昨夜のF山観測所でのルーリン彗星撮影会は残念ながら曇天解散になり帰宅。ところが寝る前に未練がましく見上げた空に星が出ている。

急いで撮影準備。と、TOASTの極軸を合わせるか合わせないかで北極星が見えなくなる。南を振り向くとベタ曇り。今夜のルーリン彗星はηVirのすぐ近くにいるのだが、土星もスピカも見えないのではηVirが見つかろうはずも無い。

それでも雲のまにまにわずかに顔を出す星々を頼りにηVirがありそうな方向へレンズを向けて待つ事暫し。雲が薄くなる度に「双眼鏡でηVirを探し、カメラをその報告へ向け、10秒露出」を繰り返し何回目かでようやくルーリン彗星が写野に入る。
そうとう明るい。10秒ですでに尾も写っている。今夜はかなりの雲量だが、その雲を透してでさえ5cm双眼鏡で楽々見えている。光度は5等級前半に達しているのではないだろうか。
白黒反転させてみると左へ伸びるダストテイルに加え、右へイオンテイルらしきものが数条出ているように見える。他の写真にも似たようなテイルが写っているのでまんざらノイズだけでもあるまい。