2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
『変光星』
2009-08-31 Mon 00:15
090804.jpg 『変光星』―自閉の少女に見えていた世界
     森口奈緒美 花風社 2004年 1890円

 自閉症に関する認識が今より遥かに遅れていた森口さんの小中高校時代、とても知的に高いが故に障害によって引き起こされる行動とは周囲に理解されず、性格の問題として処理され、異端に対する周囲からの激しいいじめに晒され続ける。変な転校生だという自覚から「変校生」と自分を呼んでいたある日、本当に「変光星」という星があることを知った彼女はしばらく変光星観測をしていたという。壮絶な子ども時代の回想の中に知的なセンスが光る不思議なユーモアが見え隠れする。
 自閉症の人が周囲をどのように認識してどのように行動するのか、森口さんのこの著書が出版されたおかげで医療や社会での知識や認識が進歩したという画期となった書(初版は飛鳥新社から1996年発行)。
 森口さんは著作その他の活動を通じて自閉症についての啓蒙のトップランナー的存在だが、「自分は救われない」感を持ち続けているのがなんとも救われない話だと感じた。

 →自閉症納言のホームページ(森口奈緒美さんのページ)
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かすてんの観測した変光星
2009-08-30 Sun 00:45
私がこれまで観測した変光星の光度記録は全て同好会「星天の会」ホームページの中でご紹介いただいている。>観測報告>変光星
その中から観測数もそれなりにあり曲線もそれなりにつながっているいくつかをご紹介したい。想像以上にきれいな曲線だったりして自分でも驚くものもある。反対にぜんぜん曲線にならないものもあるが、それには(1)観測数が少な過ぎる(2)周期が短すぎるなどの理由がある。変光星を見始めてまだ2年の駆け出しの観測データとしてご参考になればと思って公開してみた。

v_CETomicron_graph.jpgοCet(くじら座ο: ミラ)

v_CYGchi_graph.jpgχ Cyg(はくちょう座 χ:カイ)

v_HERX_graph.jpgX Her(ヘルクレス座 X)

v_LEOR_graph.jpgR Leo(しし座 R)

v_LEPR_graph.jpgR Lep(うさぎ座 R)

v_LEPRX_graph.jpgRX Lep(うさぎ座 RX)

v_MONU_graph.jpgU Mon(いっかくじゅう座 U)

v_alpha_Ori_graph.jpgα Ori(オリオン座 α:ベテルギウス)

v_SCTR_graph.jpgR Sct(たて座 R)
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いて座第3新星(V5583 Sgr)の光度変化
2009-08-29 Sat 00:17
V5583 Sgrは西山浩一さんと椛島冨士夫さんが8月6日にいて座に発見した新星。7.7等で発見され直後に7.5等前後まで増光した後、次第に減光。

090817.jpg 2009.08.17 21:40:09 10.5等と推定
  ポータブル赤道儀TOAST + NikonD40 + ED180mm (10秒露出)
    ↑
090814.jpg 2009.08.14 21:14:01 9.8等と推定
  ポータブル赤道儀TOAST + NikonD40 + ED180mm (10秒露出)
    ↑
0908112.jpg 2009.08.11 21:13:12 9.4等と推定  
  NikonD40 + ED180mm (固定5秒露出)
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見る所見る所雲がすいすい消える
2009-08-28 Fri 00:08
今夜の観測:雲は多いが見る所見る所雲がすいすい消えてくれる。いつもの逆パターン。いつもこうであってよね。AF Cyg7.3等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.4等、W Cyg7.1等、X Cyg6.1等、Y Cyg6.8等、X Her6.4等、βLyr3.6等、R Sct5.0等、ηAql3.7等。今夜は早寝。
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ガリレオ望遠鏡のGoogleロゴ
2009-08-27 Thu 00:14
『天文古玩』の玉青さんが書いていたが(→ガリレオ vs. マリウス)、ガリレオが望遠鏡を世間に披露した1609年の8月25日に因んで、Googleはロゴをガリレオ望遠鏡のデザインにしているらしい。これを書いているのは26日の12時だがいまだにガリレオ望遠鏡のロゴが表示されている。Google本社のあるカリフォルニア時間(アメリカ西部時間)の25日いっぱい(日本時間で26日17時)までこのままなのだろうか。・・・その後、26日の18時に見たらもうロゴはいつものに戻っていた。
090826.png

