33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
ダークマターはクォーク+反クォーク!?
2015-08-05 Wed 00:00
1507312.jpg・新理論が示す、ダークマターは湯川粒子に瓜二つ
ダークマターはクォーク+反クォークで構成されているという新理論。そんな身近な構成粒子でいいの?と感じてしまう。何が新しいのかというと、このメタグルーオンとも言える接着粒子の存在ってことか?
[図は東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構HPより]
別窓 | 宇宙と物理ネタ | コメント:9
<<今夕も反薄明光線 | 霞ヶ浦天体観測隊 | 東電幹部を強制起訴>>
この記事のコメント
>ダークマターはクォーク+反クォーク!?
 面白い情報をありがとうございます。

 反クォークが入っているのでは、物質と対消滅反応して輝いてしまいますので、ちょっともダークじゃないですよね!?

 論文のアブストラクトを読むと、このクォークは、標準模型のクォークではなく、仮想的な別種のクォークのようです。ですから、「身近な構成粒子」ではないのでしょう。
 それでも、問題は、いかに仮想的な新種とはいえ「クォーク+反クォーク」なら新種同士で自己崩壊しないのか!? ということです。これが崩壊しない、というのがこの理論の画期的なところで、3体が合体しないと崩壊しないようです。グルーオンの場を工夫すれば数学的にそういう理論構成が取れるということでしょう。

 引用の星雲のような図を見ると、密度が高くなると3体以上の反応が起こって?ダークマターが消滅してしまう(このとき顕在化する?)ように見えます。

 よくわからんので間違っていたらすみません。
2015-08-05 Wed 08:36 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
なかなか観測できない工夫があるのですね。ぜひ観測できる条件を理論が示してほしいです。
2015-08-06 Thu 14:13 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>ぜひ観測できる条件を理論が示してほしい
 それが、理論屋さんは、様々な理論を考えてくれますが、観測される条件でと言われても難しいみたいです。

 ここは、かすてんさん、または私たちで、地球に降ってくる宇宙線として観測できるダークマター粒子の条件や仮定を考えるのが良いと思います。ダークマターなのだから、普通は物質と反応はしないのですが、時々はある珍しい形で反応する、というのが考えられればすばらしいです。

 観測できないパターンはいろいろ考えられますが、それは実験計画が作れないので、我々は観測できるパターンだけ考えればよいのです。
2015-08-06 Thu 17:27 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
頻度はべらぼうに少ないとはいえ、いまだに宇宙線の中には未知の反応が混じっていて、気づかないだけで自分の目の前でダークマターが生成や消滅しているのかもと想像すると楽しいですね。

ダークマターはダークマターの閉じた系の中だけで反応が完結するという対称性がどこかで破れているといいのですが。
2015-08-06 Thu 18:12 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>ダークマターはダークマターの閉じた系の中だけで反応が完結するという対称性がどこかで破れているといいのですが

 ダークマターと通常の物質は、弱い相互作用(固有名詞の「弱い相互作用」あるいはその他の弱い相互作用)をすると考えて良いですが、荷電交換反応などは起こさないと考えられるので、ちょっとエネルギーが移行する程度でしょう。これは、エネルギーの分量によりけりで、これが大きな反応は、これまでの観測実験で否定されているので、今後は移行エネルギーの小さい方を捜すべきだと思います。この考えにもとづいて、現在では、XMASSなど、原子核の反跳を捜す実験が行われていますが、なんらかのユニークな「反応」を仮定するようなアイデアもあって良いのではないかと思います。
2015-08-07 Fri 08:54 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
そうでした、まったく相互作用をしないということではなかたのでした。最初の頃はニュートリノも候補に挙がっていたくらいでしたからね。

>なんらかのユニークな「反応」を仮定するようなアイデア
 といわれても想像つかないですね。ってつけば天才じゃないですか。
2015-08-07 Fri 14:06 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>まったく相互作用をしないということではなかたのでした
 最近は、これまでの探索から、いろいろ制限がついているようです。
 
 宇宙線からの探索に限ると、検出可能な事象レートが低すぎて、実質的に検出不可能ということもありえるようです。

 加速器での生成ができれば、ダークマター粒子が反応をしなくても、その生成状況を missing mass からとらえることも可能です。ただし、加速器の場合は、エネルギーが質量まで到達しない可能性もあります。

>なんらかのユニークな「反応」を仮定するようなアイデア
 たとえば、ダークマター粒子との衝突によって、地球にある特定の原子核の分裂が促進される、というのはどうでしょうか。有史以来、ずっとダークマターは降っているので、その種の原子核は、ずっと謎の核分裂を時々起こしているとか、面白いのではないでしょうか。
 天才的なアイデアとはいえませんが。
2015-08-07 Fri 21:49 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
以前LHCで見つかった正体不明のピークについてお知らせいただきましたが、こういうものの中にはダークマターが関係しているものが含まれている可能性もあるのでしょうか。
http://kasuten.blog81.fc2.com/blog-entry-3630.html#comment11547
2015-08-07 Fri 22:56 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>以前LHCで見つかった正体不明のピーク
 このピークは、今もたいした話題にはなっていません。今後の測定待ちということのようです。

 これが新粒子だとすると、「ゲージセクター」系のものと見る説が多いようです。W’ とか Z’ などという重いウィークボソンが例です。そうならば、これらは物質粒子から放出され、吸収され、また、自分で崩壊しますので、ダークマターとは直接関係ありません。

 ダークマター粒子は、加速器実験では、「見えない物にエネルギーが持って行かれている」というふうに観測されるはずです。今回とは違うプロットにピークが現れるはずです。

 自分で崩壊する新粒子が内部にダークマターの量子数を含んでいて、崩壊でダークマターを放出する可能性もあります。そういう場合は、普通は、観測された粒子は質量ピークを作らないので、今回の測定にはあまり当てはまらないように思います。こういう場合、親の新粒子が2TeVよりもずっと重ければ、2TeVにピークが出ることもあり得ますが、今回は、加速器に8TeVのエネルギーしかないので、それもないように思います。

 以上、現時点での可能性の高いところを考えたものです。
2015-08-08 Sat 08:38 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

| 霞ヶ浦天体観測隊 |

FC2カウンター