2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
ようやく読んだ『インフレーション宇宙論』
2011-02-24 Thu 00:11
1012013.jpg昨年12月に買って書名紹介だけしたまま積ん読状態だった佐藤勝彦著『インフレーション宇宙論』、ようやく読んだ。腰巻きに「一番わかりやすいインフレーション理論入門」とあるが、確かにこれまでに読んだ中では最も分かった気分にさせてくれる一冊だった。

第1章は宇宙論の歴史、第2章がインフレーション理論について、第3章は現在の問題、第4章は宇宙の未来、といった構成だが、インフレーションについて知りたい向きにはとりあえず第2章だけ読めばよいだろう。

「真空のエネルギーは宇宙が膨張するときにその密度は変わらなかった」ということがポイントらしい。これが納得できればストンと腑に落ちるのだろうが、、、まだ納得できん。
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この記事のコメント
これ私も読みました。たしかに分かったような気にさせてくれます。(^^)
ただ、今まで光より早いものは無い!と教えられてきたのにあっさりとインフレーションで光より何倍だったか何万倍だったかの速度で膨張したと言われても、ちょっとずるいぞ!と思ったのはここだけの秘密です。
2011-02-25 Fri 09:42 | URL | ugem #-[ 内容変更]
ugemさんも読まれましたか。

啓蒙書を読んだだけでインフレーション理論を理解できるとは思いませんが、少なくともビッグバンには原因があって、宇宙の始まりは特異点ではないという考え方を知るだけでも十分に好奇心を満足させてもらえます。

佐藤先生の本はどれも読み易いです。プロのライターさんの筆力だと思います。
2011-02-25 Fri 20:26 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
ugemさん、みなさん。

>ただ、今まで光より早いものは無い!と教えられてきたのにあっさりとインフレーションで光より何倍だったか何万倍だったかの速度で膨張したと言われても、ちょっとずるいぞ!と思ったのはここだけの秘密です。

この本は私、読んでいないのですが、卵ほどの物体が急激な膨張を開始するらしい由などは、ブラックホールの特異点が膨張するのに近いと思っていました。
その頃は、それならば、光よりも高速な何かが働いても不思議ではない(光よりも早く移動できる何かがあるはずだ)と思っていました。
でも特異点ではないとすると、その考えも違っていたのでしょうか?
これってど素人の考えかなあ?
2011-02-25 Fri 21:35 | URL | 中井 健二 #7w5mtEUg[ 内容変更]
ugemさん、中井さん

>光より何倍だったか何万倍だったかの速度で膨張したと言われても、~

空間ならば超光速で広がっても良いのかもと思いましたが、インフレーションがモノポールを宇宙の果てへ押しやったということは素粒子であるモノポールが光速を越えたということになるので、最初の疑問へ戻ってしまいました。相対速度が光速を越えて飛び去る物とは因果関係がないというだけでそれでもいい(すなわちどうでもいい)のかな。真空のエネルギーの不思議とともにしばらく楽しめそうです。
2011-02-25 Fri 22:26 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
「光速を超えない」というのは相対性理論の結論ですが、その意味の広がりは単純ではないですね。

物が空間に乗っていて、空間が光速を超えた結果、物が光速を超えるのはよろしいんでしょう。

>相対速度が光速を越えて
そもそもそういう物があること自体は禁止されていません。物を加速したり、観測者が運動することの結果として、光速を超えてしまうのはいけません。

「量子もつれ」も、解釈によっては、情報が光速を超えて伝わることになりますが、私は、これは情報という「物」が伝わるのではなく、同時に両方に降ってくるのだと理解しています。個々の狭い場所で小細工するのは禁止ですが、全体的にドカッと変化させるのは有りなのでしょう。 革命的なアイデアですね。
2011-02-26 Sat 00:29 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
インフレーション時代には光は無かった?
インフレーションは宇宙誕生の10-36秒後から10-34秒に起こったということですね。そのころまでに重力と強い力は分化していますが、電磁力と弱い力が分化するのは10-11秒後です。ということはインフレーションが起こっている時には光はまだ無いのかもしれません。とすれば、光よりも速いとか遅いという議論そのものが意味ないことになります。

「量子もつれ」も読み始めましたが、この本はするっとは読めません。
2011-02-26 Sat 14:04 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>光よりも速いとか遅いという議論そのものが意味ない
 これは、必ずしもそうではなく、こういう「古い時代」には、すべての素粒子の(あるいは大部分の素粒子の)質量はゼロと見なせましたから、これらの素粒子が光の代わりに「光速」で走っていたと考えられます。「光速」という言葉の意味はありませんので、「光速の代行運転」というべきでしょうか。