見られなかった方のために:上の絵をクリックすると少し拡大されます↑
玉青さんのネタをいただいたお返しに、AstroArts「金井三男のこだわり天文書評」に翻訳書『ハーシェル天体ウォッチング』についての書評が載っていた事をご紹介。
0908262.jpg今夜の観測:快晴。すばらしい透明度とまでは言えないが今夏最高の星空には間違いない。AF Cyg7.3等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.4等、W Cyg6.8等、X Cyg6.3等、Y Cyg6.8等、X Her6.4等、βLyr3.3等、R Sct5.0等、ηAql4.1等。その後、木星と海王星、天の川、クリステンセン彗星(C/2006 W3)などを撮影。
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秋の感触
2009-08-26 Wed 00:14
090825.jpg 昼間の空気が秋の感触になってきた。そして夜の空気はすでにすっかり秋、観測に半袖ではもう寒い。

今夜の観測:木星の衝突痕は20時36分だったが、もう小口径での観測期は終わったと考え見なかった。AF Cyg7.3等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.7等、W Cyg6.8等、X Cyg6.7等、Y Cyg6.6等、X Her6.4等、βLyr3.6等、R Sct5.0等、ηAql4.0等。
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『星のふるさと』 -挿絵-
2009-08-25 Tue 00:15
0908052.jpg 『星のふるさと』には鈴木壽壽子さんの火星スケッチ(p21)の他にも何枚かの挿絵、写真が挿入されている。装幀およびカバー[左写真]・扉絵は太田大八氏、3枚の写真が池田清茂氏と塚本典之氏、前半「炎の上の火星」の一編「小さな発見」の挿絵(p13)はそのタッチから想像するにおそらく太田氏。「火星の名所」(p45)と「ボールの火星」(p49)のイラスト、および後半の「星のふるさと」の星座絵はそれぞれ鈴木さんの下絵と写真を基にして太田氏あるいは編集部がイラストに描いたものと想像している。
 「ボールの火星」の写真と未発表のオリジナルイラストについては、ネット版『鈴木壽壽子さんのこと』でご覧いただくことができる。
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クリステンセン彗星 C/2006 W3 (Christensen)
2009-08-24 Mon 00:26
090823.jpgastro_calendarさんのブログを読みながら、春からず~っとクリステンセン彗星の観望好機が続いていたことを思い出す。3月以降何せすっきりした空がなかなか得られず彗星の存在を忘れていた。今夜は珍しく透明度まずまず。や座の先っぽ付近にいることだけを頼りに適当にカメラを向けて写してみた。そのいい加減さのため写野の下の方に辛うじて写った。

今夜の観測:AF Cyg7.2等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.4等、W Cyg6.8等、X Cyg6.6等、Y Cyg6.6等、X Her6.3等、βLyr3.4等、R Sct4.8等、ηAql3.8等。
kawashimaさんのブログを読んでいたら、ガリレオ衛星4つ全部が木星と重なる現象は1世紀に数回しか無くて、それが9月3日に起こると書いてある。でも残念ながら日本では昼間のため見られないとのこと。その代わり、今夜の23時頃4つでなくて3つが重なると書いてあったのでそれを見てみた。木星の東側離れたところに衛星がひとつだけぽつんと見える。これはカリストのようだ。
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今夜、蘭越の空は晴れていますか
2009-08-23 Sun 00:48
090822.png晏次郎さんが毎年楽しみにされている小樽星の会主催のキャンプ観望会、自分が参加するわけでもないのに天気が気にかかる。今年は今日明日が開催日。Yahoo!天気予想では蘭越町は晴れマークだが実際の星空は如何だろうか。
 →『晏次郎のぐうたら日記』今週末は(^^)

今夜の空:とうとう肉眼1等級すら見えなくなって皆曇。厚い雲が立ち込めているせいか、江戸崎の花火の音がゴロゴロとお腹に響いて来る。
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肉眼1等級の夜が延々と、、、
2009-08-22 Sat 00:23
今日は昼間っから曇、星も見えないしもう寝ようかと思ったときにお近くのSmyさんの報告が入ってきた。晴れてるってか!?と表を見ると木星が見えている。急いで庭へ出て雲の隙間から少しだけ変光星を見たが、すぐに本当の皆曇になった。
機材物置の中を少し片付けて新たな機材を入れるスペースを得られるものか考えた。んんん~。

