2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
スピカまでの距離 続編
2009-06-22 Mon 00:04
090621.jpg NHKドラマ『ふたつのスピカ』第1回放送でヒロインの優勢を決定づける台詞「スピカまで350光年!」がちょっと話題に上がっていた(→中井さんの掲示板、→私のブログ)。それについての続き。

 スピカ(αVir)までの距離は何光年と記載されてきたか『天文年鑑』バックナンバーを見返したら、1998年版では350光年、1999年版では270光年と、ここで大きく変わっていた。『ふたつのスピカ』原作の漫画は2001年10月連載開始だから、著者が執筆のための調査をしていた時期がたまたまデータ書き変わりの季節に重なっていたということなのだろう。

 1998年版と1999年版との間で値が変ったのはこのころ新データが公表されたためだと思われる。その辺りの経緯をさっそくmeinekoさんが調べてくれている(→『meinekoの日記』2009-06-21)。

[追記]手許にある1969年版以降の『天文年鑑』の恒星表を確認してみた。
 1969年版 主な恒星3.01~3.99等(0~3等は67、68年版に掲載)距離の掲載無し
 1970~1986年版 主な恒星 掲載無し
 1987~1988年版 140光年
 1989~1998年版 350光年
 1999~2009年版 270光年 
1999年版には「今年から固有運動、三角視差にはヒッパルコス衛星によって得られたデータを採用した。距離は三角視差、分光視差などを加重平均して独自に再計算した。(西村史郎)」とある。
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