33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
鈴木壽壽子『星のふるさと』
2007-11-28 Wed 00:52
071122.jpg 火星接近の季節になってきました。

 この前、火星のへなちょこスケッチを載せたところ、それをご覧になったほくとさんがご自分のブログのコメントの中で、小口径による火星スケッチに関連して鈴木壽壽子(寿寿子)さんの『星のふるさと』を紹介してくれた。この本はももさんもお持ちだと言う。また、アン次郎さんも以前「一冊の本」でこの本に纏わる思い出を書かれている。小品ながら多くの人の心に残る本らしい。
 遅ればせながら私も読みたい。でもすでに絶版。ではあるがネットショッピングのありがたさ、さっそく古本で手に入った。

 1972年、四日市公害訴訟判決の時代、私は16歳の高校1年生だった。その前年の71年と翌73年に四日市コンビナートのフレアスタックの炎を透してわずか6cm望遠鏡でこんなにも精細な火星スケッチを描いていた(私の両親と同世代の)主婦がいたのかと驚くばかり。散文詩のような文章の中には星と日常生活への著者の祈りが幾重にも畳み込まれている。鈴木壽壽子さん、今でもご健在なのだろうか。

『星のふるさと』 鈴木壽壽子・文 誠文堂新光社 1975 550円

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この記事のコメント
こんばんは。
手に入れることが出来て良かったですね。
昨日も私は、この本に目を通しておりました。
この本と佐伯氏の(火星とその観測)だけは何度読んでも
厭きません。
鈴木さんは年齢から云っても、未だご健在だと思うのですが、どうなんでしょうね。
2007-11-28 Wed 20:40 | URL | アン次郎 #-[ 内容変更]
記録
こんばんわ、ももで~す。
デジタルという道具を手に入れた現在。
今なら、彼女はどういう手段で記録したんでしょうね?
そこにあるありのままを記録するということが、
いかに難しいか!?
気負わず、力まず、正確に、淡々と、あるがままに記録する。
それが観測という行為?
2007-11-29 Thu 00:18 | URL | もも #-[ 内容変更]
>アン次郎さん
 小さな本ですから読みたくなったら手に取って鈴木さんの心にすぐに触れられるところが良いですね。今、80歳前後のお年のはずです。その後の観測記録の所在とか、消息をご存知の方っていらっしゃるのでしょうか?

>ももさん
 気負わず、力まず、正確に、淡々と、あるがままに記録する。観測もそうでしょうし、きっと日々の生活にもそういう風に向き合おうとされていたのだと感じました。

ぽろんと生み落とされた不思議な本です。
2007-11-29 Thu 12:58 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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