2009-04-13 Mon 00:36
![]() 高校2年の物理I担当の北山先生っていうのが厳格で威圧感のある老練の先生だった。和弓をやっていると言って、矢の鏃(やじり)と矢羽根を外した箆(の)といわれる竹の胴体部分を教鞭にして、「そこの、説明して見ろ、ホイ」と指して来る。もう、初回の授業からクラス全員震え上がってしまった。わたしも要領を得ず最初の数回の授業は苦痛で仕方が無かった。ところが好きこそもののということなのだろうか、しばらくしてベクトルの概念が理解できたのをきっかけに、クラスの皆が言うほど難解なことを要求されているわけではないことが分かって来た。さらに好きになるか、一生縁が無くなるかの大きな分かれ目はそのときだったように思う。後は優越感に牽引されるようにして物理へ嵌って行くだけだった。[後編へ続く] |
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