2018-02-23 Fri 00:00
![]() 昨年10月初めにポーランドからの友人たちとともに見学させてもらったスーパーKEKBがまもなく本格運転を始める。B中間子製造工場としてはKEKB時代にすでに世界の追随を許さないレベルへ達していたが、スーパーKEKBはそこからさらに性能アップしたということだ。これによってCP対称性の破れの観測精度を上げることができるのだろう。これは玄人受けはするだろうが、素人にはこれだけだと新鮮味に乏しい。どの様な地平線が近づいて見えてくるのか、アナウンスされるのを楽しみに待つ事にしよう。そうだ、『物理学70の不思議』のどこかにそのヒントがあったのかな? [写真は組み立て調整中のBELLII測定器(2018年10月2日の見学時)] |
茨城新聞が取材に来て下さいましたね。
>これは玄人受けはするだろうが、素人にはこれだけだと新鮮味に乏しい まあ、そんなところですねぇ。精密測定で、標準理論がボロを出すのを探すというか。でも、LHCでヒッグスが見つかって他の新粒子が見つからない状況では、ごくおおざっぱに言えば、加速器による素粒子実験は、どこでもまずは標準理論のボロ探しということになろうかと思います。でも、その過程で、往々にして予期せぬ発見が出てくるものです。 それらの中で「スーパーKEKB」の特長は、個別の物質粒子(クォーク、レプトン)の種類ごとに、かつ、粒子と反粒子も区別して、それぞれの個別にボロを探せるので、複数のボロが出た場合は、ボロ同士の関係や原因まで究明できる可能性があることです。やはり玄人受けですかね。 >『物理学70の不思議』のどこかに 前の実験(KEKB/Belle)での発見が、 「テトラクォーク? ペンタクォーク? グルーボール?」 に出ていますね。
2018-02-23 Fri 11:16 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>やはり玄人受けですかね。
考えてみれば、CP対称性の破れとか、ヒッグス粒子とか今でこそ庶民の耳にも馴染んでいますが、それは知識普及へ多くの人が努力した成果なわけで、非常に画期的な発見だからといって最初から馴染んでいたわけではないですね。スーパーKEKBの成果についても、今後のわかりやすい解説を通じて、「あ、これがS.Uさんの言っていたボロ同士の関係なのか!」とつながる日が来るでしょう。
2018-02-23 Fri 12:42 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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