今夜の観測:P Cyg4.7等、V568 Cyg6.4等、W Cyg6.8等、X Cyg6.8等、βLyr3.7等。
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今夜も雲立ち込めて肉眼1等
2009-08-21 Fri 00:56
今夜も薄曇りのため肉眼では1等が限度。双眼鏡で木星や明るい星を見ると星の周囲が雲でにじんでいる。

今夜の観測:明るい変光星、P Cyg4.7等、βLyr3.4等、R Sct5.2等、ηAql4.2等、これしか見えない。ηAqlは極小へ向かっているようだ。反対にR Sctは極大が近そう。

ところで、8月25日の夕刻の月は立ち三日月なそうな。でも、これってどこから仕入れたネタだったか出典を忘れた。
[追記]『天文年鑑』を見たら25日は月齢5で三日月じゃない。立ち三日月情報の信憑性も疑わしくなった。シミュレータで見たらまぁまぁ立ってはいますが。
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1等星しか見えなくても見えるだけましか
2009-08-20 Thu 00:30
雲が掛かっていて、肉眼では1等星しか見えない。

090819.jpg今夜の観測:いて座第3新星を写そうにもカメラをどこへ向けたら良いか目印の星が見えない。ようよう視野に入ったが結局9.7等の比較星までしか写らず今夜は観測できず。その他の変光星は、AF Cyg7.2等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.8等、W Cyg6.5等、X Cyg6.8等、Y Cyg6.8等、X Her6.3等、βLyr3.4等、R Sct5.1等、ηAql4.0等。
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天文検定本
2009-08-19 Wed 00:00
0908029.jpg 以前天文検定本について紹介したことがあるが(→09年05月13日)、その後も見つけると一応買ってみた。『ポケット天文検定』は子ども向きで天文と言うよりも宇宙開発が中心。『こども天文検定』は結局1から3まで買ってしまった。大阪の甥っ子にはまだむずかしいだろうから今回は図書室へ献本しようと思う。前回も紹介した藤井旭監修の『天文検定』、これは別格に難しい。あの後あまり進んでいないのは回答するのにそうとうエネルギーを必要とするため、1セクション回答し終わると疲れてしまう。気力を充填したところで再開するつもり。
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いて座第3新星ますます減光
2009-08-18 Tue 00:13
今夜の観測:快晴なのだが薄雲か霞かかかって透明度悪く、肉眼2等まで。いつもの変光星だけ。AF Cyg7.2等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.4等、W Cyg6.8等、X Cyg6.4等、Y Cyg6.7等、X Her6.2等、βLyr3.4等、R Sct5.2等、ηAql3.8等。
090817.jpgいて座第3新星を写そうとカメラを向けるが周辺の星がファインダーに見つけられず手間取る。画像から10.5等と見積もって報告。
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木星の彗星衝突痕の見やすい時刻
2009-08-17 Mon 10:39
旬は過ぎたようだが、木星の衝突痕の見やすい時刻予報(+記録)。
木星の彗星衝突痕の見やすい時刻の続きを読む
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若い人
2009-08-17 Mon 00:15
080807.jpg私の住まいするところからそれほど遠くはない鹿行地域のある街に住む高校生からメールをいただいた。昨年から星を見始めて、今年の夏はぜひ天の川を見てみたいと書かれていた。肉眼で見る天の川は街灯りの下で暮らす者にとっては今も昔も変わらぬ憧れの存在。自分の子どもの頃が蘇る。メールからは部活や同好会の無い環境でもご自分で工夫して星見の機会を作っている様子が分かり、まだ見ぬものに対する生き生きとした心が読み取れた。今は受験勉強中でお金も時間も自由にならないようだが、こういう若い人には無理のないやり方で星見の習慣を身につけていただきたいと思う。もう少し近くならば一昨日のような天気の良い日には天の川ツアーへとご招待できるのだが。

