33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
『消えた反物質』を読み始める
2009-01-22 Thu 14:10
090122.jpg 「CP非保存を理解する(~したい)」でお見せした机の上の塔を少しずつ取り崩したいのだが、まずは2月1日の小林誠氏の講演会の予習としてブルーバックスの著書『消えた反物質』を読んでみた。

 『消えた反物質』 小林誠著 1997年 講談社 820円

 現在の宇宙が反物質ではなく物質から構成されているのは宇宙の初期に反粒子の数よりもほんのわずかに粒子の数が多くなったかららしい。割合的にはほんの少し多かっただけとはいえこの宇宙の物質の量を考えると想像を超えたなんとも壮大な話だ。粒子と反粒子がまったく同等であったなら両者が出会うことで光を出して消滅してしまうが、粒子と反粒子が同等でないがために全部が消滅せず粒子が少し残ったという。粒子と反粒子が同等でないことを粒子反粒子の対称性が破れていると表現するのだそうだ。物理学の言葉ではCP対称性の破れあるいはCP非保存という。
 どの本を読んでもここから先が難しいのだ。本書もブルーバックスとはいえ侮れん。
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