2014-04-03 Thu 00:00
・武田邦彦:罪は理研にあり・・・悪意の組織が弱い個人へのリンチ!
4月2日の記者会見で罪を犯したのは理研側だという指摘。 拙ブログ3月17日の記事のコメント欄に「別に理研の信用に傷はついていないと思います。」「ただこの先マスコミやネットの暴力にうろたえてうかつな対応をしないで欲しいものです。」とあるが、あの時点では失われていなかった理研の信用も4月2日の記者会見と小保方氏のコメントの後ではかなり揺らいでしまったと私は感じた。理研は何故小保方氏の主張を隠すという不誠実な態度(まさに隠蔽)を取る方向へ向かったのかというのが理解不能の疑問だ。伝統ある理研の名を地に落としてなお得られるものってなんなのだろうか? |
今回の理研の最終報告は、時期尚早だったと思います。次の点がまったく明らかになっていません。議論にすらなっていないので、言及もなかったのではないでしょうか。
1)ホンモノの画像としてNatureに再提出されたと言われている画像(朝日新聞にもそれらしきものが載った)の分析がない 2)捏造や改竄だとしても動機が不明 3)不正だとしても悪質の程度がまったくわからない 4)広い研究者社会や国民の間での議論が取り入れられていない 報告書は、文科大臣のいう特定法人なんたらの認定で期限付きでせかされて出されたので、科学研究の本質や倫理や国民の関心よりも、政府と組織との関係を露骨に打ち出しているものとみざるを得ません。研究所が政府の出先機関(「研究署」です)になりつつあるということではないでしょうか。国民や世界の研究者社会の信用を落とす方向の行為だと思います。 以下、上のように思う根拠をもう少し詳しく議論します。 1)がホンモノのSTAP細胞の写真だったら、武田先生のご指摘通り、2)でニセモノをわざわざ提出する動機はほぼ100%消えますので、おそらく悪意はなかったという判定になると思います。もし、ホンモノがあるのにわざわざ故意にニセモノを出したとしたら、それはよほどの事情(想像しがたいほどの事情)があったことになるでしょう(他人からホンモノ写真を封印するように強要されたなど)。それがわからないと3)も判定できません。下世話な喩えですみませんが、公共の場所で立ち小便をすれば、どこであっても「不正」ですが、当然、場所、体調の事情によって悪質度はまったく違います。田圃の中の一本道で体調が悪くなったのと、国立博物館の中で人目を引くためにやったのではまったく悪質度も社会への影響も違います。 最後に4)についてですが、写真の不正の規則などはけっこうなローカルルールだと思います。私の知る限り、天文や地球の研究者が出す天体や地形の写真やCG画像は、色が強調されたり縦横比が変えられたり、誤解を与えまくりです。そして、それがいちいち解説されてはいません。現在では、カメラが「自動改竄機能」を内蔵していますので、それを深く理解せずに使うこともあります。これらが一律に不正にあたるはずはありません。今回の場合、「誤解を与える」という指摘がありましたが、これは難しい問題で、不鮮明な映像をそのまま載せるとかえって誤解を与えることもあり、改竄にならない範囲を見極め、読者の理解度のレベルを想定して、目標が最大度達成されるわかりやすいプレゼンをするのがプロの発表技術というものです。Natureや理研の生物研究界のローカルルールは知りませんが、社会一般ではそうだと思います。ローカルルールは便宜上のルールであり、つねに倫理的、論理的に正しいと言えるものではありません。ローカルルールでも原則は守らないといけませんが、ルールを破ったら即「不正」と判定できるわけではありませんね。 同じ調べて公表するなら、最低限上のような点にコメントをいれてもわらないと、見ている者はどうにも納得がいきません。最終報告は、どうも理研のローカルスタンダードのプレイだったようで、科学者の世界はもとより、一般社会の要請にも応えていないと思います。
2014-04-03 Thu 07:51 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
またまた、分かりやすい解説をありがとうございます。
理研は小保方氏の主張を真っ向から否定する内容を一方的に発表しましたから、今後、力で小保方氏をねじ伏せて行くしかなくなってしまったように感じました。特定法人なんたらの為に、「粛正しました」とでも言いたかったのでしょうか。 特許がらみなどで、まだ明かしていない事実もありそうな気がします。
2014-04-03 Thu 08:29 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
小学生の時に読んだ、星を観察しながら歩いていて穴に落ちた哲学者の逸話。
理系の研究者というのは世俗を超越した人々だとずっと思ってましたよ。 で、理化学研究所。 その辺の民間企業を遥かに超えた面白そうな職場(笑 私が働いていたら半年も持たないで辞めちゃうだろう ^_^; 問題はSTAP細胞が本当に存在するのか?だけなのと違うの??? なんでこんなドロドロな騒動になってしまうんでしょ。
