2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
MacでTemma制御(後編) 夢が現実に
2013-07-30 Tue 00:00
前回までの経過:
(1)TheSkyX Professional Editionを購入
(2-1)MacBookProにUSB-Serial変換ケーブルのドライバーをインストール
(2-2)MacBookProとTemma2Mをケーブルで繋いでTheSkyXProで通信をこころみるが失敗

 →MacでTemma制御(前編) 制御ソフト選び
 →MacでTemma制御(中編) 接続で一波乱

【5】頼みの綱
とりあえず自分でできることはし尽したので、TheSkyXProの製造元SOFTWARE BISQUE(SB)のフォーラムへ症状と解決へのアドバイスを求める質問を送った。英語は苦手だが簡単な日本語で下書きを書いてGoogle翻訳を参考に中学生英語程度に整えて投稿。SB社のDaniel R. Bisque氏といくつかの確認事項をやり取りし問題点を切り分けながら一つずつ潰して行った。結論としてはケーブルまたはドライバーの問題に絞られた。このドライバーはFor Mac OS X 10.8 Mountain Lion (64-bit)ということだからコンパチブルのはずだがハード側がMacと相性が悪いのかもしれない。
1307182.jpgSB社がTemma2/2Mの制御を確認済みの変換アダプタを教えてもらった。Tripp Lite Keyspan High-Speed USB to Serial Adapter USA-19HSならばWinでもMacでも動作を確認しているという。 USA-19HSは国内でも購入できるが流通量が少ないためか他の製品に比べると2〜5倍高価な上に納品まで1ヶ月ほど待たされた。

(2-3)アダプタをUSA-19HSへ変えて通信を試みる
[1]USA-19HSのドライバーをインストール(最新ドライバーはTripp LiteのHPからダウンロード)。
[2]インストールされたKeyspan Serial Assistantを起動してSerial portを確認(理由は分からないがこれをしておかないと接続できなかった)。
[3]TheSkyXProを起動、TelescopeウィンドウでTemma2を選択、Serial Device SettingsはKeySerial1またはUSA19H62P1.1に設定。
[3]神に祈りながらConnect Telescopeボタンをクリック。赤いNot Connectedのステータスが緑のConnectedに変わる、問題はここからだ、、、5秒経過、、、10秒経過、、、Communications Logウィンドウに通信ログが流れて行く、、、やったー!通信確立。これはMacとかすてんまTemma2Mが会話を始めた記念すべき瞬間だ。観測小屋の中で、Macとかすてんまと私だけで星を見ながら過ごせるなんて、こんな時が来るとは夢みたい。

【6】MacでTemmaは私だけ?
さて、日本国内にMacでTemmaをコントロールしている人はいったい何人いるのだろうか。この作業を始めるにあたってまずタカハシ(スターベース)に問い合わせたところ把握していないという回答だった。少ないだろうとは思っていたがメーカーからも存在が見えていないのは意外だった。そういうわけで接続作業は自力でやらざるを得なかった。今回私はソフトにTheSkyXProを選んだので他の廉価なソフトは試していないが、上記の変換アダプターを使えば問題なく動く可能性はある。MacでTemmaを動かしたいと希望していながらまだ実現していない方が私の他に一人でもいるならばこの記事が何かのお役に立つのではないかと思っている。

なお、シリアルポート通信やドライバーソフトなどに詳しい方であれば、前回の記事の【3】【4】で紹介したProlific製チップ内蔵のアダプターでもTemmaの制御が可能かもしれない。その辺りの情報があればぜひお知らせいただきたい。

さて次は実際にTheSkyXProでかすてんまを動かすことになるが、天気が悪くてまだ1度も使う機会が無い。560ページに及ぶPDFマニュアルを読んで使用法をマスターしなくてはならないのだが、なにせ英語、なかなか捗らない。使いこなすには歯ごたえのありそうなソフトで、さっそくカスタマイズに嵌ってしまった。そのうちに使用感などをご紹介しようと思っている。
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