[註]鹿行(ろっこう)地域:茨城県南東部で太平洋沿岸と霞ヶ浦との間の地域。鹿島行方(かしまなめがた)地域の略。

今夜の空:日が暮れてしばらくは星が見えていたようだが請求書作りが一段落して表へ出たら皆曇になっていた。
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木星衝突痕 小口径の挑戦
2009-08-16 Sun 00:28
木星衝突痕昨夜の木星:すごいな、昨夜は一晩中(多分)晴れた。26時に起きて26時28分に正面に来る木星の衝突痕をTS-65Pで観望。この時刻には木星は既に西へかなり傾いて入るが、これまででは最高のコンディションだった。100%とは言えないが8月7日の晩の50%よりもやや上昇して70%の自信で濃淡の違いを感じた(逸らし目にした一瞬)。右はその時の記念写真だが、写っているのやら、いないのやら。これでは他人を納得させられないな。まぁ、それにしても酷い色収差。光軸修正やり直しだわ。

今夜の観測:天気が良いと思って油断していたら、ほとんど全天雲に覆われていた。雲の流れが速いので、雲間に現れた星もすぐに次の雲に隠されてしまう。雲間を探してあっち行ったりこっち行ったりの大忙しの星見だった。AF Cyg7.2等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.4等、W Cyg6.8等、X Cyg6.1等、Y Cyg6.8等、X Her6.4等、βLyr4.2等、R Sct5.1等、ηAql4.0等。
11日と14日に写したいて座第3新星の写真から光度を推定すると、11日21時13分12秒に9.4等、14日21時14分01秒に9.8等ってところか。
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本当の梅雨明けだ! それとも秋?
2009-08-15 Sat 00:23
0908142.jpg昨夜今夜と夜になっても曇らなくなった。何ヶ月ぶりだろうか。待ち望んだ本当の梅雨明けだ(天気図は梅雨明けというより秋?)。

090814.jpg今夜の観測:まず変光星から。AF Cyg7.1等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.7等、W Cyg6.8等、X Cyg6.1等、Y Cyg6.8等、X Her6.2等、βLyr3.8等、R Sct5.2等、ηAql4.3等。

その後、久しぶりにTOASTを出していて座第3新星、木星&海王星、天の川などを撮影。途中で電池切れに気づく。前半は単なる固定撮影になっていた。後はゆったり双眼鏡で天の川観望。0908143.jpgカシオペア座~はくちょう座~いて座を流れる天の川がほんやりと帯状に見えた。
今夜の木星衝突痕は26時28分。一眠りするか。
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透明度は悪く肉眼3等 でも久々の快晴 
2009-08-14 Fri 00:17
0908132.jpg今夜の観測:曇り予報にも関わらず意外にも快晴。とは言っても水蒸気たっぷりのじっとりとした透明度の悪い空で、星を見ているだけで汗が噴き出すような夜。肉眼で3等星まで。ペルセウス群の流星は1時間半の間に1個見えただけ。
まずは21時頃から木星の衝突痕を見る。今夜の見ごろは20時41分。これまでで最も条件が良い、で、自信持って「見えない」。小口径で挑戦の季節が過ぎ去っていることを実感。一応写真も写した。左上の縁がなんとなく濃く見えるのはきっと気のせいだ。木星を見たついでにいて座第3新星でも見てやろうと思ったが、ファインダーでM7も見えないので諦めた(二日前に9等台でこの空では探しても無駄だった)。
変光星はAF Cyg7.2等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.3等、W Cyg7.2等、X Cyg6.0等、Y Cyg6.8等、X Her6.3等、βLyr3.6等、R Sct5.3等、ηAql4.2等。22時過ぎ、撤収する頃東の空に赤い月が昇ってきた。部屋へ戻ってシャワーを浴びる。
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ペルセウス座流星群2009 皆曇
2009-08-13 Thu 06:53
090813.jpg 台風9号には列島上空に居座る雲を一掃して欲しかった。今夜はペルセウス流星群極大日。アウトバーストの予報も出て例年以上に期待が高まる。昼間の晴れが夕方まで続いたので、もしやこのままと思ってしまったが、所詮虚しい期待だった。21時に見上げた空は皆曇。
 22時半ころに木星と月と夏の大三角が見えたので急いで表へ出たが、3分後にはすでに月以外は全く見えなかった。その後も、24時半ころには木星が見えないか、27時には流星は見えないかとそのたび毎に起きては見たがやはり無駄だった。
[写真は27時の空。月が一番良く見えた時]
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いて座第3新星 Nova Sgr 2009-3
2009-08-12 Wed 00:07
台風9号は短い時間だが透明度の良い夜空を置いて行った。しかし、地震とのタッグマッチで残して行った災害の大きさを考えると気が重い。

