33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
日本の原発は国際管理下に置かれるのか?
2011-04-27 Wed 00:00
・『週刊 金曜日』844号の「金曜日から」(編集後記みたいなページ)に次のようなことが書かれていた。

 国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)は四月一四日、福島原発事故に関する条約締約国会議を来年八月に開くことを決めました。ロイターは <特別会合を開き、さらに具体的な対策に着手するとしている> と伝えています。
 これは、事故の終息がみえ、全体像を話し合うまでには来年八月まで待つ必要があるとIAEAは考えている、ということです。外務省関係者はこう指摘します。
「世界の原発推進派は『原発は安全・安心だが、日本人の能力が低いため深刻な事故が起きた』との物語を創ろうとしている。だから会議は、極東軍事裁判のように日本を一方的につるし上げる場となる。そして、能力が低い日本人には原発は任せられないとして“国際管理”にされる恐れすらある」
 そうなると、「脱原発」を選択することさえ私たちはできなくなるということです。実に恐ろしい。

1104233.jpg日本が自力で事故の収拾をできず今後も汚染物質の海洋投棄や空中拡散が続けば世界の各国は苛立ちを募らせ(特に推進国)、国際機関で事故処理と原発管理をするという名目で日本の主権を制限してくるだろうというのが2つ目のパラグラフまでの内容。あり得ない話ではなさそうだ。そうなった場合には他の原発も管理下に置かれてしまうというのが3つ目のパラグラフ。そこまではと思いたいが、国を売ってでも原発を維持したい勢力にとっては起死回生の方策なのかも。

・ロ大統領「真実隠蔽は悲劇に」 チェルノブイリ25年
 3.11は福島、3.28はスリーマイル島、4.26はチェルノブイリ。

・金子勝Twitterから:福島原発の排水の放射能上限は40ベクレル/L。水道水の上限は100ベクレル/L。
 原発排水の2.5倍汚れていてもかまわない上水って、、、。

文部科学省ホームページからSPEEDIへ辿り着こうと思った
 文部科学省>科学技術・学術>原子力安全、生命倫理・安全等>原子力安全への取組>環境防災Nネット>原子力防災に関する取組>防災技術開発>SPEEDI →ここまで来ながら目的地はここではなく、行き倒れ状態
 それもそのはず、なんと文科省のSPEEDIからは行けないみたい。実は、原子力安全委員会>文部科学省 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による計算結果にあったのだ。
 ところで、文科省のSPEEDIページのWSPEEDIについてにある三宅島の火山性ガス飛散シミュレーションを見ると、福島の放射性物質飛散については敢えて隠蔽に努めたことが理解できる分かりやすいシミュレーションだ(3D動画もある)。

・「天国で、被災された方のお役にたちたい」
 スーちゃんは最期まで気丈だった。でも亡くなる最後の一月余りをこんな日本の姿を見ながら過ごさなければならなかったのはかわいそうだったと思う。
別窓 | 大震災・原発・社会 | コメント:6 | トラックバック:0
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この記事のコメント
>国際管理下
 世界中の原発を国際管理下に置く、というのは良い考えではないでしょうか。日本の管理能力は低いかもしれませんが、さらに低い国も想定されることでしょうから日本だけを管理すればよいということにはならないと思います。国際社会で議論した上でないと原発の運転が出来ない、というのは、やり方が平等であるならば安全上ではよい方向だと思います。

 いずれにしても、原発の管理は、軍事利用を睨んだ核燃料の管理が主務のIAEAの枠組みではできないと思いますので、他のより技術的枠組で進めるべきだと思います。「脱原発」は純粋に政治的問題ですので、国民が決めることであると思います。

 政治家や経済人は、大事故が起こると、事故の特定の原因(多くの場合は一つだけ)とその後の対処が悪かったと考え、その原因を取り除き、または対処方法を講じてさえしておけば安全だと考えます。

 一方、技術者は、大事故が起こると、事前の安全対策に多くの穴があって、たまたまそのうちの一つがほころび、そして、多くの穴の連鎖反応で事故が拡大したと考えます。特定の原因をふさぐことは、すでに起こった事故が「どうしたら起こらずにすんだのだろうか」と夢想する上では役に立ちますが、将来の別の事故を抑える上ではほとんど役に立ちません。両者のギャップは大きいです。
2011-04-27 Wed 07:20 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
こんばんわ、ももで~す。
やはり世界的な影響を及ぼす恐れのある原発や核兵器などについては国際的な機関で監視しないといけないように思います。そこできっちりと規制や制裁をするようにして、発電にお金がかかるようにする。電力使用量を高く設定すれば総量も抑えられるし、結局はエネルギーの節約になる。経済以外の価値観を創造できればいいのだけど。
どっかの国にそんな理念を打ち出した国があったけど、どうなったのかな?人間に欲があるかぎり自滅するしかないのかも。
2011-04-27 Wed 18:36 | URL | もも #-[ 内容変更]
こんばんは。
私は、原発を国際管理下に置く事には賛成です。
少なくとも原発廃止に結びつかない現状ではベターな方向性だと思っています。
日本のようなずさんな管理下での原発はもう国際機関に全て取り上げられても文句は言えないのでは?
2011-04-27 Wed 22:21 | URL | 中井 健二 #7w5mtEUg[ 内容変更]
IAEAも所詮官僚組織で、保安院とちっとも変わらない体質ですよ。ただ、日本ほど意思決定は遅くないでしょうけど。大国の都合で動く組織です。
そもそも発祥が原子力先進国のためだけの組織です。後発国の追い上げを蹴落とすための組織ですから、要するに日本は先進国のグルーブから後発国に格下げになったというだけの話です。

もっともそれはそれで結構なことです。クリーンなエネルギーの世界にまい進できると言うものです。ドイツなどは国策として脱原子力をすすめていますから、見習ったほうが良いと思います。
建築の世界だとドイツの省エネルギーのテクニックの足元にも及ばないのが日本です。パテントはほとんどドイツです。ドイツ企業が日本に参入しようとしても省庁が必死に食い止めているのが実情です。かの国の人は頭の出来が違います。
2011-04-27 Wed 22:43 | URL | HG #ZBwv4ZW2[ 内容変更]
国際管理と言っても、推進組織に管理されてしまったら元も子もなくなります。それよりも日本独自にエネルギーシフトをする方が絶対にお得だと思います。日本の技術力があればそこから新たな商売を創出できるはずですから。

S.Uさんの後半は事故原因究明について書かれていますが、今回の事故の原因が単に堤防の高さや発電装置の設置場所といった安全対策の不備だけに帰結されてはなにも進歩しないで幕引きになります。どのような人選をするかで結論は決まりでしょうけど。
2011-04-28 Thu 18:52 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>安全対策の不備

 原発で停電やポンプが止まった原因は、想定外の津波をかぶったことかもしれませんが、水素爆発や、格納容器の割れや、燃料棒の破壊まで、津波を原因とすることは許されません。それは、ポンプが止まった場合の原子炉自体の安全対策が足らなかったのが原因だと思います。

 それとも、ポンプが止まれば、当然、水素爆発が起こり、格納容器から高放射線濃度の水が漏れて、周辺の土地に人が住めなくなります、と原子炉の仕様書に書いてあったのでしょうか。

2011-04-28 Thu 19:54 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
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