2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
木星と土星の超大接近
2020-12-14 Mon 00:00
2012081.png12月21日に木星と土星が6.11分まで近づく超大接近まで1週間だ。この日にいきなり接近するわけではないので、1度以内に近づく見頃は「〇〇年ぶりの木星と土星の超接近まで二週間」(『ほんのり光房』)の解説を参考にさせてもらうと12月12日から12月30日になるということで、この期間は出来る限り眺めてみたいと思う。前回この距離以下まで接近したのは1623年7月16日の5.17分なのだが太陽に近すぎて観察できなかったので除外するとして、1226年3月12日の2.14分が直近の6.11分以下の接近になる。そしてこの時は、木星と土星の他に金星も大接近した様で中世の日本人は兆候として恐れたらしい。それについては、「木星と土星の大接近について」に解説がある。
別窓 | 城郭・郷土史 | コメント:11
<<火星スケッチ 2020年10月 | 霞ヶ浦天体観測隊 | 戦国時代は土木工事の時代>>
この記事のコメント
毎日でも見たいのに、なかなか晴れてくれないのですよぉ…。

ところで、昔の人の言う「畏れるほど近い」というのはどれくらいなんでしょうね?例えば太陽に近かった1623年の少し前、私の表で「1563-09-04 17:45:38 TT」=ユリウス暦で同年8月26日に7分角の接近がありました。明け方の空でとても見やすかったと思うのですが、気にならなかったのでしょうかね?
2020-12-14 Mon 11:53 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
グーグルブックスと手元の資料であたれるものから捜してみました。原典はあたっていません。(*)は、ユリウス暦でS.Uの確認によるものです。

●国史国文に現れる星の記錄の検証
文安元年閏6月1日,晨,寅時,歳星與鎮星相合, 5寸余所,(暦道賀茂在貞勘文)。6月3日寅時歳星與熒惑相合,相去3寸所(惑星名誤記、天文道安倍有季有重勘文)
(*1444.7.16,1444.7.18)

永正元年4月7日,戌時,歳星與鎮星相合, 5寸所(土御門家蔵・天変地妖記)
(*1504.5.20)

永禄6年7月20日,明星出候,又明カクト云星少あとより出候,今日明カクサキニ通り候、又,ミヤウカクヨリイカニモホソキ星, 8月7日,タイツキサキニ通リ候(八代日記)
(* 1563.8.8, 1563.8.25)

●中国天文曆法史料, 第 1 巻
(太宗永興)三年七月,木犯土于參。占曰「戰敗,亡地,國君死」。(魏書 天象志一之三)
(* 411.8)


ぱっと調べられたのは、以上です。魏書や中国書、朝鮮書にはもっといっぱいあるでしょう。
 かすてんさんは、日本の中世~戦国のもっと詳しい資料をお持ちだと思います。江戸時代以降の日本は、開明したので、幕府も朝廷も惑星の接近くらいでは、ビビらなくなったようです。
2020-12-15 Tue 08:58 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさん、ありがとうございます。そうなんです、いつ頃から(政治家たちは)気にしなくなったのか知りたかったんですよ。

不要かもしれませんが、木星・土星間のリミットを1.0度角まで許容して計算したので、少しのあいだ下記にカンマ区切りで載せておきますね。0年-3000年まで、TTはユリウス暦に換算してあります。

http://www.asahi-net.or.jp/~hw9a-kbnw/etc/data/JSconjuction.txt
2020-12-15 Tue 11:13 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
ユリウス暦の表は助けになります。1582年までがユリウス暦でしょうか。
 日本の3つの記録の日付はなかなかに正確ですね。晴れれば毎晩見ていて、ある基準まで近づいたら記録したのではないかと推測しますが、そのほうは詳しくないので、コメントはこのくらいにしておきます。

 『明治前日本天文学史』という本には、

「江戸時代になると注目すべき記事は一層少くなる。特に暦の編纂が進歩するにつれて月星接近、掩蔽、惑星の諸現象などはすべて全く予定されたことになってしまった。」

とあります。(447ページ) こうなると、もう公的な占いとして見張る必要はなくなります。だいたい、応仁の乱から戦国時代が境目だと思います。政治的にも、将軍の権威が落ちると占ってみても没落は止められませんから、あまり意味ないですね。それでも、ケプラー運動の導入以前の暦に、惑星の位置予報が普及していたか、その精度がどれくらいであったかは、あまり自明ではないように思います。日月食よりは相当精度が悪かったと思います。

