
強い風がかなり納まった今夕、そろそろ夕刻の観望を打ち上げにするつもりでヨメさんといつもの展望櫓へ向かう。正面に富士山が見える程の透明度なのだが西の低空には雲がべったり居座っている。風がないだけに動く気配もない。昨日ここでお会いしたOさんが既に来られていた。私もさっそくいつもの機材をセットアップ。と、「下の堤防に怪しい動きをする人がいる」とヨメさん。しばらくすると怪しいみゃおさん登場。

18時05分、高度10度を切った直後に早々と撮影と10cm双眼鏡への導入ができた。それからしばらくすると、今度はちびっこたちの声。職場の友だちが天文少年と天文少女を連れてやって来た。その頃、彗星は厚い雲に阻まれていたが、みゃおさんがしばらくの間子どもたちのお相手をしてくれていた。

TOASTで追尾しながらときどき撮影をして彗星が雲を抜ける瞬間を待つこと15分、雲の隙間に輝く彗星が現れた。「それ、見ろ!」、、、「見えた!」「うわぁ〜!見えた〜!」「見えた!」歓声の中にパンスターズ彗星まつりは最高潮を迎えるのだった。その後、双眼鏡で見えなくなるまで観望と撮影を続けながら、天文少女はみゃおさんに懐いて遠くの光を双眼鏡で楽しみ、天文少年は持参したラプトル50で木星などを夢中で眺めていた。

機材の撤収をしながら、稲敷の台地の際にみゃおさんが見つけてくれたカノープスを皆で代わり番こに双眼鏡で観望し、1年伸びた寿命を祝いながらお開きとなった。
[追記]翌日、天文少女からみゃおさん宛のラブレターを預かることになった。
私のパンスターズ彗星出張観望はこれが最後になる。強風の中での地元の方々との観望会、思いがけない出会い、ちびっこたちの参加、延べ21人が集まったパンスターズ彗星まつり、楽しい3日間だった。最後に、近日点通過後3日間のパンスターズ彗星を並べてみた。