2014-04-03 Thu 14:01 | URL | まひるね #-[ 内容変更]
論文を撤回させたがっている一群の人たちがいるのではないでしょうか。すでにどこかが2番手でSTAP細胞を作っているのでしょう。小保方論文が撤回されたらすぐに提出できるところまできているのではないかと想像します。
もう一つは特許が大きくからんでいるため、純粋な自然科学の議論から逸脱していることが、この泥試合の原因ではないでしょうか。 以下の記事では、この実験結果が(医療応用に必要な)STAP幹細胞の存在を証明しているわけではないと断っていますが、STAP幹細胞云々の話をするということは少なくともSTAP細胞まではできているのかもしれません。 http://wired.jp/2014/04/02/stap-cell-theory-salvaged/
2014-04-03 Thu 14:52 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>特許がらみ
特許がらみでこういう問題になっているとすると、これは組織の問題でしょうね。研究者は特許の規則などなじみがありませんからね。公示前の学会発表に関するルールは最近変わったようですし。研究者は、よくわからないので、弁理士や事務方の要請通りにするのではないでしょうか。また、弁理士や事務方は、分野ごとの世界の研究情勢に明るいわけではないでしょう。 そもそもSTAP細胞の特許で、将来誰がいくら儲けるかなど、世界の誰にもわからないことです。個人の賭の対象にはならないでしょう。特許がらみに問題が発しているなら、組織の責任になろうかと思います。 >香港中文大学 これはバカンティ氏が、近く再現を発表するかもしれないと予告しているところですね。こちらが本当なら、バカンティが何らかのアイデアを流したのかもしれません
2014-04-03 Thu 18:39 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
STAP細胞関連で特許が出されていないと考える方が難しいです。例えば、小保方氏が抜け駆けしてこっそり特許出願したために、理研から刺客が送り込まれているのでしょうか。それですと、タイガーマスクと虎の穴との戦いの様相を呈してきますね。
STAP論文は2年前に投稿されて拒否されているとどこかにありましたが、そうすると関連する特許はその前に出されているはずです。とするともう公示されているのかもしれません。 香港中文大学 の先生もここに来て、小保方氏の方法でSTAP細胞ができたとは言っていないよという口ぶりなので歯切れ悪いです。 STAP細胞には、裏の裏の裏がありそうな気配です。
2014-04-03 Thu 19:53 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>特許が出されていないと考える方が難しい
ツイッターで検索したところ、米国と国際特許がでているようです。 >STAP細胞の特許US61/779,533。国際特許WO2013163296 特許検索で、 https://www.ultra-patent.jp/Search/Search+.aspx 国際出願で WO13163296 で検索すれば特許状況が見られます。2013.3~4に、論文投稿のすぐあとで特許出願しているので、論文と特許文と同時に用意して双方ができたところで、どっと出したようですね。 日本では、特許出願は研究所を通す規則になっていると思います(従って特許は研究所の物)。理研も出願人になっていますね。
2014-04-04 Fri 07:41 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
おお、凄いですね、ここまで直ぐにお調べいただいて。
2年前というのは私の見間違いだったのかな。1年前に両方出して、論文は拒絶されたので急いで出し直す事になった、という感じなのでしょう。
2014-04-04 Fri 08:17 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>1年前に両方出して、論文は拒絶されたので急いで出し直す事になった
そうでもないと思います。論文を見ると、投稿 2013.3.10で、掲載決定が12.20です。この間に「拒絶」されると、投稿日がリセットされるはずなので、この9カ月間は押し問答と部分修正の末に掲載してもらえたということです。Natureのこれだけの長さの論文だったら、9カ月の審査はそんなに長いとは言えませんので、特にトラブルがあったとは思えません。 ご指摘のように2年前に投稿して即座に却下され、2013.3.10のが再投稿だったということはありえます。この場合、却下された論文はある程度変更するものですが、Natureのほうでレフェリーが変わってOKになることもあります。Natureはどうだか知りませんが、拒否された場合に、著者が逆にレフェリーの交替を申し入れることができる論文誌もあります(内閣不信任決議→衆院解散のようなものです)。 