33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
急に方向が変わる台風19号 またまた関東へ向かう
2019-10-10 Thu 00:00
1910082.png・大型で猛烈な台風19号 三連休に日本列島へ 暴風雨に厳重警戒
 台風19号の予想進路は、大陸の高気圧に進路を阻まれるためか、12日から13日にかけて北から北東へ大きく向きを変える予報になっている。千葉県に大きな被害をもたらした台風15号とほぼ同じルートになってしまいそうだ。気象庁台風情報によると、海上にある現在の中心気圧が915hPaで、上陸が予想される12日夜の予報は残念ながらまだ無く、940〜980hPaの間になりそうだということまでしかわからない。進路がさらに東へ向いて房総半島の東を通過してくれることを願いたい。

みゃおさんが情報を出してくれているので、参考にして台風接近に備えられたし。
 →ほんのり光房:激しい勢力で台風19号が日本接近中

[追記]ニュースでの「台風の中心は能登半島から銚子沖の範囲を通る」とか「非常に強い勢力を保ったまま東海から関東にかなり接近し、上陸する恐れがある。」といった呼びかけは曖昧さの幅が大き過ぎて、災害に備えようという動機の腰を折るのではないだろうか。みゃおさんのほんのり光房で出してくれている情報と注意呼びかけの方が余程的確なので、以下に転載しておく。

【重要】10日0時現在、世界各国の主要な気象モデルの全てが「静岡→神奈川→東京→千葉→茨城」(近海含む)を台風中心が進む予測結果です。ブレがほとんどありませんから、このコースから大きく外れることはないでしょう。近隣の方はもちろん、半径300キロ以上に及ぶ暴風域圏内では厳戒態勢をとってください。

通過後に広範囲の被害が予想され、救助や復旧の人手・資材・食品・生活用品等が長期に渡り不足する地域も出るでしょう。15号被害では停電復旧に1ヶ月以上かかったところもありましたが、今から1ヶ月後なら11月中旬。2016年の関東はドカ雪でした(→関連記事)。先々を見据え防災しましょう。
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この記事のコメント
なんでも過去の言明の検証は大事なので、このかすてんさん引用の8日12時の進路予報と、実際の10日12時の台風位置を比べてみますと、予報円の円周右上ギリギリくらいになります。
 これだと、今後はしばらくこの予報円のかなり右端のほうを通ってくれそうなものですが、現在の11日12時の予報の中心は、この8日12時の予報の中心とそれほど変わりません。

 台風の進路は、元の位置に戻る力が働くのでしょうか。昔、物性物理の数学で「マルコフ過程」というのを習いましたが、台風の進路予報はマルコフ過程と違うのでしょうか。(私は、たいていのものごとの予測はマルコフ過程を仮定してやっています)
2019-10-10 Thu 14:38 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
引用ありがとうございます。杞憂に終われば、それはそれで良いんです。天気予報は断言できないからなのか、危機感なさ過ぎですよね。空振りでも良いからずばっと言って欲しい。


S.Uさん>

予報円は予報を出した時点の気象観測値を初期値とするので(過去にどう動いたかは未来に反映しないので)マルコフ過程といえばそうなりますかねぇ?よく分かりません。長期の気象変動予測などはまた違うでしょうが、台風の5日間予報など短期現象の数値モデルって、大気格子がどちらに動くかっていう力業の計算だけだと思うのですが…。

予報円の変遷を見ると面白いです。19号は6日3:00JSTに発生したので、24時間おき10日3:00までの5枚を並べてみました。縦長で済みません。

https://bit.ly/2p7Auz4

初日の予報は沖縄行きだったんですよ。海外のモデルでは南下コースもありました。9日と10日はコースが変わらずに予報円が小さくなった(コースがほぼ確定した)だけでした。もっと細かいスパンで見ると、細かく振動していることが分かります。予報の「迷い」を感じられます。
2019-10-10 Thu 16:22 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
みゃおさん、ありがとうございます。
 専門家でらっしゃいますね。

 台風19号の予報はだいたい東に動いてきているので、今後ももう少し東に動いてくれれば、日本中が左側になるのでよいと思っています。

>マルコフ過程
 自然現象は、基本的にマルコフ過程ですよね。量子論では先進波とか観測理論とかあるので正確なことは私にはわかりませんが、それでも時間順序積とか光円錐モデルとかあるので基本はマルコフ過程だと思います。

 台風の予報もそうしているならば、過去に引力が働いているのではなく、過去と同様の要因が現在残っているというふうに解釈すべきなのでしょう。

 その点、人間の頭は、過去のしがらみや意地に捕らわれるので、マルコフ過程と言えないかもしれません。しかし、これも、しがらみや意地が深層記憶に存在しているからこそなので、本当は過去ではなく現在に捕らわれているのではないかと思います。

 ここで面白いことに気がついたのですが、コンピュータやAIは、過去のデータがそのままディスクに残っているので、古いファイルを使ったらマルコフ過程じゃないですね。全球モデルでは、データの新旧がどうしても多少混ざるとすると正確な意味では過去のデータも使っていることになると思います。

 まあ、でも、AIに過去の意地はないでしょうね。

 囲碁の人間の棋士は、「過去の手が『悪手』にならない」ことを優先して数手前に決めた手筋を敢えて変更しないように打つといいます。人間のトレーダーは、前回買った時より高い値で売ってとりあえず「利益の確保」をし、一度売った銘柄は売った時より値が下がるまでは買う気がしません。AIはそのつど将来の最適化をするので、こういう固執はしないといいます。
2019-10-10 Thu 16:53 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>人間の頭は、過去のしがらみや意地に捕らわれる〜しかし〜本当は過去ではなく現在に捕らわれているのではないかと思います。
 これはとても示唆的、哲学的な大きな命題ですね。

>コンピュータやAIは、過去のデータがそのままディスクに残っているので、古いファイルを使ったらマルコフ過程じゃないですね。
 ひふみんのような天才は、自分の過去の対局を全て覚えているそうですが、一般的に人間は過去の記憶を少しずつ失っていくので、人間を模倣するロボットなどではそこらの塩梅が難しそうです。
2019-10-12 Sat 15:38 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>ひふみん
たとえば、ひふみんでも、学習型AIでも、過去の勝負の局面を全部憶えていて、負けた時の手順は決して指さないならば、これはマルコフ過程ではないということになりますね。
 まあ、将棋のようなものは、ルールと勝敗の決着への道が確定しているわけで、本当の意味での運というものはありませんので、確率過程の考え自体が数学的には成り立たないのでしょう。

 それでも、勝負の時は、人間はもちろん、AIでもすべての手を読むことはできないので、良い手を見逃し、敗着を良い手と間違えて選択することになるので、そのときは、勝負としては運が悪かったことになると思います。 
 
 
>人間を模倣するロボット
 何でもかんでも過去のことを全部憶えていて人に指摘するAIは嫌われるでしょうから、お手伝いロボットなどでも、一部の記憶を消す機構を作り、たまにド忘れして人間に叱られるくらいのもののほうが売れるかも知れません。
2019-10-14 Mon 17:24 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>何でもかんでも過去のことを全部憶えていて人に指摘するAIは嫌われるでしょうから、お手伝いロボットなどでも、一部の記憶を消す機構を作り、たまにド忘れして人間に叱られるくらいのもののほうが売れるかも知れません。
 どうしてもロボットと暮らさなくてはならないのでしたら、こういうロボットが選ばれるのでしょうね。
2019-10-14 Mon 18:07 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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