夜の早いうちに吹いていた冷たい風が収まった0時過ぎから火星観望を始めた。しかし、シーイングはそれほど良くはなく、時々模様がくっきり見えたかと思うとすぐにまた曇りガラスの向こうに行ってしまうといったことの繰り返し。

2016年06月03日 00時10分。65P。x179。視直径約18.6秒。65Pでは大シチチスはともかくとして、サバ人の海は辛うじて存在が分かる程度の見え方だった。

2016年06月03日 00時22分。EdgeHD800。x290。視直径約18.6秒。EdgeHD800ではサバ人の海の南側へ伸びるレスポントゥスはじめ大シルチス付け根のアドリア海、チュレニーの海、小シルチス、また北極冠周囲のユートピア海の形もうっすらと見えていた。

火星スケッチを終えて変光星R Sctだけでも見ておこうと見上げた空に、カシオペア座〜はくちょう座〜たて座〜いて座と天の川のアーチが架かっている。2年9ヶ月ぶりの快夜。首都圏の光芒に邪魔されながらも低空まで肉眼で天の川が見えている。ここまで見えれば超級快夜だ。
今夜の観測:R Sct5.8等。

最後に西空へ傾いた火星、土星、アンタレスの記念写真を撮っておいた。