090811.jpg今夜の観測:雲は多く上空の強い風にびゅんびゅん流されてくる。しかし、透明度は良いので雲のない場所では久しぶりにすっきりとした星が見える。AF Cyg7.1等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.8等、W Cyg6.8等、X Cyg5.8等、Y Cyg6.8等、X Her6.3等、βLyr3.6等、R Sct5.3等。
以上のお決まり9星を終えて、いよいよいて座第3新星を探すが南の低空は雲の通り道となっているらしく短時間に雲と晴れ間が入れ替わる[左写真矢印:いて座第3新星の位置。24mm固定10秒露出]。0908112.jpgもうすでに7x50双眼鏡では見えないくらい暗くなってしまったようだ。かと言って25x100の準備をする頃には曇ってしまいそうなので急いで固定短時間露出で記念撮影をしておく[右写真:180mm固定5秒露出]。この写真から現在9.4等と思われる。
[追記]いて座第3新星は仮符号Nova Sgr 2009-3から正式名V5583 Sgrとなった。
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台風9号接近中
2009-08-11 Tue 00:14
090810.png I hear the drizzle of the rain
 Like a memory it falls
 Soft and warm continuing
 Tapping on my roof and walls

0908102.jpg 昨夜から今朝にかけての雨はものすごかった。Soft and warmどころか暴力的に屋根を叩き続けて喧しくて寝られたもんじゃなかった。兵庫県ではたいへんな被害が出ているようだ。今回大変な被害の出た佐用といえば、昔、大阪にいた頃姫新線で度々津山へ行く途中に通ったものだ。台風9号は今夜から明日午前中にかけて関東の南岸に近づくらしいが、現在は嵐の前の静けさ、一瞬木星とベガが見えた。
[歌詞はPaul SimonのKathy's Song(1965)から]

今夜の観測:変光星βLyr3.6等。

[追記]なゆた望遠鏡のある西はりま天文台公園は佐用町にあるそうで、今回の大雨でアクセス道路に被害が出たため公開およびイベント開催を暫く中止したようだ。天文台施設への被害は大丈夫だろうか。
兵庫県立西はりま天文台公園
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この夏の新顔 第5星子
2009-08-10 Mon 00:41
090808.jpg 最近、第4星子に替わって、赤毛でくりくり目玉のこんなにかわいいジャージーの子が近くに繋がれている。慣れているようないないようなで、距離を計る駆け引きの最中。その段階を経て次第に仲良くなる、その過程がまた楽しい。

→これまでの歴代星子
また、当ブログ左上プロフィール写真の左端に写っているのは初代星子

今夜の空:直江兼続を見ていたらけっこう大きな地震が来た。気象庁は当地の震度を3と発表だがいつも同様当てにならない。体感は震度4。1等星が見えていたがその後何も見えなくなった。
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2009年 高エネルギー加速器研究機構(KEK)一般公開
2009-08-09 Sun 00:07
090807.jpg つくば市にある高エネルギー加速器研究機構(KEK)の今年の一般公開日は9月6日(日)。私も在宅日なので仕事を終えて午後から久しぶりに見学に行こうと思う。昨年の小林・益川両氏のノーベル物理学賞受賞も記憶に新しいこの時期なので、例年にも増して入場者が多いと想像される。S.Uさんもきっと要員として駆り出されることだろう。

KEKの一般公開のページ
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[本の購入額]x[星が見える日数]=一定
2009-08-08 Sat 00:10
0908032.jpg こう天気が悪く星が見えないとなると、小人閑居して買い物に走ることになる。といって星が出ないのだから機材を買っても使う機会が無く物欲をそそられるものには出会わない(これはウソ、一つ買ってしまった)。お手軽なところで本を買うことが多くなる。机の上の本の山は一時期低くなりかけたのだが、ここに来て再び成長を始めた。[本の購入額]と[星が見える日数]の間には反比例の関係があるらしい。

