33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
春の夢 霞ヶ浦蜃気楼
2018-03-18 Sun 00:00
一昨日昨日に比べると今日は10度くらい気温が下がってまさに三寒四温を感じる一日だった。寒くはあるが爽やかな夕方、帰宅途中に霞ヶ浦の堤防へ寄ってみた。ガコガコ鳴いているのは鴨だろうか。

1803174.jpg双眼鏡で筑波山御幸ヶ原のコマ展望台を眺めた。場所はわかるがさすがに模様や回っているかどうかは分からなかった。大穂から望遠鏡で眺めたのと、霞ヶ浦南岸から手持ちの4cm双眼鏡で眺めたのとでは光学系の劣勢に加えて距離も20kmは遠いので見えなくて当然だろう。
1803172.jpg双眼鏡を霞ヶ浦へ戻して対岸を走る車を眺めながら右へパンしていく。ずっと右手、遠方の行方方面が視野に入った時に、珍しいものが見えた。この写真ではわからないので拡大してみる。
1803173.jpg蜃気楼。一昨日昨日の暑さで湖水が温められ、湖水面付近の空気が熱せられて密度が小さくなり、その上に密度の大きな冷たい空気が層になってこの現象が現れたようだ。蜃気楼の中では最も一般的な下位蜃気楼という現象らしい。それでも見るのは初めて。みゃおさんのコメントによると、季節に関係なく見えるらしい。
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この記事のコメント
懐かしい光景ですね。夜や明け方に霞ヶ浦の対岸を見ると、季節に関係なく、晴れていればほぼ毎日蜃気楼が見えました。夜は街灯がはっきり見えるので分かりやすいんです。いくつか画像置いておきますね。

蜃気楼1  https://goo.gl/qa8f6g

蜃気楼2  https://goo.gl/fgCkG7

蜃気楼3  https://goo.gl/pJtacz

蜃気楼4  https://goo.gl/ccPi2i

蜃気楼5  https://goo.gl/mgizn2

1は2012/12/12明け方の月・金星・水星の接近。2は1の下の部分の拡大(説明付き)です。3(説明付き)を見ると湖面反射と蜃気楼の違いが分かるでしょうか。4は霞ヶ浦越しの日の出ですが、湖面と対岸の景色の隙間に太陽光の蜃気楼が入り込んでいる面白い光景。5は湖面を覆う鳥の群れと鹿島方面の浮島現象。上位は見たことありません。
2018-03-18 Sun 14:48 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
>季節に関係なく、晴れていればほぼ毎日蜃気楼が見えました。
 夜の間に冷えた空気と湖面近くの暖かい空気によって下位蜃気楼は頻繁に起こるのですね。私もこれまでそういうタイミングに遭遇していたのかもしれませんが、乱視の肉眼では12km離れた対岸の蜃気楼に気づかなかったのでしょう。

>蜃気楼4
 浮島現象の下に太陽の一部が見えている姿が、なんとも水爆のキノコ雲に見えてしまいました。
2018-03-18 Sun 23:02 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
そう言えば去年2017年7月19日に鉾田の太平洋上で上位蜃気楼が見えたニュースを思い出しました。

https://www.youtube.com/watch?v=0DDok-bh4fY
2018-03-20 Tue 12:28 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
初めまして、ナガイ タテオです。興味深く見させていただき、
ありがとうございます。「私の直感と経験(約10年、鉾田沖の蜃気楼を定期的に観測している経験上では)
霞ヶ浦でも5~8km~前後先が見通せる位置~の観測が可能な位置であれば、上位蜃気楼の観測は可能だと思いますから、期待していますので、無理せず自然体で頑張ってください。僭越ながら、大小合わせて、鉾田沖でもここ10年でやく120回観測されました。出来れば、「茨城 蜃気楼:いばらき しんきろう」「鉾田蜃気楼:ほこた しんきろう」で検索していただけますと、映像でみられます。
2018-06-17 Sun 16:53 | URL | ナガイ タテオ #-[ 内容変更]
ナガイ タテオさん

