2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
三味線をやってみたい人は本当に減っているのか?
2019-08-10 Sat 00:00
・純邦楽、深刻な危機 筝の年間製造数はたったの3900
 いろいろと書かれていて、ひとつひとつは間違いではないし、現在の問題点だと思うが、かと言って本質でもないと思う。(1)和楽器に興味を持つ人が減っている、さらに、(2)自分でも弾いてみたい習いたいと思う人が減っている、始めても、(3)習い続ける人が減っているという流れになっていると思うが、最大の問題は(1)(2)で(3)は別の問題だと思う。ましてや、職人の減少、プロのレベルの問題を理由に、職人が減っているから習い始める気持ちが起きないなどありえないし、楽譜、畳に至っては枝葉末節もいいところで笑いを取るために挙げたのかと思ってしまう。稽古方法や月謝や作法の壁はあるかもしれないが、都会はまだしも地方にはそもそも和楽器を習える場所や選択肢が無い。生徒がいないので先生がいないか逆に先生がいないので生徒になりたくてもなれないのか、卵と鶏の関係だろう。
1707102.jpg この記事の中で「邦楽ジャーナル」の田中氏が「可能性の一つは、従来の家元・免状制の枠外で楽器が演奏されること、三味線などは、カルチャー教室やSNSで少し弾き方を学び、流派に属さず、自己流で進めていく」と言っているが、まさに自分のことだ。日本の楽器や音楽の将来を想像した時、層は薄くなりながらも一部の突出した演奏家はどんな時代になっても存在するだろうが、人口減少に伴って趣味の世界のマーケットが縮小していくのは三味線に限ったことではない。だが一方で、他の楽器をやってみたいと思う人の数程度には三味線をやってみたいと思う人もいるはずで、三味線業界だけが衰退するとしたら、それは、伝統的な形を変えてまで残す意味は無いと考えている側に問題があるのだと思う。私がアドバイスを貰っている先生は三味線普及に力を注いでいることもあり、この記事にある業界の懸念とは逆に、興味を持つ人は確実に増えていることを実感すると言われていた。
 「三味線を習っている人はぜひ友人たちの前で演奏してください。皆、音の大きさ、響きに驚くはずです。そして三味線や箏の魅力を語ってください。それが愛好者を一人でも増やすことにつながると思います。」という記事の結びに力を得る思いだ。
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