特許のほうは、論文とは原理が違うので、論文が取り消されても、特許はそのままだと思います。論文は「発見」を扱っているので、発見に至る手法が論理的でないと発見と認められません(その代わり、発見が「見間違い」でも論文は有効です。あるのかないのかわからない物について存否を主張する論文は、いずれはどちらかの半数が見間違いであることになりますが、取り消されることはありません)特許のほうは「発明」を扱っているので、独自に考案した新規のアイデアで、実用にさえなれば、それを見つけた方法や原理は重要ではありません。 国際特許も高速で半年で公開されているので、特にもめることはなかったようです。それとも公開後に他からのクレームを待って登録することになっているなのでしょうか。問題は、2番目に特許出願をしたグループがあるかどうかですね。2番目のグループが特許をだして、クレームをつけて、請求範囲の有効性が問題になって、裁判にでもなれば、そこで初めて論文を見てその信憑性が関係してくるのかもしれません。
2014-04-04 Fri 19:21 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
2年前に初投稿されていたというのはあり得るのですね。
論文の審査のやり方や特許の有効性など、私には別世界のことなので想像で書いていますが、私に限らず多くの人にとってもあまり縁のない分野でしょう。S.Uさんにこういう説明を入れて頂けるのは貴重です。
2014-04-04 Fri 22:00 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>2年前に初投稿されていたというのはあり得る
もう一つの可能性として、2013.3.10に初めて投稿して、レフェリーにただちに却下され、ここで、レフェリーの交替を要求してそれが受け入れられ、2人目のレフェリーとはうまくいったということもあるかもしれません。この場合は、投稿を取り下げていないので、投稿日はリセットされないと思います。 だいたい「却下」は投稿から短期間で行われるものだと思います。何ヶ月も押し問答の上、「却下」だとするとひどいですよね。ダメならダメと早く言ってほしい...
2014-04-04 Fri 22:35 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
今朝の朝日新聞朝刊によると、理研がSTAP細胞論文の調査最終報告の一部修正を行ったとありました。修正されたのは、例の「真正画像と主張されている画像」で、理研は、これを未公表のデータであるので削除したと言うことです。
http://www.asahi.com/articles/ASG463QM2G46ULBJ001.html?iref=comtop_list_sci_n01 それで、理研は、この「真正画像」についてコメントしていたのかと思って、発表資料を見てみると http://www3.riken.jp/stap/j/i2document2.pdf の12ページ目の以下の記述があることを見つけました。 「2014年2月20日、正しいデータ(脾臓血液細胞を用いた)に差し替えたい テラトーマに関しては2012年7月に得られたデータもあるが、HE染色と同じテラトーマを用いてデータを取り直した」 これがこの画像に関する記述だと思います。元はこの右に写真があって削除されたのでしょう。上のコメントの意味はわかりませんが、年月日が書かれているのは参考になるでしょう。 どうやら、理研は、真正の画像と言われるものがあり、それが博士論文の画像とは別物で科学的に価値がある可能性があることは認めているようですが(そうでなければ削除しないだろう)、真面目に調査している様子はありません。特に、この新聞記事にある「不正との認定には関係ないという。」とあるのがいい加減な発言だと思います。ホンモノ写真の存在が不正の認定に関係ないで、すむはずがでしょう。これは、真正データの存在や分析を隠蔽したがっているように見ざるを得ないのではないでしょうか。
2014-04-07 Mon 07:59 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>ホンモノ写真の存在が不正の認定に関係ないで、すむはずがでしょう。これは、真正データの存在や分析を隠蔽したがっているように見ざるを得ないのではないでしょうか。
問題の本質がそっちの方にありそうなことを示すネタがだんだん増えてきました。世間の話題が異常なまでの小保方叩きであることが却って本質を隠す目くらましであることの証拠に思えます。論文と特許申請は同じ実験を元に書かれたのでしょうから、論文がインチキならば、理研が提出した特許もインチキになってしまいます。理研は特許についてどのように弁明するのでしょうかね。
2014-04-07 Mon 23:37 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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