2011-09-24 Sat 00:00
ニュートリノは光より速い?
ニュートリノの速度は光の速度より速い、相対性理論と矛盾 CERN 「何が起こっても驚くには及ばない」と達観させられることが立て続けに起こる2011年だが、これもその事件のひとつになるかも。 ニュートリノを検出していると思っていたのが、実はタキオンだったとか。 今夜の観測:ルーフを開けて5分するかしないかで雲が広がり始めた。床に寝転んで雲が消えるのを待ったが、30分もしない内に全天皆曇になってしまった。それでも、AF Cyg7.1等、P Cyg4.7等、W Cyg6.4等、β Lyr3.6等。 |
>「何が起こっても驚くには及ばない」
何でもアリの自然界ですが、相対性理論と量子力学に限ってはボロを出さないものだと思っています。どうなんでしょうかねぇ。 実験的には、時間測定系の精度保証に穴がないかだけの問題だと思いますので、そのへんはよく調べられていると思います(それでも、そこがいちばん怪しいですが)。 天文関係の皆様なら、超新星1987Aからのニュートリノが非常に正確に光速で届いたことと矛盾すると感じられると思いますが、これについては私もそのように思います。ニュートリノのエネルギーがかなり違いますが、「虚数質量ニュートリノ」なら、相対性理論を拡張すれば、エネルギーが低い超新星ニュートリノのほうがさらに速いことになり、光よりかなり早く到達することになります。 もし、これがホンモノの効果ならば、地球物質の影響→ニュートリノ振動→量子干渉→観測問題がらみかもしれません。今後、この手の理論論文が山ほど出るものと予想します(たくさん論文が出たからそれが正しいというものではありませんけど)。 まずは、実験の論文↓を読みましょうか。 http://arxiv.org/abs/1109.4897
2011-09-24 Sat 08:40 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
どこか他所でも追試が可能なのでしょうか。T2Kでは無理ですか?
2011-09-24 Sat 23:42 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>T2Kでは無理ですか?
どうでしょうね。すでに取られているデータについてこれが可能かどうかは私にはわかりません。数ナノ秒の精度で東海と神岡の時計を合わせることは通常は実験上不必要なのでそこまでの精度はないかもしれません。近くKEKからコメントがあると予想します。 その場合は、現在地震の被害で停止中のJ-PARC加速器の調整中に必要な装置が用意され、今後追試されることと思います。今回のCERN-グランサッソの実験がミスであることが証明されない限り、T2Kで何らかの追試が行われることは間違いないと思います。これまで、ニュートリノ物理学で世界のトップに立っている神岡がこの状況を単に見送ることはありえません。 超新星1987Aのニュートリノの結果は真空中ではニュートリノは光速で飛ぶことを証明しているように思われるので、地球物質が影響していると考えるのが妥当のように思います。従って宇宙線測定ではあまり追試になりません。原子炉からのニュートリノを利用する実験もありますが、原子炉はナノ秒精度でベータ崩壊を制御できないので使えないでしょう。10GeV以上の陽子加速器があるところでないと実験できないと思います。 論文読みました。特に怪しいところはなさそうです。GPSや電波での位置合わせや時間あわせは確立された技術であり、だれでも疑いやすく検証もしやすいところなのでおそらく大丈夫と思いたいです。ニュートリノ1個1個の飛行時間をそのつど電波や光の速度と比較しているわけではないので、実験期間中の末端の電子回路の安定性をどう証明するのかがもっとも難しいところではないかと思います。60ナノ秒の時間差は同軸ケーブル12メートルの長さに対応します。一方、公表されている誤差は約7ナノ秒でこれは同軸ケーブルで1.5メートルに対応します。
2011-09-25 Sun 06:37 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>ニュートリノ物理学で世界のトップに立っている神岡がこの状況を単に見送ることはありえません
その通りでしょうね。J-PARCの調整が順調に進む事に期待したいです。 >地球物質が影響していると考えるのが妥当 宇宙空間に比べれば高密とは言え、地球物質ごときの量で、ニュートリノに大きな影響を及ぼす様な相互作用が起こるものでしょうか。
2011-09-25 Sun 11:07 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>地球物質ごときの量で、ニュートリノに大きな影響
