年明けの出版と書かれていたが早々と年末に届いた。正月休みの読書用と思ったが、年越し前に一気に読んでしまった。

『原発危機と「東大話法」』 傍観者の論理・欺瞞の言語
安富歩 明石書店 1600円 2012年
ぱっと見には良く分からないタイトルだが、著者は、原発大事故を招いた原子力村の暴走の根底に「東大文化」があり、欺瞞言語としての「東大話法」があるという。「東大話法は東大関係者だけが使う話法ではありません。彼らの中にはこの欺瞞的用語法を巧みに操る人が多くいる、というだけのことです。私は日本社会全体がこういう欺瞞話法に高濃度汚染されているように感じます。」欺瞞や詭弁に侵された議論をしていたのでは正しい道を選択することを誤らせ、問題解決を難しくする。そうならないためには、「東大話法」を見抜き、「東大話法」に侵されることから自分を守るしかないと著者は力説する。「東大話法規則1~規則20」を頭において、原発その他の討論を聞けば、「東大話法」とその欺瞞、詭弁があぶり出しになって来るというわけだ。
★年末年始休暇はすべて仕事でつぶれてしまった。今夜はしんどいので観測サボって早寝します。