2021-06-19 Sat 07:34
![]() 中公新書 2020年 900円 本書は話題になっていてよく売れているが、内容が濃いため、地域や地名に馴染みがないとか、歴史学の研究手法に馴染みがないと結構読み疲れる。それで、第3章の途中辺りから飛ばし読みしたが、第6章以降を読めば筆者の言いたいことはだいたい掴めると思う。椿井文書は、かなり広範な地域に浸透しているため、その地域の歴史的アイデンティティを形成してしまっていて、それを根拠にした歴史観で育ってしまうと研究者でも客観的態度で対峙できないようになってしまうらしい。自治体史に史料として収録されてしまうことで、ますます信頼性が加わってしまったようだ。椿井文書であることを知らないで使ってしまう場合の他、偽文書の疑いのある椿井文書と知りながら「その歴史を記述したものが他にないから」とか「一部が正しいから他も正しいだろう」という歴史学者の不思議な発言も紹介されている。椿井文書に限らず偽書が受け入れられる背景の考察も興味深い。行政が町おこしや宣伝に利用することの責任も指摘している。身近なところにもあるので、ふむふむと思ってしまう。 下のツイートから、馬部隆弘さんのインタビューへ行ける。 →馬部隆弘さんの8回に渡る長〜いインタビュー そして、これを読みながら歴史を調べる態度について我が身を反省しつつ、身の回りの文書のことを考えている。師匠が長年疑っていた文書について、つい最近、矛盾が解ける糸口を掴んだのだが、その先へ進めるかどうかはまた次の段階のこと。 |
こういうのは、C14年代法で、簡単に判別するのでしょうか。墨で書かれた年代で判別できるものなら、多少お金がかかっても労力に見合うのではないかと思いますが、どんなものでしょう。
2021-06-19 Sat 15:38 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
物理的鑑定も可能かもしれませんがまったく割りに合わないのではないかと思います。馬部さんは椿井文書鑑定の達人だと思いますが、見ればだいたい雰囲気で分かるみたいです。また数も数百点あるようなので1つ2つ物理調査してもねって感じですね。
本文を全部書き換えました。
2021-06-19 Sat 17:01 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
そういう状況ですか。まあ、点数が多いからそうでしょうね。
測定請負業者の宣伝とか、ベンチャー起業を考えているわけではありませんが、加速器物理の利用として市場がどっと広がるとうれしいので、ただちに引き下がらずに利用の普及の糸口を残したいと思います。値段が安くなれば利用ありますよね。
2021-06-19 Sat 19:06 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
値段が安ければ測定したいものは山の様にあるのではないかと思います。山の様に持ち込まれては敵わんと高く設定されると、一部しか調べられないのならこれまでの共通した推定法のままでいいやとなるかもしれませんね。
2021-06-19 Sat 20:55 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
業者の案内を調べますと、数週間預かりになるようです。
時間がかかるから山のように持ち込まれると困る、時間がかかるから単価を高くしないと収入にならない、という事情かもしれません。 でも、一定の需要が将来にわたって保証されるなら、機械の台数と人員を増やせばよいわけで、それで機械のレンタルや中古市場を作るとかできれば単価は下げられるのではないかと思います。 C14の最大取引需要が古文書なのかどうかはまったく知りませんが、世間にある点数から言うと、古文書ですよね。
2021-06-19 Sat 21:48 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
遺物も年代幅を狭めたいものがたくさんありますが、数から行けば文書類でしょうね。でも、多いのは近世文書だと思うので、中世の無年号文書だけでも確定してもらえると相当の進歩が期待できると思われます。
2021-06-20 Sun 09:43 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
古文書は、一大安定需要市場のようですね。
それから、陶磁器類も大市場だと思うのですが、セトモノは化学分析はできても物理的年代測定はあまり効かないようで、人間の目利きが主になっているようです。これも、何らかの機械的方法が開発できれば儲かるそうです。
2021-06-20 Sun 10:10 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
そうですね、文書の場合は、紙、墨などが試料に使えるのかもしれませんが、無機物は炭素測定できませんね。
2021-06-20 Sun 12:12 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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