>「量子もつれ」
 私も今読んでいます。私も「光」の研究をしているのですが、同じ光の量子性でも引っかかりどころやツッコミどころが、けっこうあって面白いです。おそらく、かすてんさんは、私と同じ派閥でしょうから同様でしょう。
2011-02-26 Sat 14:57 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>すべての素粒子の(あるいは大部分の素粒子の)質量はゼロと見なせましたから、~
 そうでしたね、ヒッグス粒子と結合するまでは素粒子には質量が無かったので皆が「今で言う光速」で動けていたのですね。ということは、質量が無いからインフレーションによる空間の膨張に乗っかって飛んで行ってもおかしくないのかも。

>私と同じ派閥
 どんな派閥やねん。最先端の研究をされているプロと理科少年レベルの素人という大きな違いがありますが、同じ派閥で括っていただけるとは光栄です。
2011-02-26 Sat 17:18 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>同じ派閥
 勝手に同じ派閥に入ってもらってすんません。

 「量子」と言えば、1発づつ、ポツポツと光電子増倍管から信号が出るというイメージですよね、我が派閥は。
2011-02-26 Sat 22:22 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
我が派閥では「量子もつれ」はどのようなときに顕在化するのでしょうか。この用語すら聞いたことがなかったということは少なくとも宇宙線シャワー実験の中では問題にならなかったと言うことでしょうが。
2011-02-26 Sat 22:36 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>我が派閥では「量子もつれ」
 我が派閥で「量子もつれ」が出てくるのは、対生成された粒子反粒子対で粒子反粒子混合が起こる場合くらいしか、思いつきません。宇宙線シャワーでは、大気中の複数の原子核が関与してますから、そうそう「もつれ」ません。

 中性K中間子、または中性B中間子の粒子反粒子ペアが電子陽電子衝突などからCPの固有状態として作られたときに、ペアの各々の崩壊モードに「もつれ」が現れます(Belle実験のテーマと同じ)。でも、各々の崩壊を使って、共役関係にある異なる二種の量子数を同時に決定するようなアイデアは聞いたことがないので、「ベル不等式」のテストのような厳しいチェックはできないと思います。

 このブルーバックス「量子もつれとは何か」には、スピンやCPのような対称性に絡む離散量子数、振幅の確率解釈やベル不等式といったタームが出てこないので、この点、私は不満(意外)なのですが、著者の実験分野にしぼった内容なので仕方がないのでしょう。(その点を考慮すれば、この本は面白いです。) ベル不等式については、ご所蔵だと思います パリティ 2009.02, p13 で議論されています(あまりわかりやすくないです)。

 ちょっと脇道にそれますが、素粒子が1個でも波の相対位相によって干渉を示すことは、あまりに意外すぎて、特定派閥以外にはほとんど知られていないらしく残念です。我々の派閥の宣伝不足でしょう。天体望遠鏡派閥の方は、(位相が揃っているはずのない)恒星像のエアリーディスクで、1光子の干渉についてご存じかもしれないのですが、この派閥も例外的です。
2011-02-27 Sun 08:07 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>宇宙線シャワーでは、~そうそう「もつれ」ません。
 ははぁ、それで馴染みの無い用語だったのですね。当時、学部レベルの講義の中で、どこかで出て来たでしょうか。

>『量子もつれとは何か』
 量子もつれの説明に入った途端に分からなくなりまして、序章へ戻って再度読み直しました。この本の面白さ、、、この先感じられるかな。

>素粒子が1個でも波の相対位相によって干渉を示す
 そんなのもありましたね。我々の派閥以外にはほとんど知られていないのですか。

いささか理科少年のレベルを越えていますが、たいへん内容の濃いコメントをありがとうございました。
2011-02-27 Sun 22:15 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>学部レベルの講義の中で、どこかで
 当時すでに実験は行われていたと思いますが、当時も現在も学部ではなかなか出てこないと思います。

>素粒子が1個でも
 ヤングの二重スリットや回折格子による回折パターンについて学習すると、我々の派閥では、光子1個ずつポツポツになっても干渉が起こり、確率過程でパターンが出ることまで言及されます。これは瞬時に理解できなくても記憶には残りますよね。

 しかし、一般には、そこまでは触れられないので、レーザー光や、太陽や電球のような強烈な光でしか起こらないと思っている人が多いのではないかと思います。(なかなか調査も出来ませんので、これは私が経験からそう想像しているだけです)
2011-02-28 Mon 06:07 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>当時も現在も学部では
 そうですか。講義中に居眠りしていたわけでは無さそうですね。

>光子1個ずつポツポツになっても干渉が起こり、確率過程でパターンが出る
 朝永先生の『光子の裁判』をまた読みたくなりました。

>強烈な光でしか起こらないと思っている人が多いのではないかと思います。
 案外そちらが一般的認識かも知れませんね。
2011-02-28 Mon 10:42 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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