
『コウモリはウイルスを抱いて空を翔ぶ
ー生き物たちのネオ免疫学ー』
新田剛著 2023年 2860円
本書は生物学や免疫学の本だ。コウモリや他の生物がどのようにウイルスと共存しているのか、免疫系の仕組みや進化について解説している。コウモリが多くのウイルスを保有し感染症にかかりにくいのは、飛ぶ能力を身につけるために手放したあるものと関係があるという。またウイルスを保有しながら健康を維持できるのかについて詳しく探求されている。コロナ一つに一喜一憂する社会への警鐘になるだろう。さらに、コウモリの免疫学的特性や研究の進展に焦点を当て、新たな治療法や予防策の可能性についても議論されている。タイトルは緩めだが、内容は免疫学にどっぷりだ。