2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
骨折日記(1) 受傷〜11日目 明日も、今日の続きの様にやってくるとは限らない
2019-10-05 Sat 00:00
お恥ずかしいことながら、タイトルの様な事態になった。今日と同じ様に明日がやってくるとは限らないのだなぁと改めて感じる。消費税率切り替えで請求書2枚ずつ作る手間が無くなったのは良かったが、当分の間完全休業。そういうせっかくの機会なので、治療完了までの経過を記録しておこうと思う。自分なりにポイントと思うところはマゼンダ色にしておく。

9月20日(金) 骨折1日目。夕方、土浦の友人に会いに行く途中、魔が差したというか、暗いところでわずかの段差を踏み外して左足首を捻挫。みるみる腫れてきたので、近くの整形外科の受け継げ時間ギリギリに飛び込んで診てもらったところ、左側腓骨遠位端骨折の診断と、「これは大物ですよ、固定に5、6週間」との予後判定。ギプス(以下、正確にはギプスではなくシーネを包帯で固定)をぐるぐる巻きにされ、消炎鎮痛剤1週間分を持って帰宅。連休前夜だったことを考えると、これを逃して固定せずに週明け受傷5日目の受診となった場合、予後への影響に差が出たことだろう。不幸中の幸だったと思う。
[左:参考として、ネットで見つけたX線写真に骨折線(ピンク)を追加:整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考えるより]
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9月21日(土) 骨折2日目。受傷後初めての朝、ベッドでなく布団生活なので、最初どのようにして起きれば良いのか分からなかったが、次の手順でやってみた。腹ばい→健常な右足の膝を曲げ→膝を支えに腰を上げ→両手を着いて→右足を伸ばしつつ→両手と右足の3点で支えながら腰を上げていく。注意点としては、立ちくらみの危険があるので、捕まることのできる安定したものの近くで立つこと。以上、言葉で書くとまどろっこしいが、とりあえず安全な立ち方だと思う。ネット検索しても布団からの安全な立ち上がり方情報は見つからない。膝を曲げられないこのような長下肢ギプスのみなさんは、どのようにして立ち上がっているのだろうか。朝のうちに、職場の関係者へ電話で連絡の後、引き継ぎのため午前中に車で職場へ。右足は無事なので運転ができるのは幸いだ。ただ、膝上までギプスを巻かれているので、膝と指先の拘縮が心配になる。動かせる範囲で可能な限り膝を曲げ伸ばししている。来週は膝下までのギプスにしてもらえるといいのだが。夜になると、慣れない松葉杖を使ったので腹筋が痛くなってきた。

9月22日(日) 骨折3日目。松葉杖での移動はまどろこしいし腹筋も痛いので、室内では健常な右足でケンケン移動していたら、右側股関節周囲の筋肉が痛くなってきた。これ以上無理すると筋痛を越えて股関節まで痛めそうなので、面倒でも小まめに松葉杖を使うことにした。松葉杖の正しい使い方をネットで学習。(1)脇を締めて挟み、(2)体重は脇にはかけずに、(3)手首を少し返して負重。ギプス巻いてくれたPTくんもこのポイントはきっちり教えてくれていた。松葉杖を使いこなすには、受傷肢以外は健康な上に腕力やバランス能力があることも前提で、女性など腕力のない人や体重が重い人の場合、松葉杖を扱うのが難しいことがわかる。それはそうとして、移動に制約があるとはいえ、6週間ものまとまった自由時間が手に入った。ポーランドへ行った夏以来だ。これを有効活用したいものだが、さてなにをする。この秋の予定としては、城郭用のミニプレゼン2本、年末ライブのために2曲の採譜と練習、指笛をマスターするなどはあったのだが、もう少しプラスαも欲しいと欲張る。

9月23日(月祝) 骨折4日目。内出血と浮腫が足先まで降りてきた。今日は台風17号くずれの温帯低気圧の影響で、久しぶりに30度越え。買い物に行ってきたが、たいそう暑いのでヨメさんの介助で受傷後初洗髪。
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9月24日(火) 骨折5日目。ギプス生活用の便利グッズをアマゾンで注文。

