
『タネの未来
僕が15歳でタネの会社を起業したわけ』
小林宙著 家の光協会 2019年 1600円
著者の小林宙さんは、2002年生まれの現役高校2年生(2020年1月現在)。幼い頃からタネが好きな子供で、タネが危ないことに気づき、中学3年の時に鶴頸種苗流通プロモーションを起業して、タネの未来を守る活動を始めている。「種子法(主要農作物種子法)」にしても「種苗法」にしても法律の名前は聞いたことがあってもさほど気にしたことはなかったが、食の安全保障の根本を支配していることに気づかされる。しかし、時すでに遅しで、安倍政権のもと種子法の廃止は2018年4月1日から施行されているらしい。今は特例によってコメなど主食には適用されていないらしいが、特例などはそのうちに撤廃される。そして間も無く、次の年に蒔く種籾を自前で残すことすら禁止されるに違いない。