 一般の武士や民間人の日記とか民俗学的な観点は、また別ですので、それは、昭和まで調べる価値はあります(惑星接近について、これを文献で調査された例はまだ少ないと思います。かすてんさんの戦国時代のご研究がありますが)。
2020-12-15 Tue 12:59 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
> 1582年までがユリウス暦

はい、ご存知の通り1582年10月4日までです。


精度良い予報ができなかった時代、天文現象が記録に残るかどうか天気が左右してしまうことがネックでしょうね。見えたことが全てです。現代科学で過去起きたことが自明としても、その日に日本全国で悪天だったら「(日本では)起きなかったこと」になってしまう可能性も…。数分、あるいは数時間で終わる現象なら尚更ですね。

「記録がない」ことを、現在のように「知ってたけど見えなかった」という意味に解釈してはならないということでしょうか。一晩中空を見張っていたような役職もなかったでしょうし。
2020-12-15 Tue 15:21 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
ご存じの役職と思いますが、陰陽寮天文博士と江戸幕府天文方は、いちおう、晴れれば毎晩、星を観測する役職でした。部下も10人ほどいたので、実際観測したと思います。一晩ではなく、定時だった可能性が高いです。

 観測結果は内部秘密で、めぼしい現象に占いのついたのは「天文道勘文」(あるいは「諸道勘文」)と呼ばれて記録され必要に応じて奏上されたはずですが、もちろん秘密で、現存率も悪いようです。だから、記録が残っていなくても、晴れていれば観測されている確率は高いと思います。では、国文・国史に占い付きで残っている記録は何かというと、それらは朝廷から運良くリークされたもののようです。

 幕府天文方も毎日のデータで現存というのは、『霊憲候簿』しかないと思います。これは、一般には、気象観測記録と捉えられているようです。

 現存率が少ないというのも、私は納得がいかず、京都御所か二条城あたり捜せば出てきそうな気がするのですが。
2020-12-15 Tue 18:29 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
いっぱいコメントをいただいていたのに見ていなくてすみませんでした。

>江戸時代以降の日本は、開明したので、幕府も朝廷も惑星の接近くらいでは、ビビらなくなったようです。
 私が唯一調べたことのある『烟田旧記』では、天文19年から天正17年の期間について、日食、彗星、月、流星群(雨)などの天文関連の25項目の記録が残っていますが、明るい星の接近についてはありません。中世後期、すでにビビっていなかったのでしょうかね。ただ、大ほしといわれるものすごく明るい星についてはふしんふしんなどと記録していますね。
2020-12-16 Wed 11:20 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>中世後期、すでにビビっていなかったのでしょうかね

 面白いですね。烟田氏が「開明」していたら、彗星や流星は別にして、惑星現象にはビビらなかったのではないでしょうか。

 烟田氏は、武家で複数の村を支配していたそうですね。詳しいことはわかりませんが、国司とか守護とか、朝廷や将軍の与える正式の役職についていたのでしょうか。あるいは、そういう関係の近習などになっているとかで、中央文化とのつながりがあれば、そういうことも期待できるのではないでしょうか。
2020-12-16 Wed 16:38 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
大掾氏の流れと言われていますが、国司とか守護級ではないですね。ただ、烟の字は塩作りに関係していると聞いたことがあるので、結構古くからの氏族かもしれません。尊氏とともに京都方面で戦ったこともあるらしいので京の文化に触れた可能性はありそうです。
2020-12-17 Thu 09:26 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>尊氏とともに京都方面で戦ったこともあるらしいので京の文化に触れた可能性はありそうです

足利将軍家や管領細川家は没落しても、文化は全国に広がっていったのでしょうね。天体観測の傾向からそういうのが読み取れる可能性があるなら面白いと思います。
2020-12-18 Fri 07:51 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
各地に残る古記録をそういう目線で読み直していく人が増えるといいと思いますね。当時の人々は吉凶に関わる情報源として決して少なくない記録を残しているはずです。
2020-12-20 Sun 10:22 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

| 霞ヶ浦天体観測隊 |

FC2カウンター