そうですねー。通常の弱い相互作用で、Wボゾン、Zボゾンを地球物質ごときと交換している程度では、さっぱり足りないでしょうね。 かと言ってそれ以上の確立したアイデアがあるわけではありませんが、未知の相互作用によって、ニュートリノと地球物質の間に「そよ風」のような緩い作用が継続的に起こり、それによってニュートリノの量子状態が小刻みに変化すると考えます。かつて、太陽ニュートリノ問題が未解決であった頃、そのような説が提唱されたことがあります(現在、ニュートリノ振動は真空中でも起こるとされていて、物質が影響している証拠はありません)。 でも、仮にニュートリノの量子状態が変化しても、ニュートリノ全体が加速される(しかも光速を超えて)理屈もありませんので、さらにハードルが並んでいます。 ところで、話はぶっ飛びますが、昨夜、M101の超新星を眼視で観測することが出来ました。北の空は明るいのでM101は確認できず超新星だけという妙な光景でした。10.3等と見ました。M101程度の距離の超新星からのニュートリノが観測できるような装置が作れたら良いと思いますが、なかなか難しいです。
2011-09-25 Sun 14:19 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>ニュートリノと地球物質の間に「そよ風」のような緩い作用
ニュートリノが泳ぐエーテリーノみたいな未知の物質? そうそう、未知の物質と言えば、4月9日の記事で紹介した、フェルミラボの陽子反陽子衝突実験で120-160GeVのところに説明できないピークが現れた事象、その後この件は進展があったのでしょうか? http://kasuten.blog81.fc2.com/blog-entry-1685.html >M101の超新星 以前霞んだ空で挑戦した時、どうしてもM101を見つけ出せず断念しました。むしろ、M101を頼りにするよりも、直接超新星を探した方が見つけやすいのですね。かなり低くなってしまって我が家からは見にくいのですが、もう一度挑戦してみます。
2011-09-25 Sun 18:37 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>エーテリーノ
あっ、このアイデアいいですね。 地球物質に付随したエーテリーノの場のようなものがあって、そこには無数のワームホールが開いている。ニュートリノはそこを通れるが、他の粒子や光は電磁場が邪魔して通れない(むしろ減速か吸収をされる)というのでパスできるかもしれません。論文書いて一発ノーベル賞を狙って下さい。 >フェルミラボの陽子反陽子衝突実験で120-160GeVのところ D0実験で見えなかったので、その後下火になっているようで、フォローしていません。LHCの研究の夏の学会発表で触れている実験がないか時間がある時にまた見ておきます。 >直接超新星を探した方が見つけやすい 超新星のエネルギーは偉大なものです。 現在ならまだ19時頃に見れば比較的見やすいと思います。
2011-09-25 Sun 20:04 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>LHCの研究の夏の学会発表で触れている実験
ちょっと捜してみましたが、LHCの実験はヒッグス探しが佳境に入っていてそれどころではないようです。
2011-09-27 Tue 22:18 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>地球物質に付随したエーテリーノの場のようなものがあって
S.Uさんに言い換えてもらって、本格的な新素粒子理論の提唱になりました。私のアイディアをどなたか理論としてまとめてください。 >LHCの実験 ヒッグス粒子探しでそれどころではない、そりゃそうでしょうね。
2011-09-27 Tue 23:04 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>どなたか理論としてまとめてください。
そうですか。それでは、どなた様でもご遠慮なく理論をまとめていただいて、謝辞にかすてんさんのお名前を入れた(出来れば私のも(笑))論文を出して、一発ノーベル賞を狙って下さい。実験方法は私ども物理実験屋が考えますので。
2011-09-28 Wed 10:00 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさんをはじめとする世界に冠たる物理実験屋さんのフォローも期待できそうなので、このエーテリーノ理論はKEK主催のコンペにしていただいてもけっこうですよ。
2011-09-28 Wed 20:08 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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