33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
二十三夜様と夏の代表的変光星
2016-08-26 Fri 00:00
1608254.jpg今夜は二十三夜。下弦の月が23時過ぎに昇ってくる。土浦の小松のその名もずばり三夜下バス停すぐ南側の丘の上にある月読宮二十三夜尊は今夜が縁日。知人数人が連れ立って月の出を見に行ったようだ。二十三夜講の風習もすっかり廃れた現代だが、それでも地区の三夜堂に評議会と称して月一回集まるなどという話も聞く。普段は寂しい三夜様も、月一度の二十三夜の日だけは夜が更けるころにいっときの賑わいを見せるようになれば、昔物語かゲゲゲの運動会か、妖怪のパーティみたいで妖しく楽しいではないか。

今夜の観測:
1608252.gifχ Cyg5.6等。
極大が近そう。9月中旬か。

1608253.gifR Sct5.9等。
近年振幅が随分小さくなっている。近々変光しなくなったりして。
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この記事のコメント
>今夜は二十三夜
 今でも、月待ちをしている地区がありますか。本当に篤い信仰だと思います。確か二十三夜は「産夜」につながるという意味で、妊婦さんや女性がメインの信仰であるということも聞いたような気がします。地方によって違うでしょうね。

 私の故郷では、月待ちというのは無くて、「日待ち」がありました。別に徹夜はしませんでしたが、地区の人が集まる宿をする当番がたいへんだというので、30~40年前に廃れてしまいました。この土浦の例は、三夜堂という場所が用意されているのが大きいと思います。各家庭を回るようなことは現在ではとてもできないでしょう。

 それから料理の準備当番も昔はたいへんでした。料理屋に頼んでいるとお金がかかりますので、自分のところで採れた野菜を煮るのですがこんどは手間がかかりますし、畑がない家は困ります。量販店に柿の種かピーナッツを買いに行くくらいですましてもらえるなら、現代ではこれがいちばん簡単かもしれません。
2016-08-26 Fri 18:16 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
土浦から少し阿見へ向かったところの丘の上にあります。土浦城主土屋家の4代目の殿様である篤直は風流を好む文人で、この近く(もしかしたらこの場所)に垂松亭という庵を作ったそうです。この丘の上から同じように月を眺めて歌を詠んだのでしょう。
goo.gl/rehPg9

おっしゃるように二十三夜講は女性がメインの集まりですね。月に一度、家から解放される貴重な時間だったのでしょう。

三夜堂の話は土浦ではなく利根町ですが、どこの地域でも似たり寄ったりで、各家庭持ち回りでやっていた時代は接待の食べ物・飲み物を準備する家の女性たちは大変だったと思います。時代にあったやり方に変えられなかったところは、急速に廃れたのだと思います。
2016-08-26 Fri 22:18 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
このへんは、地域の信仰の古い風習がけっこう残っていて驚くようなところがあります。
 つくば市の大曽根(市原病院とKEKの間)には庚申塔の比較的新しいものが建っています。また、学園西大通りの近辺の神社にも、何かよくわからないけど独特のお祭りの奉納物のようなものを見つけたことがあります。

 その土地の人々の性格が反映されているのかもしれません。まったくの推測ですが、信仰に熱心だから、地域のしがらみが強いから続くとかいう単純なものではなく、もっと緩いつながりとか子どもが楽しんでいるとか、そういうことで気楽な状態で続くということもあるのではないでしょうか。
 有名な江戸の二十六夜待ちはあまりに派手だったので?廃れてしまいました。でも、現代の若者向けなら案外復活するかもしれません(今年の暦では明日です)。
2016-08-27 Sat 08:11 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>二十三夜講は女性がメインの集まり
 というところまでは知っていましたが、「産夜」につながるまでは気づきませんでした。

>庚申塔
 庚申の夜の完徹も楽しみとして熱心にやっていたのでしょうね。

>緩いつながりとか子どもが楽しんでいるとか
 現代以降続けるにはそういう要素が必要だと思います。でも、ここまで繋いできたのはむしろ逆に子どもの入る余地のない、大人の集まりだったからではないかと思います。
2016-08-28 Sun 08:21 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>庚申の夜の完徹
庚申講はその趣旨からして完徹でないとだめだったのでしょうか。曜日お構いなしでは、兼業農家には辛かったでしょうね。

