
2016年夏、最後の火星観測でルーフを開けたのが8月5日、その次が45P/本田-ムルコス-パイドゥシャーコヴァー彗星を見ようと開けた12月31日。それから早4月、観測小屋は不気味な生き物に乗っ取られているかもしれず、ドアを開けるのがけっこう恐ろしかったが、埃と少々の蜘蛛の巣といつもの小さなウンコがいくつかあるくらいで、心配したほど荒れた様子はなかった。雑巾掛けして掃き掃除をしていると、10cmほどのヤモリが飛び出してきて慌てふためきジタバタしていた。この子が居てくれるからこの程度で済んでいるのだと思うので追い出さずにそっと片付けをして、ボランティア小屋番に任命して、最後に観測小屋周辺に例年よりもうんと少なめにヘビレスを撒いてドアを閉めた。