2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
一躍脚光を浴びた上総広常とは何者か
2022-05-04 Wed 00:00
2204271.jpeg『上総広常』 千野原靖方著 戎光祥出版 2022年 1600円

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』での上総広常ロスを慰めるために手にしたわけではなく、頼朝挙兵時に北条氏が集められる兵が数十とか言っていた時代に、万の単位の軍勢で参向することができた上総氏の経済的軍事的基盤について知りたくて読んでみた。それは平将門、平忠常そして上総広常へと繋がる共通する地域的アドバンテージに関係していた様だ。平将門についての記述では、乱の経過が現在の地名でかなり細かく辿れる内容なのも良かった。磨墨のエピソードや相馬御厨問題についてはン?というところもあったが、全体通して読みやすい本だった。
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この記事のコメント
>地域的アドバンテージ

 当時、農業の地力という意味では、どのあたりにアドバンテージがあったのでしょうか。なんとなく当時から開けていそうと言えば、今の船橋・鎌ケ谷のあたりと、常総市のあたりになるでしょうか。
2022-05-04 Wed 08:46 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
農業の地力、これは養える兵隊の数と直結していますね。
他に大きな力の差がつく資源は馬だと思いますが、さらに、この地域では鉄が採れることが強調されていました。武器、馬具、農具の原料が豊富に手に入る地域だったことが、何代にも渡って上総氏が力を蓄えてくる地域的アドバンテージだったと知りました。
2022-05-05 Thu 21:09 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
馬や鉄のことも考えますと、ある程度の内陸で、山からの河川と台地や森林があるところが有利だったのではないでしょうか。現在の首都圏近郊の野菜農家のイメージと共通点もあるけど、ちょっとシフトしているかもしれませんね。
2022-05-06 Fri 07:27 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
九十九里の砂鉄資源も大きいようです。
2022-05-08 Sun 08:20 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
砂鉄は海でも取れますか。
それから、製塩も、海と燃料の両方が必要ですね。当時は儲かったでしょうか。
2022-05-08 Sun 09:33 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
想像以上に物の移動はあったようなので、輸送が安全ではない分高価に取引されたのではないかと思います。
2022-05-08 Sun 10:15 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>物の移動
 宮本常一氏の『生きていく民俗』によると、農家の米と野菜、それに夜なべ仕事は自給自足でしたが、それ以外は貨幣交換なり物々交換で、農家といえども、鉄や竹細工の農具や塩や魚は買うしかなかったそうですので、多くの物は古くから移動していたことになりそうです。特に、農家の割合が少ないところはそういうことになります。
2022-05-09 Mon 08:37 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
だと思います。
2022-05-09 Mon 13:06 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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