PM2.5と光学現象について昨日への追加の説明をいただいた。
ただし、氷や花粉の光環を長年見て来た経験からの個人的な感覚によるものという但し書き付き。
・氷結晶や花粉以下の粒子(通常は数10μm以下)が回折による光環を見せる程度の濃度では、恒星の明るさにほとんど影響しない。(花粉が濃い夜でも、目に見えて分かるほど暗くなったりしない。)
・霧状の水滴(数10μm以上)や、もっと大きい砂塵(ホコリ)などが太陽を霞ませるほど高い濃度の場合、恒星は目で減光が観察できるほどになる。これはうす雲がかかったり、霞で空がくすんで見える程度の状態ということ。光害の影響も顕著に出る。
・空中の水分が微小水滴より細かな水蒸気でしかない場合、夏の空のように安定した輝きに感じる。
・木星や金星並みの明るさでないと、星の光環は暗すぎて見えない。
・PM2.5が日本まで運ばれているということは、地上1-2km以上の上層がよく動いていたから届いたとも言えるので、星が瞬かない状態にはほど遠いのではないかと察する。

・仮に黄砂が平均的な4μmとして、PM2.5なら黄砂によるオーレオールの倍近く光の固まりが膨らむと言うこと。
・ハレーションが起きない程度にうんと絞って太陽を撮影し、このオーレオールの直径が何度くらいかによってPM2.5の影響を判断することは可能かも知れない。PM2.5が来てるようなときは黄砂も一緒になると思うが、それぞれ粒の平均径が違うので、ある程度の判断ができそう…?それ以前に、オーレオールの直径がどこまでか微妙ですが。
[写真は著者にお借りした昨年3月9日の黄砂によるオーレオールを超広角で写したもので、太陽が赤色巨星の様に百倍くらいふくれたように見えたそうだ]
今後ますます話題にされる嫌なPM2.5だが、けっこう身近な現象を起こしていると言える。実際に観察で見分けられるかどうかはともかくとして、PM2.5を話題にする際のご参考までに。