今夜の木星:霞ヶ浦地域のいまほし第2夜は雷雨で始まったが、23時頃寝ようと思って念のために外を見たら雨も上がり雲の隙間から月と木星が見えていた。予報では衝突痕は25時47分に正面に来る。1時間半ほど眠り25時に起きると月と木星が広い雲の切れ間の中で光っている。急ぎTS-65Pを準備して木星に取りかかるが、その頃になるとまた雲が全天を覆い始め、わずかの隙間からときどき月と木星が顔を出す状況となってしまっていた。それでも25時17分と24分の2回、数秒間雲にかからない状態で木星を見られた。138倍と178倍の両方で「あれかな」程度の濃さの違いを感じた(自信は50%、前回よりは若干自信あり)。その後も45分ほど見続けたが、雲の隙間は無くなり常に雲が掛かった状態から脱する事はなく、したがってコントラストも上がらず、2度と良好な像を得る事はできなかった。欲求不満が残る。証拠写真も写せず悔しい。木星の東側すぐのところに衛星が見えていた(後で調べたらエウロパだった)。1時間ほど見ている間に少し木星から離れたように感じた。
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ペルセウス座流星群アウトバーストへの期待
2009-08-07 Fri 00:38
090806.png 星が好きな人のための新着情報(09年8月6日)で紹介されていたが、NASAのSpaceweather.com(09年8月5日)によると今年のペルセウス座流星群はアウトバーストがあるかもしれないと書かれている。0908062.png楽しみではあるがこの天気ではな、、、。
[図はSpaceweather.comより]
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大阪では役に立った日食グラス
2009-08-06 Thu 00:17
090727.jpg 日食グラスを送った大阪の甥っ子(小2)のところでは日食が見えたそうだ。グラスは3年後以降この先まだまだ何度でも使えるので捨てないように言っておかねば。
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夏の大三角?夏の大三角形?  7月の晴天日数
2009-08-05 Wed 00:42
090803.jpg 子供の頃からあまり意識もせずに「夏の大三角形」と言ってきた。昨年になってヨメさんに「夏の大三角」が正しいのじゃないのと言われた。こども電話相談室の先生が「大三角形」を「大三角」と言い直していたのが印象深かったそうだ。そう言われて手もとにある本をいくつか見たところ確かに「大三角」と書かれているものが圧倒的に多い。そういうわけで40年ぶりに「大三角」へと知識を修正しておいた。
ところがだ、最近耳にするのは「大三角形」ばかり。今年のこども電話相談室の先生は「大三角形」と言っている。渡辺潤一氏も「大三角形」と書いたり言ったりしている。最近用語が変ったのだろうか。本質的にはたいした問題ではないが、試験問題ではどちらかが×にされることもあるだろうから観望会などでは正しい用語を使ってあげないとと思う。一応確認した方がよさそうだ。

ということで、正しい用語はどちらなのか、この件についてご存知の方、教えて下さい。
7月の晴天記録は以下:
 ________一昨年__昨年__今年_
 すばらしい星空! 0夜  0夜  0夜
 4等星が見える  2夜  2夜  6夜
 1等星は見える  7夜 10夜  4夜

今年の7月は関東では14日に早々と梅雨明けが宣言され、確かに例年よりも星の見える日は多かった。しかし、梅雨明けしたとは言えその後も22日の日食の日が象徴しているように雨や曇りが優勢で体感的には梅雨はまだ明けずに8月へ突入だ。
★★
今夜の変光星:AF Cyg7.1等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.8等、W Cyg6.6等、X Cyg6.8等、Y Cyg6.6等、X Her6.2等、βLyr4.0等、R Sct5.8等、R Sct5.6等。R Sctは低空の雲のため不正確なので時間を置いてもう一回。その頃には月が明るくなっていてやっぱりよく見えない。こと座やはくちょう座の変光星を眺めていると双眼鏡の視界を流星が2回も横切った。ペルセウスにはまだ早い。