初めまして。
鹿島灘の蜃気楼についてのお知らせをありがとうございます。ニュースで読んだ記事、あるいは上でみゃおさんが紹介してくれた動画、これらはナガイさんご提供だったのですね。

>鉾田沖でもここ10年でやく120回観測

これは上位蜃気楼の回数ですか。下位蜃気楼も含めるとかなりの回数になるでしょうか?上位蜃気楼にはめったに出会えないとしても、下位蜃気楼ならばかなりの頻度でお目にかかれる、であれば「茨城の蜃気楼」「鹿島灘の蜃気楼」は観光資源になるかもしれませんね。

霞ヶ浦の上位蜃気楼も注意して見ることにします。
2018-06-18 Mon 00:15 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
初めまして、ナガイ タテオです。
そう―そうに返信ありがとうございました。
{通の間では、上位蜃気楼以外は蜃気楼に非ずのようです}。10年間のみで*上位蜃気楼-大小合わせて、鉾田沖で約120回観測ですが、*これは一日平均45分程度の観測結果であり、もった時間があれば、さらに多くが期待できると思います。約10年前に、たぶん世界的なスクープであった、光のダクテングによる巨大蜃気楼が数時間発生し(たぶん過去に日本では観測例は、ほとんどないのではと思います)、運よく写真としてデーターを保存できました。*あまりにレアーなケースで、当時日本の第一線の科学者(身内にも僭越ですスペシャリストはいるのですが、著名な大学の先生でもわからない現象でしたので、私が数年かけて、自力で勉強し周りの協力を仰ぎ、解明するしかありませんでした…。そして、一応の答えが出たのです)*必ず、熱意があれば、霞ヶ浦上位蜃気楼の観測はあなたであれば可能ですから、あなたの天文学の知識を活かして、霞ケ浦の上位蜃気楼の第一発見者になってください。(鉾田沖も、近年までだれも上位蜃気楼が出るとは想像すらしませんでしたから(専門家でも否定的でしたのを、執念で覆しましたー鉾田沖は真夏でも海水温が異常に低く、温度差が起きやすく、大昔から、蜃気楼の発生しやすい気象環境だったと思いました)、常識は疑えは真実ではないでしょうか。*温度差が起きれな、陸地でも可能ですから、さらに条件の良い湖であれば、なおさら期待が高まります。ご参考になれば幸いです。
2018-06-18 Mon 11:51 | URL | ナガイ タテオ #-[ 内容変更]
ナガイさん

下位蜃気楼では観光資源としては力不足ですか。
霞ヶ浦の上位蜃気楼探しですが、コメントをくれているみゃおさんこそ光りもの現象の専門家なので見つけて欲しいものですが、現在自宅からの移動がままならない状況なので残念です。

さて、ナガイさんのご意見をいただきたい現象があります。
県北に住む私のお城友達が常陸太田市の国見山から写した写真です。以下のブログ記事に内容が書かれています。専門家の意見などのその後の情報は聞いていません。ご意見をいただけるとありがたいです。
https://goo.gl/jrC8hL
2018-06-18 Mon 13:19 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
ナガイです。返信ありがとうございました。
*残念ながら編集した写真では真実は見えてこないのです。*コントラストをあげると、普通はこのような歪みも生じてしまい、実際の写真とは程遠く、判別は無理です。ただ言えることは、証明になる*逆転層、が発生しなければ、蜃気楼はでませんから、季節的にも、上位蜃気楼ではないと思います(このエリアは9月いっぱいまで限界)また、この写真では蜃気楼の証明にはなりません。
2018-06-19 Tue 13:17 | URL | ナガイ タテオ #-[ 内容変更]
蜃気楼ではなさそうということですね。あとは、みゃおさんがこのコメントを読んでいてくれれば、大気差による浮き上がりなどから推論してくれるかもしれません。
2018-06-19 Tue 22:12 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
追記です。
普通、蜃気楼か、否か、判断する一番簡単で、間違いのない方法は*その同じ地点に通い、*普段の風景を同じレンズで何枚も撮影し、*今回の物と比べれば、おのずと答えがでやすいのではないでしょうか。
(科学の眼があれば、およそご自分でもおわかりになられると思います。自然現象は当事者しかわからない側面があるからです・・・・)ご参考になれば幸いです。
2018-06-20 Wed 08:08 | URL | ナガイ タテオ #-[ 内容変更]
ナガイさん、かすてんさん

