
『抄訳 フィネガンズ・ウェイク』 ジェイムズ・ジョイス
宮田恭子編訳 集英社 2004年 4000円
素粒子のクォークという名称は、クォークモデルの提唱者マレー・ゲルマンにより、ジェイムズ・ジョイスの小説『フィネガンズ・ウェイク』中のカモメの鳴き声 "Three quarks for Muster Mark" から命名されたと言われている。『フィネガンズ・ウェイク』は難解な小説らしいが、どの様なコンテクストの中でクォークが登場するのか知りたくて、お試しに抄訳本で読んでみることにしてこの本を入手したのだが、、、。
ゲルマンほどの天才であればこの小説が面白く感じられ、読み進める中でクォークの場面に出会うということもあるかもしれない。でも案外、読み進められなくてヤケクソでパッと本を開いたらたまたまそのページが現れた、というのが真相だったりして。ともかく読んで分かった事は、今の自分には「人生にこの本を読んでいる時間は残念ながらない」と言わざるをえないくらい意味不明な内容の本ということだけだ。
とは言ってみたものの、全く意味不明などというのではあまりに悔しいので、少しだけ付き合ってみることにする。年内にもう一度、これに関する報告をして終わりにしようと思う。