2020-05-18 Mon 00:24
この前、木津川計のインタビューを聞いていた時、全号赤字だった『上方芸能』を200号まで出し続ける力になったのは、小野十三郎の「軽く翼を水平に泳がせて重たい荷物を運ぼう」という言葉に励まされたことだったと語っていた。
小野十三郎というと、小学校だったか中学校だったかの国語の教科書の巻頭詩で名前を記憶している。それが、なんと言う詩だったのか、何年生の教科書だったか、他の学年の巻頭詩は誰の何だったか、まったく記憶にないのだが、どういうわけだか小野十三郎の名前だけが鮮明に記憶されている。それはどんな詩だったのか気になったので探してみた。 で見つかった。「山にのぼると 海は天まであがってくる。」で始まる『山頂から』だ。言葉の力だけでこの広〜い視界を得たときの高揚感が十代前半の自分の記憶の底にそれからずっと残ったのだ。 山頂から 小野十三郎 山にのぼると 海は天まであがってくる。 なだれおちるような若葉みどりのなか。 下の方で しずかに かっこうがないている。 風に吹かれて高いところにたつと だれでもしぜんに世界のひろさをかんがえる。 ぼくは手を口にあてて なにか下の方に向かって叫びたくなる。 五月の山は ぎらぎらと明るくまぶしい。 きみは山頂よりも上に 青い大きな弧をえがく 水平線を見たことがあるか。 この詩、色々と教材に使われている様だ。 →詩「山頂から」の音読授業をデザインする →大丈夫、あなたの居場所はちゃんとある~小野十三郎の詩「山頂から」~ |
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