9月25日(水) 骨折6日目。入浴用のギブスカバーが届いた。ベルトで止める手間も無いのにシャワーくらいならば湯が侵入する心配は無く、介助なしで一番楽な姿勢で頭も体も洗える。これで2180円とは優れものだ。
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9月26日(木) 骨折7日目。今朝からギプスの一部が当たって痛い。特に、横になっていて起き上がった直後は足先が一気にむくむのでジンジン痛痛状態。しばらくすると痛みのピークは過ぎるがそれでも少し当たるので、微調整して当たりを無くして1日を過ごす。指先まで内出血と浮腫で真っ黒。早くマクロファージに食べてもらって黄色くなってこないかなぁ。明日は1週間後の再診日。
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9月27日(金) 骨折8日目。受傷から1週間。三線は弾いていたのだが、三味線は11日振り。恐る恐る蓋を開ける。セーフ!
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一週目の再検査へ行ってきた。ギプスを外すとものすごい浮腫(写真を撮り忘れた)。レントゲン検査で骨のズレはなく順調らしいけど、慎重な先生だと見えて、もう2週間膝上からの長下肢ギプス継続。残念orz、しゃあない。巻き替えの時、昨日から酷くなった患部周辺の痛みは、ギプスが当たっているわけでは無く浮腫が原因だと分かった。立ったり座ったり寝たり起きたりで、心臓と患部の高低差が大きくなるときに発生するので少痛みへの不安は解消。ただ、PTくんに聞いたところ、ギプスが取れた後も足首の腫れは当分消えませんよという事だった。

9月28日(土) 骨折9日目。一昨日昨日に比べて、浮腫による痛みは心なしか楽になったようにも感じる。ネットに、左側腓骨遠位端骨折の保存療法の闘病記録を書いてくれているブログがあった。全く同じ症例では無いし、担当医の方針もかなり違うようだが、経過の目安の参考になりそうだ。きっちりした記録はありがたい。
 →腓骨骨折記録のブログ

9月29日(日) 骨折10日目。朝起きる時の動作を以下のようにしてみた。いきなり立ち上がらないでまず上体だけ起こししばらくそのまま、それから椅子に座ってしばらくそのまま、それから立ち上がる。一気に浮腫が下がらないから若干痛みは軽い様な気がする。昼からつくばの街中でお城の集まりがあるので外出。

9月30日(月) 骨折11日目。浮腫によるジンジンした痛みはわずかずつだか日々軽減しているように感じる。

[注]同じ腓骨遠位端骨折でも症状や治療方針に違いがあります。また、自分の考えで行なっている部分もあるので、参考程度にお読みください。
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この記事のコメント
えーっ、そうだったのですか。おおごとですね。お見舞い申し上げます。

 捻挫で骨折は、ポキッと折れるよりやっかいだと言いますね。子どもの時に、「こういうのは1回すっきり負ってしまった方がよい」という説を聞きましたが、もちろんジョークなんでしょう。私は今まで階段を滑り落ちても骨折したことはありませんが、今後はできるだけ手すりを持つようにします。

 腹ばいから起き上がる方法は、ぎっくり腰で何度も体験しました。若い時は、足を伸ばしたまま膝を使わず、腕立て伏せで起き上がれましたが、今は、布団の上で腕立て伏せは腕力の不足でできなくなったので、ベッドに梯子状に手を掛ける構造がないときびしいです。

 とにかくお大事に、何ごともなく治癒されることを願っております。
2019-10-05 Sat 07:27 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
骨折からの回復は時間でおよその目処が立ちますが、捻挫はあとまで影響が残るのかもしれません。固定を取った時の足首の拘縮の程度にもよりますが、仕事復帰までどのくらいかかるか不透明です。でも、その他は健康なので、できることを楽しんでいます。
2019-10-05 Sat 08:56 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
まずは順調な回復の様で良かったです。治ってくると(心理的に)無理をしがちになるから、十分ご注意くださいね。

状況は違うけれど、立ち上がり方とか、痙縮や浮腫の軽減とか、私は入院中はもちろん、今でも毎日闘っています。麻痺側の状態は日によってコロコロ変わるので、「時間がかかっても良いから、その時にできる動作を組み合わせ、工夫して生きる」精神がないと、ただただ毎日が辛い。がんばってるつもりの私でも、月に何度かは「もう生きるのを諦めたい」って気持ちになります。安全の範囲で、あまり重く考えないことも大事ですよね。

