2010-05-08 Sat 00:00
この前紹介した『野尻抱影の本 3 山で見た星』に「東京の星」という随筆がある。昭和16年に書かれたこの随筆は、「ネオンがまだ街の夜を彩っていた頃の話である。」と始まるから、戦争が激化する以前のまだ華やかだったであろう頃の東京の風景について語っている。
![]() 降るほどの星が見られる東京郊外に住んでいた抱影氏にとっては、銀座の星の疎らな夜空には都会なりの風情を感じたものと思われる。それに続いて当時の銀座での星の見え方が記されている。 「もっとも銀座でも宵に雨が上がった晩などには、四等星ぐらいまでが輝き出ることは無いでは無い。」 ということは、戦前の銀座では現在の我が家で見る星空以上に星が見えていたことになる。はぁ、、、。 [銀座の写真はネットからお借りした] |
野尻抱影は戦時中に暗い星まで見えたことも書いていますが、昭和16年の時点では空は明るかったのですね。
私の子どもの頃、故郷では肉眼で天の川はおろか6等星も見えましたが、東京では2等星くらいまでしか見えない、というのを天文の本で読んで、驚くというより腹をかかえてわらったものですが、バチが当たったのか最近のつくばでは2等星までの空がザラです。 この野尻抱影の本は、星と関係のない少年小説のようなのが載っているので貴重だと思い、私も買って持っています。
2010-05-08 Sat 17:00 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
戦時中の灯火管制下では都会でも星がたくさん見えた話しは多くの方が語っていますね。まだ華やかだった頃の銀座でも結構見えていたのは、光量が絶対的に少なかったこと、街の広がりが小さかったこと、大気の状態が良かったことなどでしょうかね。
>最近のつくばでは2等星までの空がザラです。 つくばは街ですからさもありなんですが、私の住んでいる鄙に於いても2等星までしか見えないようでは、我が国の星空環境は壊滅が近そうです。今見えているところも、数年後に気がついたときには空がぼけぼけになっているのではないかと心配します。 S.Uさんがおっしゃるように『野尻抱影の本 3 山で見た星』にはちょっと変わった短編小説(?)が集められています。
2010-05-08 Sat 18:43 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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