2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
世界天文年2009 ガリレオ400年のその根拠(その2)
2009-01-17 Sat 00:32
昨日の続き。

081103.jpg 『星界の報告』カバーのコメント「1610年冬」は岩波文庫編集段階で付けられたものだから置いておくことにして、本文中に1609年に筒眼鏡でなんらかの天体を見たという記述がどこにあるのかを探してみた。

(1)献辞の最後には1610年3月12日とあるから出版は1610年だろう。筒眼鏡で天体を観測したのは少なくともこれ以前であることは確か。
(2)木星の4大衛星についての記述の最初は「1610年、つまり、今年の1月7日の翌夜の1時に、筒眼鏡で天体観測中、わたしはたまたま木星をとらえた。わたしはたいへんすぐれた筒眼鏡を用意していたから、木星が従えている、小さいけれどもきわめて明るい三つの小さな星をみつけた(それまでは、ほかの劣った筒眼鏡を使っていたので、発見できなかったのである)。」と始まる。まぁ、この記述を常識的に読めば当然一週間以上前にも見ていたことが推測できるので、最初に見たのは「1609年」ということになる。
(3)巻末の解説で訳者の山田慶児氏は「ガリレオがはじめて望遠鏡を天空に向けたのは、1610年のはじめであった。」としている。ここまで断定しているのは何が根拠だろうか?

 『星界の報告』には観測日時が記述されていないので上のような推測しかできないが、ガリレオの観測データを紐解けば1609年中に自作の筒眼鏡で天体を観測していたことは一目瞭然なのだと思われる。これに関連する記事をmeinekoさんが09-01-1609-01-17に書いてくれた。
090116.jpg今夜の観測:帰宅してとりあえずいつもの変光星を目測。風が無いと楽だなぁ。ミラ3.8等、P Cyg4.7等、R Lep7.5等、RX Lep5.8等、U Mon6.1等、W Ori7.1等。χCygはすでに林に隠れてしまっていた。夕べは強風で見えなかったし。
やっさんのホームページの表紙や掲示板でオリオン座が話題になっていたので三ツ星付近の写真を撮ってみた。なるほどδとεに絡み付くようなSの字が見える。ζの東にはNGC2024が写っているし、さらに左上にはやまのんさんのブログでも紹介されていたウルトラマンのふるさとM78星雲も見えている。その後、久しぶりに重星をいくつか。βOri(リゲル)9.5″、λOri4.3″、ζOri2.4″はクリア。なのに前回見えたκLep2.1″が全然分離できない。ジーっと見ているとすぐに視野の端から端まで動いてしまう。微動を操作して東側へ戻してもしばらく振動が収まるまで時間がかかる。モータードライブを付ければその辺りの使い心地が良くなるかも。
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