先日「尼崎大量殺人事件」についての番組を見た。経緯と人間関係がややこしいのだが、要はマインドコントロールによる財産横領事件らしい。ここまで凶悪ではないにしても、このタイプの事件はかなりの事例があるそうだ。被害者たちはマインドコントロールされているので身動き取れないにしても、なぜ周囲の人びとが事前に通報なり出来ないのかという疑問が出ていた。いくつかの理由が挙げられていたが、その中の一つが興味深く感じられた。
キーワードは「集合的無知」。ある事象について良く分かっていない集団があると、他人の行動を見て自分の行動を決めようとするので、自分が見ている者が動かないと自分も動かない、それを見ている者もやはり動かない、という連鎖が集団全体の動きを決めるということが起こるらしい。

なんだか何処かで聞いたことがあるような現象、自発的対称性の破れが起こった状態みたいではないか。「集合的無知」が「自発的対称性の破れ」の一つの現れだとしたら、南部理論の適用性の広さは物理学の世界を遥かに越えているってこと!?