2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
いつも通りの空
2008-07-31 Thu 20:24
080731.png これは今朝の天気予報。久しぶりに夜間帯まで晴れマークがある。今夜はおおいに期待できそう。
 昼になったら天気予報は18時から曇りに変わっていた。なぁ~んだ、いつも通りだ。

0807313.jpg それでも18時30分に職場で見上げた空には青空が残っている。まだまだ希望は残っていそう。
 18時45分に帰宅したときには皆曇。なぁ~んだ、いつも通りだ。

 でもね、爽やかな一日だったので良し。
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びゅんびゅん飛び去る雲の合間で星見
2008-07-30 Wed 21:44
0807301.jpg 涼しいのはけっこうけっこう。昼間も晴天にしては涼しい風が吹くし、夜は実に爽やか。星が見えないんだからこれくらいのことはあってもいいだろう。080730.jpg
 さて、今夜の天気はどうだろうか。夕方の東空の青空が勝つか西空の雲が勝つか、、、。

0807302.jpg今夜の観測:勝負は引き分け。上空の風に乗って雲がびゅんびゅん飛んで行く。デジカメで木星を撮る。ローレンス・オリビエ主演の『嵐が丘』のシーンみたいなおどろおどろした雲の写真(左写真)。300mm相当の望遠端で撮ると衛星も写っていた(右写真)。0807303.jpg雲の切れ間の透明度は良好。こんなに星をたくさん見たのは久しぶりのこと。変光星は数秒間の雲の切れ間に目測。R Sct5.7等、P Cyg4.7等、AF Cyg7.2等。
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今夜のみずがめ座&やぎ座流星群
2008-07-29 Tue 21:27
曇ってます。
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寝だめ
2008-07-28 Mon 18:20
080728.jpg 夜間の天体観測の機会も無く毎晩早寝しているのに、休日には昼間からまたまた寝てばかり。これだけ寝ておけばいざというときに連夜の観測も可能だろうか。
[写真は寝ながら眺めた古墳の杜と空]

今夜の観測:21時頃雲を透して見たためちょっと不正確だが、P Cyg4.8等。
23時過ぎ雲は多いが天頂の夏の大三角は見えているのでちょっとだけ流星群観望。23時10分頃ペガスス座付近に明るく短い流星、15分頃デネブ付近を暗く長めの流星。2個も見られたから上出来。
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これが本当の梅雨明けの号砲か
2008-07-27 Sun 22:15
080727.jpg 夕方、荒川沖のジョイフルホンダへ買い物に行ったのだが、車へ戻れないほどのものすごい雷雨になった。途中一時店内が停電になるハプニングも。これが本当の梅雨明けなのでは。
[写真はフリー画像をお借りしました]

今夜の空:雷雨が去った後は空気が入れ替わって涼しくなった。22時半ころ西の空に小さな雲の切れ間ができて、アークトゥルスだけが瞬いていた。
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悪魔の囁き、良心の声
2008-07-26 Sat 19:52
080726.jpg ここまで天気が悪いと、「もういっそ7月中はとことん悪くなってしまえ」と悪魔に心を売り渡したかのような声が頭の中にこだまする。一方で、「いやいや月末のやぎ座とみずがめ座の流星群極大の頃には好天が到来することを期待」と善良な天文愛好家の心も残っている。
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暑さ一段落 涼しい
2008-07-25 Fri 20:14
080725.jpg 一昨日昨日の暑さは一段落、夕方からは涼しい風が吹いている。外にいると寒いかもしれない。ま、星は見えないから外へは行かずにNHKのサイエンスZERO「ZEROスペシャル 太陽系の謎に迫る」を見る。
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今日も暑かった
2008-07-24 Thu 20:46
今日も暑かった。

080724.jpg 今夜の夜空:昨日ほくとさんが「木星だけが見える不思議な晴れ方(曇り方?)」と書いていたが、今夜も同じ。かなり厚ぼったく雲が覆っているが、現在-2.7等星の木星だけは見えている。こんな夜空なんてうれしくない。
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暑さを我慢、ご褒美は無し
2008-07-23 Wed 21:02
暑かった。職場の誰かの温度計が34度を示していた。外でする仕事だから暑さ寒さは我慢我慢なのだが、こういう日は夕方になるとヘロヘロしてしまう。でも、暑い中にも時折流れる一瞬の風の爽やかさは格別だ。都会で暮らす多くの人にはなかなか味わえない贅沢かもしれない。

