2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
強引過ぎる歴史番組
2021-04-17 Sat 00:00
2104161.jpg・NHK『歴史探偵』「関ヶ原の戦い」
 飛行機飛ばしてレーザー測量して得られたデータから赤色立体地図を作ったら今まで知られていない城の形が分かったので、これは定説を覆して歴史を塗り替えるほどの大発見だって、それはあまりに厚顔無恥ってものでしょ。とにかく、これまで調査・研究されて来た方々への敬意が微塵も感じられないシナリオはウンザリ不快。おまけにアジア航測のCM番組かと思うほど赤色立体地図を何回連呼したことか。会社に恨みはないけどイメージ悪くなってしまった。
 ここ何年も城郭考古学者の肩書を持つ有名な先生がNHKとタッグを組んで歴史番組を作られているのだから、NHKの財力で掘りまくって証拠を積み重ねる番組を作ってくれた方が、予算の乏しい文化財行政を助けて余程貢献になるのではないだろうか。
[図は上記リンクのNHK『歴史探偵』「関ヶ原の戦い」のページより]
別窓 | 城郭・郷土史 | コメント:7
<<必聴! 冒頭の「ご報告」 | 霞ヶ浦天体観測隊 | お城発見のハイキング>>
この記事のコメント
お城や陣屋は、踏査で多く発見されているのですね。

ところで、この番組を見て感心して、国土地理院の公表している赤色立体図で、私が子供の頃に気になった故郷の2,3の地形、(1つは、後に「私市円山古墳」(円墳)であったことが判明。私が報告していたら「発見者」だったのに・・・ 残りは炭焼小屋のあるような地形です)を見てみましたが、特に、立体図上では変わった地形には見えませんでした。プロが見れば違うのかもしれませんが、それでも精度不足のように感じました。

 遺構の解析に使っているのは、もっと精度のよい図版なんでしょうか。
2021-04-17 Sat 09:37 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
そうなんです、国土地理院で公表されている赤色立体地図は10m間隔程度でレーザービームを落とす低い解像度だったと思います。赤色立体地図ではなく、傾斜量図あるいは陰影起伏図で見てみてください。5m間隔なのでかなりよく見えますよ。
もちろん赤色立体地図は素晴らしい技術で特許にされているのも納得ですが、結局、どれだけ細かいデジタルデータが揃っているかなのです。それを赤色立体地図で描くか、CS立体地図(岐阜県の森林研究者が開発してフリー公開している技術)で描くか、傾斜量図あるいは陰影起伏図で描くかの違いです。みゃおさんもかぐやデータで月面地形を描くために独自の描画ソフトを開発していて、その技術をお借りして調査したい城郭を描いてもらったこともあります。レーザー測量にはお金がかかるので、岐阜県などの森林災害多発地域から順次高精度データが得られていると聞きました。NHKでしたら金に糸目を付けずに1mや0.5m間隔のデータを取るために飛行機を飛ばせると思います。

私市円山古墳の900mほど東側の尾根の先端部、これ城郭ではないでしょうか?て言うか、近代の構造物が無いならば、まず間違いなく郭と数本の堀切があるお城です。さらに、この山の東と南の麓集落の宅盤は田んぼ面よりも結構しかり盛り上げてありますね。盛り上げているだけでなくで縁が土塁のようになっているようにも感じられます。土塁であれば総構えという形式の城郭です。単に水害対策であればこの周囲の集落も同じような作りにすると思いますが、どうなんでしょう。陰影起伏図を眺めながらそんなことを感じました。
2021-04-17 Sat 10:46 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
ありがとうございます。

 陰影起伏図のほうがよくわかりますね。

 古墳の東側900mの尾根の先端は、小貝城(「おがい」と地元では呼んでいます)ですね。村と城の名前は知っていましたが、場所と形は今回初めて確認しました。
存じ上げない方がブログで紹介されていました。

http://ktaku.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-8354.html

 すぐにおわかりになるとは、さすがですね。
小貝城については私は詳しいことはしりませんが、応仁の乱の前後のものと思います。

私の気になる残りの地形は、由良川を挟んだ盆地のちょうど反対の南側斜面にあります。ごくごくローカルなところなので、あとでメールでお送りします。
2021-04-17 Sat 11:44 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
やはり城郭でしたか。
これは構造が大変わかりやすい地形でした。
最近はこうした地形図が山地の城館を探すのに威力を発揮しています。コロナ観測衛星でサングレイザー彗星を発見できるのに似ていますね。
メールの方はまた後で返事します。
2021-04-17 Sat 13:32 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
メールでのご返事ありがとうございます。
 陰影起伏図は、水害対策を見る上でも興味深いです。
小貝城の下の長方形の土塁?は面白いですね。小貝城がそんなに大規模ということはないので、これは水害対策だと推測します。
 この辺は、川の合流地点に中州があることからわかるようにけっこう浅くなっていて、昔は雨が多い時は容易に水位が上がるようなところでした。歴史的にいうと、土塁の位置がかつては河岸段丘だったのかもしれません。この犀川の流域が奥まで広いこと、以久田野の(農業大学校の敷地)平地も不思議な地形だと昔から思っています。
 
2021-04-18 Sun 08:17 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
周辺は複雑な地形なのでどこにでも城を作れそうではありますがコストパフォーマンスを考えるとかえって場所選びが難しそうです。

メールの右側は最初円墳に見えましたが、よく見ると北側が前方部に見えないこともなく、もしかしたら前方後円墳?
中世の寺院は城郭を兼ねていることもよくあるので、左側は由緒ある寺院なので周辺に城郭遺構があっても不思議ではないです。しろしろ詐欺の言っていることなので眉に唾つけてお聞きください。
2021-04-18 Sun 10:01 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
ありがとうございます。
適した立地についてはよくわかりませんが、前方後円墳?の怪しい地形の現地訪問も含めて、またの機会に調べたいと思います。
 
 周辺の中世の城で中心であったのは、綾部市の物部城だと思います。明智光秀の丹波統一の土壇場まで右往左往があったみたいですが、光秀が乗り込むまでの資料は意外と限定的なようです。
2021-04-18 Sun 17:17 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

| 霞ヶ浦天体観測隊 |

FC2カウンター