>むしろ逆に子どもの入る余地のない
 あぁ、そういうこともありますかね。確かに私はまだ子どもでしたが、「お日待ち」の講には出た記憶が無く、何が話されていたのかまったく知りません。
 一方、子どもたちにも楽しめる会食としては、「さなぶり」(田植えの打ち上げ)や「天神講」がありました。これらは、今でも残っているところがけっこうあるのではないでしょうか。
2016-08-28 Sun 11:12 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>庚申講はその趣旨からして完徹でないとだめだったのでしょうか。
 そりゃあ三尸の虫が閻魔さんに言いつけに行くのを阻止するには眠るわけにはいかないですし、それよりもそうした寄り合いの場にいないと何言われるかわからないというのが先にあるかもしれませんよ。

>曜日お構いなしでは、兼業農家には辛かったでしょうね。
 結局衰退の始まりはそこではないでしょうか。

>子どもたちにも楽しめる会食としては、「さなぶり」(田植えの打ち上げ)や「天神講」がありました。
 自分は新興団地だったのでそういう伝統行事とは無縁でした。

>これらは、今でも残っているところがけっこうあるのではないでしょうか。
 どうなのでしょう。子供の行事ではないですが、デーシコーなどは結構やっているみたいです。
2016-08-28 Sun 23:17 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>デーシコー
 聞き慣れないので何のことかと思いました。「大師講」のことでしょうか。「太子講」かもしれませんが、それなら「テーシコー」になりそうです。このへんはごっちゃになりかねませんね。

 「庚申待ち」と「日待ち」もごっちゃになっているようです。庚申はご指摘のように「三尸の虫」を避けるためですが、日待ちはそもそも太陽神を拝むのであったはずです。(事実、私の故郷では天照大神でした)。
 
 このような混同があって趣旨がわかりにくいことも、廃れる理由になっているのではないかと思います。いっぽう、地域の寺社のお祭りは、目的意識が明瞭なので、なかなか廃れることはないですね。大師講なら、お経や御詠歌を含め対象がはっきりしますので、残りやすいかもしれません。
2016-08-29 Mon 12:31 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>「大師講」
 そうなんです、「デーシコー」は「大師講」。最初は耳で聞いてわかりませんでした。「オデーハンニャキョウ」は「お大般若経」。
2016-08-29 Mon 23:42 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
新興住宅地ご出身で、かすてんさんほど、地区の古い風習に詳しい方は、なかなかいらっしゃらないでしょうね。
2016-08-30 Tue 08:17 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>新興住宅地ご出身で〜地区の古い風習に詳しい
 知らないものへの興味ですね。よく言われることですが、新住民の方が地域の遺産に興味を持ちますね。しがらみがない分、ストレートに面白さや価値を評価できるのでしょう。土地の方々はあまりに当たり前になっていて比較対象がないために、いかに素晴らしいものかを判断する基準がないのだと思います。
 昨日は城郭の師匠のところへ行って来たのですが(今年92歳、たいへんクリアです)、土地で生まれ育って自分の頭で考えて来た人の知識や知恵の深さにはいつも圧倒されます。それは新住民には到達しえない領域です。俺は爺様から多くの話を聞いているからいろいろ知っているよと言っていました。師匠の爺さまといえば明治初期生まれですから、江戸時代の人たちからたくさんの話を受け継いでいます。江戸時代人→爺様→師匠と、かなり新鮮な状態で身についているはずです。おまけに、今とは比べ物にならないくらい言い伝え情報の情報密度は高いと思います。ひょうきんな師匠は「男の同級生で残ってんの俺だけ。みんな土かけられちゃったからな」と笑っています。頭がクリアなので、教えてもらわなくてはならないこともたくさんあるので、まだしばらく元気でいてほしいです。
2016-08-30 Tue 09:49 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>しがらみがない分、ストレートに面白さ
>土地で生まれ育って自分の頭で考えて来た人の知識や知恵の深さ

 その土地のいろいろな事情は、長年そこで歴史の変遷を見ている人にはかないませんね。

 私は、どちらでもなくて、古いしがらみの批判や評価をするために、段々と消えゆく自分の土地の風習に向き合ったということがあるかも知れません。良くないものは消えてくれたほうがよいし、良いものは残ってくれたほうがよいという功利的な点があったのだと思います。世の中の大半の人はこういう立場ではないかと思います。

 ほかに、我々の時代には、土地のしがらみが嫌で、とにかく、ギターだけ抱えて東京に行く、という若者もいましたね。

2016-08-30 Tue 12:52 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>土地のしがらみが嫌で、とにかく、ギターだけ抱えて東京に行く、という若者もいましたね。
 しがらみは若者には邪魔なものですからね。でも、若者も年を重ねていって、しがらみに絡まれたくなって戻っていくってことも、少ないでしょうが、ありますね。
2016-08-31 Wed 20:53 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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