080723.jpg 昨日の記事に「暑さは我慢するからこの4ヶ月を取り戻すくらいの快夜が訪れないかなぁ。」と書いたが、暑さだけ我慢させられて、ご褒美の快夜はお預けなんてずるいわ。

今夜の夜空:夕方皆曇かと思っていたら木星が見えている。木星だけ。それも一瞬。
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昼は晴れて暑いのだが、、、
2008-07-22 Tue 21:14
080722.jpg 夕方の空。ここまでは良いのだがここからあっという間に皆曇になるのが最近のパターン。今夜はいつまで保つか。

今夜の観測:保った。薄雲はあるが肉眼で3等星までは見えるではないか。すごい!久しぶり!やまのんさんに頼んでおいたご利益だ。先月6月24日以来のまずまずの空。今夜は変光星を7つも見てしまった。これだけ見られたのは3月10日以来。相当の長きに渉って天気に恵まれなかったというのが分かろうというもの。暑さは我慢するからこの4ヶ月を取り戻すくらいの快夜が訪れないかなぁ。R Sct5.8等、P Cyg4.7等、X Her6.8等、AF Cyg7.3等、Y Cyg6.7等、X Cyg6.7等、V568 Cyg6.5等。その後、65Pで木星をしばし観望。Stellariumのシミュレーションによると大赤斑がど真ん中にあるはずなのだが、ぜんぜん見えなかった。
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『広辞苑』の外箱
2008-07-21 Mon 23:56
080721.jpg 『広辞苑』第五版の外箱、ふと見ると天の川の写真でした。因に最新の第六版は違います。
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古い手帳から しし座流星群観望メモ
2008-07-20 Sun 21:48
0111191.jpgヘール・ボップ彗星のメモがたくさん残っていたのに気を良くして、しし座流星群のメモも探してみた。ところが、わずかにこれだけ。2001年は流星雨を体験したと言うのにそのときはあまり実感が無かったと見える。

1998年 11月18日
  02時30分~3時10分 城跡
  03時40分~5時10分 湖畔
  予想ほどには出現せず。しかし、火球、流星痕を見る。
2001年 11月19日
  02時00分~03時30分
  向かいの畑のサツマイモのつるの上にマットを敷いて寝袋に入って。
  03時頃が多かったかな。30個/分を数えた時もある。
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梅雨が明けた!
2008-07-19 Sat 23:48
080719.jpg 梅雨が明けた!
  今夜は地元の同好会の例会日。グッドタイミング、と思いきや、、、今日もまた夕方から曇ってきた。それでもなんとか木星の観望はできた。20cm反射にデジカメを近づけて手持ちコリメートで撮影した木星。衛星カリストの陰も見える。0807193.jpg
[木星の写真:星天の会の長谷川さんに画像処理をしてもらったら、何本もの縞に加えカリストの陰もくっきり。]

今夜の観測:例会へ出かける前に変光星2目測。いつものやつですが、R Sct5.5等、P Cyg4.8等。
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雲がかわった
2008-07-18 Fri 00:17
080717.jpg 夕方の雲、天気は下り坂というが期待できそうな空。

今夜の観測:雲はあるが昨日までの雲と違う。月明かりが強烈で暗い星は見えないが透明感はありそう。そろそろ梅雨明けも近そう。観測した変光星はP Cyg4.8等、R Sct5.6等。代わり映えしないなぁ。
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皆曇でかまわない夜もある
2008-07-17 Thu 10:26
 最近、仕事のやり方が変って、月半ばの〆日を過ぎると一時忙しくなる。こんなときにもしも超快夜が訪れたら、きっと気もそぞろになってしまうことだろう。夕べは24時半に作業が終わって空を見上げたら皆曇だったので心置きなく寝ることができた。
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虹色の柱
2008-07-16 Wed 00:07
080715.jpg 夕方帰宅途中、西へ沈む太陽の北西側やや離れた雲の隙間から虹色の柱が降下しているのが見えた。0807152.jpg実際は右の写真よりももう少し下へ長く伸びて見えていた。

