2010-07-28 Wed 06:40
4月以降星の見える夜が少なくなるにつれて「ああ」という感動も薄れてしまっていた。梅雨明け直前の7月15日、久しぶりの好天に恵まれ、「星句 2010年後期」を始められる気分になった。
3月中旬以降の悪天で、4ヶ月間ほとんど星が見られなかったので、梅雨が明けた時には夏の星座のさそり座もすでに西へ去ろうとしている。 空晴れて ますます淡き天の川 数年ぶりの梅雨明けの快夜だが、以前の天の川はもう少しはっきり見えていたような気がするのだが。(07月18日) 猛暑耐え 夜風と仰ぐ 天の川 今年は太平洋高気圧の勢力が強く猛暑になっているが、そのおかげで晴天が安定し三日連続の天の川日和になった。昼間の暑さとの戦いのご褒美として、ありがたく受け取ろう。(08月05日) 明けの空 虫を払いて 初すばる まだまだ寝苦しい夜が続いているが、明け方の東の空に初すばるを見た。(08月11日) 天の川 仰ぎて 小さき年重ね 低空に星々見える 誕生日 白夜空(しろよぞら) しだいしだいに星が増え 大三角かすめて 白き流れ星 むら雲に包まれ 赤き月昇る 人間の時間なんて天文学的時間と比べると取るに足りないものだと考えてしまうが、とは言え、誕生日の夜の好天とはありがたい。天の川がうっすら見え、流れ星が飛び、風情ある月が昇って来て、プレゼントでいっぱいだ。 夕涼み さそりのしっぽの沈み行く 相変わらず暑いので去り行く夏を惜しむとは言わないが、夜風には確かに秋の気配を感じる。(08月31日) 秋風を身に纏いつつ 初昴 昴出て 北へ移りし夏銀河 台風9号一過の爽やかな日が過ぎ透明度の良い夜がやってきた。今夜が初昴というのは嘘。(09月09日) 22時半頃、寝る前にもう一度外に出ると、東の地平線近くにオリオンの三ツ星が縦に並んでいた。今期初オリオンだ。(10月08日) 天狼も軒を離れて秋深し 隣家に隠れていたシリウスが漸く軒から離れて見えるようになって来たということは、もう秋も深まり冬の寒さを感じる季節になったということでもある。(11月01日) 空晴れて 我こそ秋の一つ星 低空なので雲に邪魔されやすいのだが、晴れさえすればこっちのもんさ。(11月03日) カノープス 瞬きする間に出消えり 木々のわずかの隙間から漏れて見える赤い光。我が家の庭から見えるのは実に短い時間なのだ。(11月05日) 昨夜からの大雨は昼前に止んだが、その後は台風並みの強風が吹き荒れた。夜になっても強い風が残り、双眼鏡の視野の中で星が飛び跳ねていた。空はきれいなのだが星見は諦めだ。観測小屋ができたらこんな夜でももう少し快適に星見ができるんだろう。(12月03日) 冬枯れの梢の隙に 流星群 寒空にシリウス射抜く 群流星 寒風の薄明 なおも星流る 暁の金星に対峙 ふたご群 3時に起きるつもりが寝過ごす。4時30分から流星観望。西に傾いたふたご座の輻射点方向を1時間眺めて、群流星16個、散在流星4個を見た。薄雲があるわりにはまずまずの収量。東に金星が輝いていた。(12月15日) 木星は 葉の無き欅の 枝に生り 木星が西の林の、それもずっと低いところにちらちらと見え隠れしていた。(12月16日) |
| 霞ヶ浦天体観測隊 |
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