
鈴木壽壽子さんの『星のふるさと』の中にテンボオドシのことを書いた「八朔の星」という話がある。それとは何の関係もないのだが、年明けから春の初めにかけて出回るはっさく(八朔)が好きだ。果汁の量は控えめで手がネタネタにならず、果肉はしっかりして崩れず、味に関しては、甘み・酸味・苦みがほどよく調和している。また、旬がはっきりしていて季節感を味わえるのも良い。年によって多少前後するが、年明け頃から出始め、暖かくなると味が落ち、5月に入ったら終いになる。
最近では、自分で選べばそんなに大外れ無く買えるようになっている。たいした情報でもないが、私の好きなはっさくの選び方をご紹介する。
(1)肌のつやつやしたもの(艶なくぶつぶつ感のあるものはだめ)
(2)色はなるべく黄色みのあるもの(オレンジ色はだめ)
(3)中玉が無難。小玉は酸味強く、大玉は皮厚く乾涸びていることも
(4)和歌山県産は外れが少ないかも(他産地の物は少なすぎて分からない)
(5)ネット売りの場合、重なった部分に痛みがないか注意
すでに4月なので例年ならばピークを過ぎているが、今年は出始めが遅かったので今月いっぱいは大丈夫かもと期待も残している。そうは言っても、そろそろ味のぼけたものや乾涸びたものに当たる確率が高くなる時期だ。乾涸びたものに当たってしまった時は、今年のはっさくの食べ終いとなる。