木星の衝突痕は明け方4時13分なのでもしも観測できたら追記で。[追記]起きたが曇っとった。
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『ハーシェル天体ウォッチング』
2009-08-04 Tue 00:35
0908026.jpg やっさんの掲示板にふわりさんが撒いた種(大野裕明著『いろいろな望遠鏡による見え方がわかる 星雲・星団観察ガイドブック』の紹介)から眼視派の興味を引く本の出版や再版を歓迎する話題が出ていたちょうどその時、日本ハーシェル協会およびブログ『天文古玩』の玉青さんが翻訳された「眼視派に贈る」新刊のニュースを知った。

 『ハーシェル天体ウォッチング』 ジェームズ・マラニー著 角田玉青訳
         地人書館 2800円 2009年

 内容については地人書館の該当ページ玉青さんによる紹介記事をご覧頂くとして、本書は大野氏の本とは異なり「スケッチ集ではない」ということをまず最初に強調しておきたい。
 第1部はハーシェルの生涯、望遠鏡、カタログ、観測テクニックについて興味深いエピソードが語られている。第2部が主要部分で、ハーシェルのカタログ2508個の中から「暗い」と「非常に暗い」に分類された1893個を除く615個について、位置、ハーシェルのコメント、著者による解説で構成されている。「暗い」と「非常に暗い」クラスのものはそのうちの少しだけ紹介されている。
 ハーシェル天体はメシエ天体よりも暗いものが多いので、ハーシェル時代よりも条件の悪い現代の夜空では「明るい」に分類される288個を見るのも苦労するのではないだろうか。私のような小口径ユーザーには第1部の他、「ハーシェルが見落とした見どころ」とか「「消えた」ハーシェル天体」、まえがき、むすび、訳者あとがきの辺りがより楽しめた。勿論ある程度大きな望遠鏡をお持ちならば全体を楽しめると思う。
 かつて星の内部にあった何かが光子となって膨大な時間と空間を越えた旅を続けた末に自分の網膜に到達して何千何万何億年の長旅を終える、著者がむすびで書いている「光子による結びつき」、これこそが手持ちの機材の大小に関わらず、全ての眼視観測者の喜びにつながっているのだと思える。

09年08月02日の記事
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星の写真展+天体写真講座+星空観望会
2009-08-03 Mon 00:13
090801.jpg 2年前に見に行った『星の写真展』、今年は事前にお知らせをいただいた。0908012.jpg今年も会場は柏市中央公民館(右地図)、会期は8月2日(日)~8月16日(日)で、初日の8月2日には「デジカメ天体写真講座」と「星を見る会」も企画されていた。柏と言えば隣の市立図書館にプラネタリウムもあるので、全部一度に楽しんでしまえとばかりに講座と観望会への参加を申し込んでおいた。後で分かったことだが、残念ながらこの日はプラネタリウム投影は無かった。

090802.jpg星の写真展 新作ばかりではないが力作が揃っている。欲を言えばここまで完成度の高い写真でなくても最近の天文現象の記録があってもいいかも(もちろん7月22日の写真はありました)。

0908022.jpgデジカメ天体写真講座 講師はBORGの中川昇氏。子供連れ家族での参加者が多く、デジカメがあれば誰にでも天体写真は撮れるのだよということを教えてくれる入門編の内容。多くが手持ちのデジカメを持ってきていて、説明を聞きながら設定を確認していた。この夏休みに星の写真を自由研究にする子供が増えれば結構なことだ。会が終わった後、中川氏へのご挨拶を兼ねお話をしながら質問にいくつか答えていただいた。

0908023.jpg星を見る会 天気が良ければ屋上で観望会が予定されていたが、なにせ最近のこんな天候だから雨まじりの曇りで星は見られず。案内状には天候不良の場合は講堂で講義のみと書かれていた。観望会で星が見られない場合の代替措置はどのようにするのかむしろそれを見たかった、というのはこれは負け惜しみではなく本音。
で、柏プラネタリウム研究会の伊藤氏が夏の星空解説をしてくれた。これはプラネタリウムで生解説をされている方のすばらしいパフォーマンスだった。けっして派手なトークではないが、クイズや星座物語や天体物理の初歩を巧みに組み合わせた構成は、ちびっ子達も大人達も楽しめる良い解説だった。

2007年の『星の写真展』
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