33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
佐渡の天の川
2016-09-09 Fri 00:00
世間の夏休みが終わったのを見計らって新潟、佐渡へ行ってきた。初めてなので佐渡出身の友人に見所を訊ね、初めてならばお城に拘らず一般的観光地の多い大佐渡(佐渡島の北側)がお薦めと教えてもらった。
実は佐渡へ渡ることは出発の前日に急に決めた。台風による悪天候だった先週とは打って変わって好天が予想されたから。佐渡フェリーと宿はぎりぎりネットで抑えた。ところが夜になって宿から「その夜は佐渡国際トライアスロン客がいっぱいで早朝3時頃からバタバタするので迷惑がかかるのが心配だ」という電話が来た。今更宿を取り直す時間もないし、自分たちもトライアスロンは満更縁がないわけでもないのでご心配無用と返事をして予定通り出発。

行き先はおよそ以下のところ。
1日目 自宅→新潟→新潟市歴史博物館みなとぴあ→小澤家住宅→ホテル
2日目 佐渡へ渡って大佐渡一周の日。
    ホテル→フェリー→佐渡・両津港→二つ亀→相川の佐渡奉行所→佐渡金山→大佐渡スカイライン→小倉の御梅堂→物部神社→小倉の千枚田→両津の宿
3日目 佐渡国際トライアスロン大会当日。間近でトライアスロン観戦。
    両津の宿→トキの森公園→小木歴史民俗資料館→宿根木→両津港→フェリー→新潟港→ホテル
4日目 気温36度の中、新発田へ。暑さで自転車のチューブも壊れる。
    ホテル→新発田城→自転車で新発田の街中散策→ホテル
5日目 ホテル→県政記念館→新潟駅→帰宅

1609041.jpg両津からトキの森公園へ向かう途中の風景。佐渡国際トライアスロン大会のバイクとすれ違う。この日は競技コースになっている道は信号フリーなので、対向車線を走る限りは快適。もちろん選手への細心の注意を払っての走行だが、25年ぶりにトライアスロンをこんなに間近で見られて大満足だった。

1609032.jpg佐渡では両津港近くで裏庭が加茂湖に面している宿に泊まった。明治35年築の元遊郭だったという建物はなかなか良い雰囲気を醸し出していた。近くの路地から加茂湖の汀へ出ると、南西の水平線に横たうさそり座からカシオペア座まで頭上に天の川のアーチが架かっていた。

天の川が佐渡に横たうと詠んだ芭蕉の句はあまりに有名だが、出雲崎からは佐渡に横たわって見えていた天の川は、佐渡では天空にアーチを架けているこの天の川だったのだ、なんてことはないのだが、加茂湖の水平線から湧き上がるあの見事な光景は忘れられないだろう。
その夜の観測:χ Cyg5.1等。
別窓 | 遠征・観望会・プラネ | コメント:6
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この記事のコメント
おぉっ、佐渡まで行かれましたか。
 トキは間近で見られましたか。歴史上の金山や流人の施設も興味があります。

>佐渡では天空にアーチを架けているこの天の川
 「佐渡に横たふ」なら、佐渡に行くと真上に見えるリクツですね(笑)。
2016-09-09 Fri 07:36 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>トキは間近で見られましたか。
 見てきましたよ。写真は撮れませんでしたが、目の前でどぜうを食っていました。
goo.gl/SXsaV4

>「佐渡に横たふ」なら、佐渡に行くと真上に見えるリクツですね(笑)。
 ツーと言えばカーと応えて頂けありがとうございます。もちろんそのことを駄句に詠みまして、今年の土浦小野小町文芸賞に投句することにしました。S.Uさんのように一瞬でご理解頂けるとよろしいのですが?落選しましたら、いずれ掲載したいと思います。実はこの秋は、これまでの駄句の山の棚卸をしようと、土浦、神立、利根、美浦へ投句する予定です。
2016-09-09 Fri 20:46 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>トキ
 おぉっ、これは間近ですね。
 今や、どぜうは高級魚ではないですか。

>落選しましたら、いずれ掲載
 入選すれば当然発表されるのでしょうから、いずれにしても掲載していただけるのですね。

 「佐渡に横たふ」といっても秋の天の川は北西の空で横向きにはならないのでこの句は虚構だなどと言われてきましたが、案外、佐渡まで渡るかすてんさんの解釈が、芭蕉の発想としても正しい解釈なのかもしれません。とにかくすばらしい発想です。
2016-09-10 Sat 07:29 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>佐渡まで渡るかすてんさんの解釈が、芭蕉の発想としても正しい解釈なのかもしれません。
 『奥の細道』はフィクションなので現実の夜空をシミュレートしても答えは得られないという議論は、以前このブログのコメント蘭でしていただきましたね(2010年4月8日記事)そのときすでに、「佐渡島に観測点をガリレオ変換(並進移動)した」という解釈が出ていました。
2016-09-10 Sat 08:20 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>(2010年4月8日記事)
 おぉっと、6年前のことは忘れておりました。
 
 では、もうこの「ガリレオ変換説」は、有力解釈ということにして下さい。

 『奥の細道』の原文では、「此間九日、暑湿の労に神をなやまし、病おこりて事をしるさず。 」と体調不良を訴えていますので、芭蕉の頭はぼーっとしてガリレオ変換もありえたのではないでしょうか。
2016-09-10 Sat 09:42 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
芭蕉の句の解釈としては、以下のNo.6ベストアンサー辺りでいいように思います。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8321218.html

それとは別に、芭蕉の句を出雲崎に置いて、我が身を佐渡へ瞬間移動させて俳句で遊んでみるという試みは我ながらなかなかでした(S.Uさんが瞬時に理解してくれたことが何よりの証拠)。10月末に落選がわかるのでこの先一月半お預けですが、ここで議論したほどの奥深さは込められていない駄句なので、がっかりさせそうです。
2016-09-10 Sat 12:23 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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