かすてんさんは寝たきりではないから、加圧靴下みたいなものは履いてないのでしょう?というか、膝曲げられないなら自分で履けませんよね。私はいまだに爪がうまく切れません。笑われちゃうような話ですが、体を曲げやすい時間を見つけながら、1日に手足を数本ずつ三日くらいかけます。片麻痺は「半身が麻痺してるだけ」では済みません。私の担当だったプロのPTさんやOTさんですら、二人に一人は「一生治らない病気を罹患してる患者の動作や心情を分かってないな」って感じました。ケガや病気の立場って、本当に「なってみなければ分からない」です。
2019-10-06 Sun 17:18 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
>まずは順調な回復の様で良かったです。治ってくると(心理的に)無理をしがちになるから、十分ご注意くださいね。
 松葉杖の扱いに慣れてくるとスタスタ歩いてしまうので、注意する心がけが大事だと感じます。

>状況は違うけれど、立ち上がり方とか、痙縮や浮腫の軽減とか、私は入院中はもちろん、今でも毎日闘っています。
 みゃおさんの場合は、この上に左腕も使いにくいわけだから、どうやって一人暮らししているのだろうかと思ってしまいます。さらにあんな天体写真を撮ってしまうってどういうことって。

>麻痺側の状態は日によってコロコロ変わるので、「時間がかかっても良いから、その時にできる動作を組み合わせ、工夫して生きる」精神がないと、ただただ毎日が辛い。がんばってるつもりの私でも、月に何度かは「もう生きるのを諦めたい」って気持ちになります。安全の範囲で、あまり重く考えないことも大事ですよね。
 自分の場合は間違いなく治ることが前提の療養ですから、日々の変化を前向きに捉えられますが、みゃおさんのように慢性化した麻痺の場合現状維持すら大変な努力が必要だと思うので、気分も常に前向きでいられるとは思えません。ときどき萎えないと保たないのかもしれませんね。

>かすてんさんは寝たきりではないから、加圧靴下みたいなものは履いてないのでしょう?というか、膝曲げられないなら自分で履けませんよね。
 体は柔い方ではありませんが、膝は若干曲がるので、前屈すると足の指先まで手は届きますし、さらに指の付け根のぷくぷくしたところや、土踏まずの前部まで届きます。

>片麻痺は「半身が麻痺してるだけ」では済みません。私の担当だったプロのPTさんやOTさんですら、二人に一人は「一生治らない病気を罹患してる患者の動作や心情を分かってないな」って感じました。
 こういうことは、知識や技術以上に、想像力や共感性や経験の部分で差が大きいのではないでしょうか。知識や技術がを持っているだけでは、患者目線では物足りないですね。

>ケガや病気の立場って、本当に「なってみなければ分からない」です。
 なってみないとわからないし、また一人一人で違う部分もありますしね。
2019-10-07 Mon 09:35 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
重たい話になって済みません。

若者の無職、引きこもり、未婚などが爆発的に増えつつあるから、自ずと「不健康」な世の中に移行して、いずれ大量の「一人暮らしの闘病者」を抱え、大きな社会問題になると予想してます。病気を抱えながらの生活に十分な理解が得られないということは、おひとり様闘病者は何の社会保障もないまま孤独死する道しか残っていません。仮に病人同士でコミュニケーション取れたとしても、傷をなめ合うだけでは何も解決しないでしょう。

戦争を経験してない人が戦争を語るのと似てて、病人や障害者、高齢者、乳幼児への対処をお金持ちの人が会議室だけで決めてる現状では何も期待できないですね。一昨日に病院まで歩いて行きましたが、歩道の高低差で転びそうになったり、大型車の風圧になぎ倒されそうになったり、バリアフリーとは程遠い街だなあと感じました。まぁ、毎日のように感じてますが(笑)。
2019-10-07 Mon 16:52 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
>戦争を経験してない人が戦争を語るのと似てて、病人や障害者、高齢者、乳幼児への対処をお金持ちの人が会議室だけで決めてる現状では何も期待できないですね。
 お金にしか興味がない人たちが政治をやっていますからね。

>歩道の高低差で転びそうになったり、大型車の風圧になぎ倒されそうになったり、バリアフリーとは程遠い街だなあと感じました。まぁ、毎日のように感じてますが(笑)。
 ほんとうに、一本足が使えなくなっただけで世の中なんてバリアばかりなのだろうかと感じました。ハンディを負ったら出てくるなと言われているみたいです。
2019-10-07 Mon 22:04 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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