33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
リュウグウが月の5倍の大きさに見えている
2018-06-27 Wed 00:00
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6月26日夕方仕事が一段落したのでJAXAはやぶさ2プロジェクトのサイトを見ると、到着地点である20km上空のホームポジションまで1.95kmになっていた。速度も秒速3cm。ほぼ到着した様なものでしょう。

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Haya2NOWのONC-W1 航法カメラ略図エリアは巨大な何かが見えているみたいな表示になっている。実際にはやぶさ2からリュウグウはどのくらいの大きさで見えているのだろう。

リュウグウの直径=900m、リュウグウまでの距離=20000mとするとリュウグウの視直径=900/20000=0.045ラジアン=約2.6度。月の視直径=約0.5度だから、地球から見る月の5倍以上の大きさに見えているわけで、これはなかなかの見ものだ。
だいたいこのくらいの比率。
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[画像は、JAXAのはやぶさ2プロジェクトおよびHaya2サイトより。特にリュウグウの画像クレジットは、JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研]

本日16:00から、小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星到着に関するJAXAの記者会見が予定されている。
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この記事のコメント
立方体に近いか算盤珠に近いかは微妙のようですね。上から見たいです。自転動画にしてもらえばわかるかもしれません。
 
 以前のかすてんさんの情報では、第1宇宙速度が約40cm/sで、赤道自転速度が12cm/sということでしたから、遠心力∝v^2で、赤道重力:赤道遠心力比は、およそ11:1ということになりますでしょう。静水圧平衡形状・一様密度を仮定した計算によると、上記比はだいたい扁平率と一致します。表面物質密度が軽いと扁平率はその半分程度まで減少します。このリュウグウの形状は、静水圧平衡とそんなに矛盾していないと言えるかもしれません。
2018-06-27 Wed 07:19 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>静水圧平衡
 もっと綺麗な回転体を想像しますが、概算では範疇に入りますか。
2018-06-28 Thu 09:08 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>綺麗な回転体
 そこまでは言えないですね。
 静水圧平衡といっても計算の便宜だけの話になっています。でも、赤道のふくれは、1:11くらいじゃないですか。
2018-06-28 Thu 20:53 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
27日の記者会見で、今の時点で何か面白いことがわかりましたか?という質問が出ていましたが、それに対して、すでに議論を始めているがそれらを検討して論文を発表して科学といえるから今はいう段階にない、みたいな回答をされていました。堅いですね。
2018-06-30 Sat 08:19 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>堅いですね
 
 それは、堅いですね。
 いろいろ取材が来て、論文を書く暇がないということで、そうなるのかも。
2018-06-30 Sat 08:29 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
現時点で不確実な(当たり前ですが)ことを言って、後で違っていたからとバッシングへ展開することもありますから、そういうリスクを回避する回答ということだと感じました。
2018-06-30 Sat 08:37 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>後で違っていた

 まあ「後で違っていた」というのは科学の発展史そのもので避けられないものですが、信用問題もあり、また、何も言わなければそれはそれで信用を落とします。「ウソのない範囲でものを言う」、「ホラはいかんが大風呂敷はOK」の基準でやっていただきたいものです。
2018-06-30 Sat 09:08 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
一般人としてはファーストインプレションのさわりだけ聞ければ十分で、論文が出る頃まで待たされたく無いですね。ちょっと違うかもしれませんが、私が趣味にしている史跡歩きでは発掘調査現場を見せてもらう機会も多いのですが、公式の現地説明会開催前には知り得た情報を公開しないで欲しいと言われます。中には報告書が出るまで公表しないで欲しいと言われる場合もあります。そんなものいつ出るかもわからないし、出ましたという広報もあるか無いかわからないし、それよりなにより、その頃には遺跡は破壊されて道路やビルになっているか埋め戻されて見えなくなっています。知り合いであればメールなどで早く見に行かないと壊されるよと連絡しますが、それ以外の人へ情報提供することができません。
2018-07-01 Sun 07:12 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
小惑星調査と遺跡調査は、データ専有権の点で似ているかもしれませんね。データはみんなのものなので公開はするのですが、論文が出るまでは、調査の企画者がデータ専有権を持っているということですね。

 所属の研究者も個人の研究者としては、在野の研究者と大きな差はないので、個人的なファーストインプレションのさわりを述べてよいものと思いますが、グループの記者会見ということで、それは遠慮したのかもしれません。そういう意味では、記者会見というものはあまりその手の役には立たず、むしろサイエンスカフェのほうがよいのかもしれません。

 天文や科学実験のデータは、時間が経つと徐々に詳細が公開され、外部の人も細かい議論ができるようになりますが、遺跡はこの点で違っていてむずかしい点がありそうですね。
2018-07-01 Sun 12:31 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>論文が出るまでは、調査の企画者がデータ専有権を持っているということですね。
 飛び込みで行っても、現場の調査員のみなさんはとても丁寧に対応してくれるケースが殆どですので、私もお仕事の邪魔や、不利にならない様に対応しています。
2018-07-01 Sun 12:55 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
天文や歴史学・考古学は、アマチュア研究者が熱心だから、プロの仕事の価値が支えられているというところがあります。とにかくファンは大事にしないといけません。
 
 プロスポーツも同様なんですが、こちらは観客がブーイングしたりして、それも仕方ありませんが、たいへんだと思います。
2018-07-01 Sun 22:16 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>天文や歴史学・考古学は、アマチュア研究者が熱心だから、プロの仕事の価値が支えられているというところがあります。
 別にそういう隙間を狙って趣味を選んだわけでは無いのですが、ともにそういう分野ですね。郷土史については、楽しみながらやってきたことが、図らずもプロがなかなか出来ない部分を補っていた様で、近頃はプロからも評価をいただける機会が増えて、新しい展開のきっかけにもなってきました。
2018-07-02 Mon 11:57 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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