ご本人が登場とはビックリしました。ネット社会の有り難みですね。ナガイさん、よろしくお願いします。障害を持つ身ゆえ観察に行けないことがほんとうに残念でなりません。

及ばずながら、かすてんさん提示のご質問を考えてみました。ちょっと長くなりますがコメントします。事後報告で済みませんがブログ写真に書き込みしたものを下に置いておきます。

https://goo.gl/Zqbqzw

たまたま数日前に方位高度計算のプログラムを作っていたので、それで検証しました。計算の前提は国見山山頂で観察したこと、目の高さは考慮しないこと、画像に歪みがないこと、画像の水平が正しく取れていることなどです。

まず、「蜃気楼は横方向にほぼ影響しない」という性質を使い、煙突を特定しました。Googleマップから主な煙突の座標を拾い、方位角を高精度計算。横棒グラフにしてフィッテングしました。いちばん左の三本は東電・鹿島火力発電所のものと思われる(それより東=太平洋側に煙突がない)ので、ここを基準に新日鉄までピッタリ一致しました。両端煙突間の方位角差は約1.55度角。地図上で煙突かどうか分からないものもあるので、全部の座標は拾えませんでした。

さて、今度は縦方向です。「画像縦横比は変わらない」ことを前提にピクセル比で計算すると、鹿島火力のいちばん右煙突は水平線(と思われる場所)から約0.177度角=10.6分角の高さになりました。いっぽう国見山山頂(標高291.3m)山頂から方位角168度方向に見える「見かけの水平」は、観察者の真の水平から0.504度角=30.2分角ほど下向きです。大気の浮き上がりと地球が楕円体であることも考慮すると、この方向は直線66.27kmまで見えています。(※気象条件で変わります。)もちろん目標物に高さがあればもっと先まで見えます。計算上見えない遠景が見えるのは「地上大気差」という現象です。(※天文で言う大気差とは違います。)

煙突群は山頂から約74kmから79kmありますが、たまたま気象条件が重なって山頂から66km程度の地面まで見えたとしましょう。このとき蜃気楼が起こっていなくても、山頂から見えない煙突直下の標高はせいぜい10m未満です。最初の画像から求めたように、煙突の高さが見かけの水平から0.177度角に見えるとしたら、計算上の煙突の高さは240m前後必要です。調べてみると火力発電所の煙突は231mで、画像から推測した高さとほぼ一致しました。(※煙突がある地面の標高も数メートル加算されます。)

ということで前提が全て成立するならば、蜃気楼の有無に関係なく、地上大気差のみで十分見えると説明が付く現象でした。誤解を恐れず言いますと、「蜃気楼とは地上大気差にムラが生じたとき起こる現象」と言えます。地上大気差による浮き上がりは常に発生していますから、浮き上がっているだけなら蜃気楼と言いません。例えば煙突の下と上とで浮き上がりの程度に差があったり、上下が逆転したり、と言うことが発生したとき初めて蜃気楼という言葉を使うのだと思います。

こんな説明でいかがでしょう?ナガイさんの仰るように、比較写真があるともっと検証できますが、もともと蜃気楼を求めて撮りに行ったわけではないでしょうからね。後で気付いたというのは良くある話です。
2018-06-20 Wed 16:58 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
みゃおさん

