2014-07-22 Tue 00:00
![]() と思ったら星が見えている。 ![]() ・毎日新聞:STAP論文:疑義のデータ削除…ネイチャー投稿時 査読で拒否されたために未発表になっている論文を毎日新聞はどこから手に入れているのだろう。毎日新聞の捏造記事でなく証拠の論文があるなら情報源を明らかにするべきではないのか。 ・武田邦彦:「毎日新聞の暴力行為」に関する削除と見解(1) 疑問と質問 福島原発事故報道までは、毎日は読売、産経、朝日に比べれば少しはましな新聞だと思っていたのだが、STAP事件ではおかしな報道しているように感じる。 |
>未発表論文はどこで手に入る?
今回の毎日新聞記事は読んでいませんが(いい加減なスクープに興味がない)、真に考えられることをコメントさせていただきます。 生物学論文の場合は存じませんが、物理や天文学の場合は、プレプリントというものを出しますよね。プレプリントは多くの場合、投稿済・査読前の論文で、論文を投稿したらすぐこれを出す場合のほうが多いです。プレプリントは現在では専用のネットサイトに「晒し」ますが、元来は私的に公開する物で、昔は自分で印刷して勝手にあちこちに送りつけていました。その目的は研究内容を早めに他の研究者に知らせることですが、ライバル研究者の「独立発見」を阻止する効果が見込めます。また、掲載を拒否された場合にも論文が早期に存在した証拠になります。今回のSTAP細胞の場合も査読前の論文を意図的に限られた人に見せることはやっていそうなものだと思います。いつになるかわからないNatureの掲載をレフェリー任せにひたすら待つのは、あまりに無策ではないでしょうか。 プレプリントを出した場合は、査読の前のバージョンと査読後のバージョンでどのように変化したのか白日の下に晒されます。一部のデータが取り下げられることも当然ながら多くあります。間違いが指摘された場合、誤解を招くことがわかった場合、ページ数の節約、の他に、本当に「隠す」場合もあります。 「隠す」というと人聞きが悪いですが、当該論文の成立のためにそのデータの公開が必要ないことが判明すれば、いったん取り下げて、練り直し、次回の研究のネタにすれば、もう1本論文が書ける可能性があります。すると論文が2本出せますし、蛇足のようなデータが今度はフィーチャーされることになりますので、学問進歩への寄与も大きくなります。こちらのほうがどう考えても良いことです。 通常、読者は、なぜデータが取り下げられたのか気にしません。たまに気になる人がいて著者に尋ねるかもしれませんが、その時は「なに、ちょっと些細な間違いが見つかってね、今回の論文にはそんなに重要でないのでいっそ載せないことにしたよ」とさりげなく答えるでしょう。どんな理由の場合でもそう答えるのに決まっているので、尋ねる人はほとんどいません。
2014-07-22 Tue 05:08 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>プレプリントは多くの場合、投稿済・査読前の論文で、論文を投稿したらすぐこれを出す場合のほうが多いです。
以前お話があった内輪の勉強会などでの配布資料なども事前に出回る情報のひとつになりますね。これらは公開資料だと思うので、議論や批判をする場合に別段出所が隠されることは無さそうですね。 >当該論文の成立のためにそのデータの公開が必要ないことが判明すれば、いったん取り下げて、練り直し、次回の研究のネタに〜 武田先生もこの事は言ってますね。 >「なに、ちょっと些細な間違いが見つかってね、今回の論文にはそんなに重要でないのでいっそ載せないことにしたよ」 今後は、不都合なデータを隠蔽したとして新聞1面でバッシングされることになりそうですよ。
2014-07-22 Tue 08:20 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>不都合なデータを隠蔽したとして
データの選別とその解析手順は、それを専門とする者が精度と結論の信頼性を最適化するためにギリギリの形で行うもので、そんなに恣意性のあるいい加減なものではありません。高度の職人芸と言ってもいいものです。 報道機関に所属される専門家の方々においても、記事を選別し文章処理して、新聞の1面に載せる際には、高度の「職人芸」を発揮されているのではないでしょうか?
2014-07-23 Wed 06:41 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
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