
この宇宙はビッグバンから始まったと言われたり書かれたりすることが多い。そう聞くと、それではなんでビッグバンが起こったの、ビッグバンの前はどうなっていたのという疑問が当然湧く。『シリーズ現代の天文学1 人類の住む宇宙』第2章「宇宙の誕生とその歴史」を読んで、特異点かと思っていたビッグバンの一点を越えてさらに過去へ遡ることができる考え方のあることが分かった。用語としては知っていた「インフレーション」だ。
インフレーションによって急激に増加した宇宙の真空のエネルギーが熱エネルギーに転換したのが火の玉と化したビッグバン宇宙の誕生ということらしい。つまりビッグバンにはその前にインフレーションという原因・引き金があったのだ。これが分かったのが今日の成果。
ところで、インフレーションによって宇宙の体積が急増しても真空のエネルギー密度は変わらないとあるが、それではエネルギー保存則は成立しないのか?インフレーションは短時間なので時間とエネルギーの不確定性によってエネルギーの不確定さはものすごく大きくても構わないということなのだろうか。エネルギー保存則が成り立たないはずは無いので、今日は一応そのように理解しておこう。
インフレーションからビッグバンへの道筋があることが分かったのでここまでは良しとして、それではインフレーションがなぜ起きたのか、結局謎の先送りではあるが「講釈の続き読み」みたいにして続きはまた次回に。