「ご本人が登場とはビックリしました。ネット社会の有り難みですね」と書かれていますが、私が呟いただけでみゃおさんに届いて答えがか言ってくるのもネットのおかげです。このお城友達が提示した疑問には「蜃気楼がなくても「地上大気差」によって説明できそうです」ということになりそうですね。あの記事の後、問い合わせ先からどの様な回答をもらったのかわからないので、後で聞いてみようと思います。みゃおさんの補助線入りの画像のことも伝えておきます。
2018-06-20 Wed 20:29 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
御無沙汰しております。情報です。
僭越ですが「ナガイタテオ―YouTube)新しい蜃気楼の映像をアップいたしました。これからの季節は、鉾田沖では頻繁に観測できるかもしれません。双眼鏡持参であれば、効率がよいでしょう。
2019-07-26 Fri 11:52 | URL | ナガイタテオ #-[ 内容変更]
ナガイタテオさん
 お知らせをありがとうございます。これですね。
   https://youtu.be/2RMMLQ-qYV8
[追記]このURLは取り消されました。
 亡くなった友人が移植し始めたのをきっかけに根付いてきたハマユリを見に7月15日に鉾田へ行きましたが、水平線を気にすることもなく海を眺めていました。
   https://bit.ly/2SIsgZ1
2019-07-26 Fri 12:12 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
本日はありがとうございました。よりインパクトのあるものに切り替えましたので、見て頂けましたらさいわいです。*約観測地点より20km先の大洗岬方向が温度変化が大きくなると(温度差が大きな現象)、このように激しく縮むのです―茨城沖特有の蜃気楼かもしれません(現場で等身大で見ると驚きの変化にみえるのです)
2019-07-26 Fri 20:41 | URL | ナガイタテオ #-[ 内容変更]
ナガイタテオさんの最新の動画は以下にあります。
https://youtu.be/6qjXjop0QVU
2019-07-26 Fri 21:42 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
ありがとうございます。
周りから、出し惜しみせず、より見ごたえがある蜃気楼をとの要望がありましたので、追加いたしました。見て頂けましたら幸いです。
(観測地点より20km~の海上に見られた、幻想的な光景です)
2019-07-29 Mon 10:22 | URL | ナガイタテオ #-[ 内容変更]
ナガイタテオさんの最新の動画、どんどん出てきます。
https://youtu.be/RzCO9zGWxt4
2019-07-30 Tue 17:19 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
ご紹介ありがとうございます。
私事で恐縮ですが、私は数年前まで、世の中に役立てばの思いで約30年ラブを飼っておりました。本物のラブは体重が50kg~あるのです。しかし、知識が足りませんでした。酷寒の地がルーツの犬は温暖な関東では無理だったのでした。高原地帯でなければ飼えないのでした―蜃気楼も同じです―発生メカニズムが理解できないと遭遇しても見逃してしまうのです。僭越ですが、茨城蜃気楼は他に類のない蜃気楼現象かもしれません。
2019-07-30 Tue 20:06 | URL | ナガイタテオ #-[ 内容変更]
ナガイタテオさんの動画を拝見しますと、鉾田の海岸から観測されることが多い様ですが、これはご自宅から近いなどの理由からでしょうか?熱心に見ていれば茨城県の海岸(波崎〜平潟)どこからでも見られるのか、それとも、海流などの条件で大洗以南でしか見られないとかの地域限定条件があるのでしょうか?以前も同じ質問をしていましたらすみません。
2019-07-31 Wed 10:44 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
お答えいたします「茨城の海全域や福島、千葉であってもどこでも、眼利きであれば、ほとんどの海域で見られるでしょう。*気温ー逆転層をキャッチできる能力があれば、だれでも可能ですよ。後は少しの運と情熱ではないでしょうか・・・・・・」
2019-07-31 Wed 18:00 | URL | ナガイタテオ #-[ 内容変更]
どこの海岸線からでも見られるのですね。とにかく海岸へ行き続けられるかどうかにかかっているわけですね。
2019-08-03 Sat 21:25 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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