、来年は久しぶりにY叔父の息子=私の再従兄弟のところに遊びに行ってみようかと思っていたところだったので、この機会に復習しておこうと本書を購入した。筑波昭本を論理的・批判的に検証していているところに好感が持てた。

2310084.jpg『津山三十人殺し 最後の真相』 石川清著 ミリオン出版
                   2011年 1500円
未読。
石川清氏の2著は上記の事件研究所本が絶賛していて、一読に値しそうなのでまずは購入しておいた。2著を近い内に読んで感想を書きたいと思う。


2310182.jpg『津山三十人殺し 七十六年目の真実』 石川清著
         学研パブリッシング 2014年 1800円
未読。
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この記事のコメント
この事件が横溝正史の「八つ墓村」のモデルなんですね。存じませんでした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/津山三十人殺し


「首からはナショナルランプを提げ」の記述は、「八つ墓村」にもあったように思います。

戦前のナショナルランプがどんな物だったか存じませんが、今売られているネックライトは優れものだと思います。

https://panasonic.jp/battery/flashlight/p-db/BF-AF10P.html


[付記]
 上記、ウィキペディアの注釈によると、当時使われたナショナルランプは、角形手提げ型で、
https://panasonic.jp/flashlight/products/bf-mk10.html
がその復刻版だそうです(ただし今のはLEDになっている)。
自分で紐をかけて首から提げたのでしょうね。
2023-11-22 Wed 08:19 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
昭和30年代に売られていたナショナルランプは、金属で作られた強力マルチライト型で、裏面は自転車の鼻先のL字金具に差し込める作りになっていました。犯人が使ったのも同じ作りのもので話かと思います。
2023-11-22 Wed 09:09 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>昭和30年代
 そういうものがあったのですね。私は今もある棒状の懐中電灯しか記憶がありません。農村でしたから、電池を早く消耗するものは敬遠されたと思います。おぼろげながらに、ロウソク提灯を使っている老人もいたかも、というのが私の昭和30年代の記憶です。

 あと、乾電池は、ノーベルからナショナルにシェアが移動しましたね。

 脱線しましたが、八つ墓村を読んで、戦前の岡山県の山中にそんなライトを使っていた人がいたかと感心しました。金持ちの家という設定だったと思うので納得しました。
 実際の事件の犯人は、学校の成績はよかったようですが、特に金持ちの家というわけではないのですね。
 
2023-11-23 Thu 12:48 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさんの最初のコメントの、最初のURLを、以下のものに変更できますか?おそらく同じページを示せるはずです。長いURLを書き込むと画面がぶち抜かれてしまうようです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/津山三十人殺し

[追記]すみません、漢字のところがリンクされないのでだめですね。
Wikiのそのページに行くには、「津山三十人殺し」で検索しあすれば辿り着けます。

犯人の家は裕福ではなかったようですが、ライフル買うくらいの小遣いは持っていたのですから、ナショナルライトも買えたわけですね。
2023-11-23 Thu 19:21 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
書き直しました。
猪鹿用のありあわせの銃ではなく買い替えたり改造したりしているので、それなりの金がかかったでしょうね。
2023-11-23 Thu 20:42 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
すみません、漢字のところがリンクされないのでだめですね。でも、「津山三十人殺し」で検査すればWikiのそのページが出るので迷う方はいないと思います。

あの当時の山村で、どのような収入源があったのか、自分には想像が難しいです。
2023-11-23 Thu 21:21 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>山村で、どのような収入源
そのへんは、私もたいへん興味のあるところです。幕末~明治の山間の農村では、地主が小作に土地を貸しても分限者になるのは難しいように思います。米じゃないとだめでしょうから、田んぼの面積があるかということになりますね。当時は、雑穀や野菜や山林や漁師で儲けるのは難しいかったでしょうね。鉱山でも見つかれば別ですが。時代的に有名なのは、養蚕業、炭焼き業ですが、これも大もうけできるのは、元締めの親方だけだったと思います。

 昭和の小説では、同じ横溝の「悪魔の手まり歌」に、内職の副業やブドウ酒作りなどの話が出てきます。水上勉の「越前竹人形」によると内職の副業が地元名産品化した例もあるようです。
2023-11-24 Fri 06:37 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
事件のあった集落については分かりませんが、私の親戚は、小学生時代に行った時は牛を飼っていたし、その後牛はいなくなりましたが、会社員しながら自宅用くらいの米は作っていました。
2023-11-24 Fri 08:33 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>牛
 そうですね。牛は田んぼがあるところでは、農耕に必要なので、いたと思います。農耕の他に、肉用、種牛、仔牛の繁殖、飼育と、利用と売買を繰り返すことにより、農家、博労、生産者と金が回る仕組みだったそうです。

 また、資金がある家は、牛で村の生産品の運搬業をして町に売りに行けば農業より儲かったらしいです。

 しかし、牛を飼うには面積が必要ですから、結局は、牛が使えるのは(例えば)長男だけで、次男三男は都会に出るか兼業農家ということになり、その後、牛が機械に置き換わって現代に至っているのだと思います。
2023-11-24 Fri 15:57 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
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