33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
佐渡によこたふ天河
2010-04-08 Thu 00:00
松尾芭蕉の句

 明けゆくや 二十七夜も三日の月

が、新しい小学校理科の教科書で月の満ち欠けを学ぶ教材として取り上げられたと紹介くださったS.Uさんが、それに関連した「天文俳句」として

 荒海や佐渡によこたふ天河

を挙げられていた。これも有名な句で、1689年7月4日(陽暦8月18日)に現在の新潟県出雲崎から北西方向に佐渡を臨んで詠んだらしい。では、芭蕉はそのときどのような天の川を見ていたのか。
1004041.png1689年8月18日の宵の口21時に出雲崎から北西を眺めるとこんな夜空が見えていたようだ。天の川は天頂を通って北から南に大きくアーチを架け、とても、佐渡によこたふというイメージとは違う。1004042.png一方、明け方3時の北西の空には佐渡島に覆い被さる様に天の川が見える。昔の旅人は夜更かしはせず早起きだろうから、芭蕉が見たのはきっと明け方の空だったのだろう。
ちなみに、北西の水平線にべったり寝そべる天の川が出雲崎から見られるのは春のようだ。
★★

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