2017-09-06 Wed 00:00
当時写植機業界に君臨していた写研だが、DTPへの流れに背を向け、文字の解放も拒否して独自仕様路線を貫いたために、時代のスピードから取り残された形になってしまった、というのが大方の見方だろう。ちょっと信じられないことだが、いまだに会社の公式ウェブサイトも無い。この時代にこれでは、外部とのコミュニケーションを拒んでいるとしか考えられない。多くの人が現在は何を売っている会社なのだろうかと疑問を持つだろうが、ホームページを持たないのはそういうことを聞かれたくない、知られたくないという意思表示とも見える。写研ホームページが他社の書体で表示されるなどプライドが許さないのではないかといった、なかなかシュールで穿った評を書いている方もいる。
いまや写研フォントかそうでないかなどにこだわる時代ではなくなった。自分も、前回今回の本作りの中で、フォントへの注文は一切せず、編集者にお任せした。先日編集者に尋ねてみたが、現在は組版上ほとんど書体としては使わなくなっていますという回答だった。時代は変わったってことだ。 |
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