
職場での雑談で8月28日の皆既月食のことを話していた時、「僕、皆既日食を見たことあります。」という若者がいた。「えぇぇぇぇぇ!どこで?」と聞くと1999年パリだという。彼はその年の4月から10月までパリの北にあるChantillyという所に滞在していたので8月11日の皆既日食をたしかに見ていたのだ。「すごい体験だね。中には皆既日食の起こる場所へ見に行く星好きもいるけど、ほとんどの日本人は一生のうちで皆既日食なんか一度も見られないよ」と驚くと「そんなに珍しいのですか?」とあまり実感がないようだ。次に関東近辺で見ようと思ったら
2035年(茨城~富山)まで無いし、その前はというと
1887年(福島~埼玉)が最後。そう教えてあげてようやく稀な体験をしていたことがわかったらしい。これはいっしょにフランスへ行った今は亡きパートナーが残してくれた彼への一生のプレゼントだったわけだ。[写真はWikipedia「日食」から。ダイヤモンドリング(フランス、1999年8月11日)]