33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
超新星SN2012htアルバム
2013-06-25 Tue 00:00
九州の西山・椛島コンビによって2012年12月18日(UT)、NGC3447に発見された超新星SN2012htは2012年に発見された中で最も明るくなった超新星だ。

正月明けに13等前半まで明るくなった後も写真写りが良かったので、2月23日以降は撮影用望遠鏡をNCT-12からEdgeHD800へ替えていつまで写るのか撮影し続けてみることにした。ところが、「もう写らない」確信が持てないまま5月以降まともな晴天が無くなってしまった。6月5日に同好会の(の)さんが透明度最悪の中で誤差ありとしながらも冷却CCDで撮影して18.3等と測光してくれた。「すっきり晴れた日にもう一度撮影してみましょう!終了宣言はその後にしましょう。」とコメントを添えてくれたが、18等級まで暗くなっているとなればどう足掻いても自分の機材ではもう写るまい。その後残念ながら自分で「写らない」ことを確認できてはいないが、この記事をもって終了宣言とし、これまで写した全写真を一挙掲載することにした。

先週末開催された変光星観測者会議でも「Ia型超新星SN 2012htの可視光観測」 の発表があったようだ。


■2012-12-21 PSN in NGC3447に挑戦 1212212.pngしし座の胴体が屋根の上へ昇って来るのを待って、PSN in NGC3447に挑戦してみた。同好会の(の)さんの光度測定によると現在16.2等なので私のNCT-12にはちょっと厳しいかもしれない。ところが、(の)さんの画角と同じにして比較するとその部分にうっすらと見えるような気がする。別のコマもきつい画像処理をするとなんとなく写っている様なのでノイズでは無さそうだ。

121222.jpgCBET3349でSUPERNOVA 2012htとして正式認定されたそうだ。私が撮った写真にもそれらしきものが写っていたが、(の)さんがさらに強烈な画像処理をして、写っていることを確認してくれた(右写真)。私のところからNCT-12で16等台は行けるということのようだ。2分露出の1枚撮りで16等ということは、手をかければ、、、。
■2012-12-26 1212265.png5日前に比べるとかなり増光している。

■2013-01-01 1301012.png月齢18.8の月明かりが近くにあって3cmファインダーで目的天体を中心に入れるのはたいへん。一か八かで撮っておいたが、辛うじて写野へ収まっていて良かった。遊佐徹さんのTweetによると、12等台になっているこのSN2012htは、2012年の最も明るい超新星だそうだ。

■2013-01-20 1301201.jpgしし座のお腹辺りに出ている超新星2012ht、12月26日1月1日以来久しぶりに撮ったが、まだまだかなり明るく感じる。(の)さんの18日の測光では14.22等。

■2013-02-11 1302113.jpg前回撮影した1月20日にはまだかなり明るく写っていたが、それから20日以上経過しさすがに暗くなっていた。(の)さんによると昨日の時点で15.35等らしい。

■2013-02-13 1302132.png二日前と比べてもさらに暗くなっている感じがする。いつまで写るかな?


■2013-02-15 1302154.jpg雨上がりの蒸気空のため写りは悪いがまだまだ見えている。

■2013-02-20 1302201.jpg西空に月齢10の月がいるとは言え、星像だかノイズだかかなり苦しくなって来た。

1302203.jpgNCT-12とEdgeHD800x0.63レデューサー直焦2分露出との比較。集光力の違いが分かる。ただし、EdgeHD800x0.63レデューサーはコマ収差が目立つ。

■2013-02-23 13022307.jpg西の林にしし座が飛び込もうとしているので、隠れる前に超新星SN2012htを撮っておく。

■2013-02-23 13022309.jpg月齢13の明るい月の近くだが、EdgeHD800の直焦でなんとか写った。星像もけっこうシャープ。CCDのゴミはお愛嬌。

■2013-02-28 1302283.jpg月が少し離れたので撮ってみたがまだ写った。

■2013-03-02 1303021.jpgちょいと流れてしまった。

■2013-03-03 1303032.jpg曇りの隙間からパチリ。EdgeHD800+レデューサー(x0.64)。NGC3447もけっこう写っている。

■2013-03-05 1303054.jpgまだまだ元気。

■2013-03-08 1303084.jpg春霞の中でなんとか踏ん張っている。

■2013-03-09 1303093.jpg昨夜よりも若干透明度回復。

■2013-03-14 1303144.jpgいつまで写るんだろうか。
 
■2013-04-03 1304032.jpg元気な超新星、まだ写る。

■2013-04-08 1304087.jpg元気だったこの超新星もそろそろお別れ時かもしれない。

■2013-04-09 1304096.jpg透明度の悪い空ではあるが、写っていないみたい。

■2013-04-13 1304132.jpg空がまともならまだまだ写りそうだ。いつまで写るんや~!

■2013-04-15 1304151.jpgLATEST SUPERNOVAEによると一昨日以降SN2012htがAll activeSN over mag 17.0から外されている。一昨日はなんとか写っていたが、明日以降いよいよ写らなくなってる可能性が高くなって来た。それでもまだ写るとすれば私の機材でも17等台がいけるということでそれはそれで嬉しいが、写らなければSN2012ht追跡をそろそろ終了する口実になるのでほっとできる。今夜は曇りの予定だったが晴れていたので早速最終確認に赴いた。あれれ、写ってしまったような気がする。

■2013-04-27 1304271.jpgお久しぶり。もう写らないことにしたいのだが、嬉しい誤算。透明度のよろしくない空だが、まだかすかに存在が分かる。LATEST SUPERNOVAEによると4/24で17.5等のようだ。

■2013-05-03 1305032.jpgここ一月くらいは、もう見えないだろうと思いながら画像処理をしているのだが、なんとなくこれだろうと思えるものが写ってしまう。バチアタリながら、また写ってしまったのかと思う。

■2013-05-08 1305081.jpg写っていないようだ。透明度が悪いためかもしれないのでまだ終了宣言できない。4月24日で17.5等。

■2013-05-09 1305092.jpgこれも写っているのかいないのかといったレベル。

■2013-06-03 13060301.jpgまだ写っているのかな?「写っていない」と自信もって断言できない。

■2013-06-04 1306042.jpgやっぱり写っているのかも。
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