今夜の観測:夜もこんな雲がそのまま居座って相変わらず1等星が見えるか見えないか。P Cyg4.8等。こればっかり。
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「もはや晴れないのがあたりまえ??」 言い得ている
2008-07-15 Tue 00:47
まぁしいさんの『真鍋星見小屋通信』7月月報(中間)がアップされている。その冒頭に
「もはや晴れないのがあたりまえ??
  月初めにちょろっと晴れたきり…
  夜は晴れない、たとえ晴れても湿度が85%もあって天頂付近の1等星しか見えない。
  なんだか機材に悪そうで外に出す気がおきないなぁ。」
と書かれている。たとえ見えても天頂の1等星だけ、私のところの状況も同様だ。

 7月月報(中間)の記事は、チビスコでの木星撮影、自作ダンボール製カメラマウントなどなど。まぁしいさんは工作の人、まさに由緒正しき天文少年なのだ。

今夜の観測:夕立上がりに雲を透して1等星が見えたが、双眼鏡でも5等星が限界。P Cyg4.9等。
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星が出てくる中島みゆきの歌詞(1976~1986年)
2008-07-14 Mon 16:24
080714.jpgこの前、「中島みゆきの曲の中には夜空や星や宇宙を歌った歌詞がけっこうあるような気がして~」と書いたので手元の歌詞集をめくって探してみた。私としてはけっこう意外な結果だった。

『うそつきが好きよ』
 ああ 月の夜は ああ 夢になれよ
『船を出すなら九月』
 船を出すなら九月 誰も見ていない星の九月
『夜曲』
 月の光が 肩に冷たい夜には
 せめてあなたのそばへ流れたい
『悪女』
 悪女になるなら 月夜はおよしよ
 素直になりすぎる
『砂の船』
 月は波に揺れて 幾百 幾千
 古い熱い夢の数だけ
『家出』
 夜は浅く 逃げる者には 足跡だらけの 月あかり
 比べることが悲しいものも この世にあるよと 月明かり
『シニカル・ムーン』
 シニカル・ムーン シニカル・ムーン わかったような月が心をのぞく春は
 シニカル・ムーン シニカル・ムーン ふたりは十年先を怯えてしまう
『幸福論』
 今夜泣いている人は 僕一人ではないはずだ
 悲しいことの記憶は この星の裏表 溢れるはずだ
 プラスマイナス他人の悲しみをそっと喜んでいないか
 闇が回っているよ 星を回っているよ
『月の赤ん坊』
 裸足のままで蒼い窓辺に立てば
 折れそうな三日月
『最悪』
 それは星の中を歩き回って帰りついた夜でなくてはならない

夜の詩は多かったが、思ったほど星は出てこない。なぜかというと、雨が降っていることが多いのだ。残りこちら22年間分の調査結果はまた後日。
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夏休みの計画をそろそろ
2008-07-13 Sun 00:39
080712.pngこの4年、職場の夏の社員旅行は函館に決めていたが、今年は星つながり城つながりで北陸が候補に浮上。ただいま計画立案中。

今夜の観測:この薄雲の覆った空で、なんとなんと2日連続で変光星を観測。前回2日連続で観測できたのは6月15、16日だったからほぼ1ヶ月ぶり。いかに天気が悪いか分かろうというもの。で、見たのは昨夜と同じでR Sct5.8等、P Cyg4.7等のみ。X HerとかX Cygへも双眼鏡を向けてみるが、雲が掛かっているため6等級が苦しい。
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月が見えている
2008-07-12 Sat 00:01
080711.jpg すごいすごい月が見えている。それだけでなく木星も。

0807112.jpg今夜の観測:雲は空のほとんどを覆っているが天頂付近は双眼鏡を使えば薄雲を透して星が見える。R Sct5.5等、P Cyg4.8等。明るい変光星しか見えないので毎度同じものばかりだ。
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いっとき木星が見えた
2008-07-11 Fri 06:21
昨夜の夜空:22時頃木星だけが見えていた。30分したらそれも見えなくなっていた。終わり。
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コペルニクスの街Torun(トルニ)
2008-07-10 Thu 00:04
 昨年は初めて水星を双眼鏡で見、今年の1月には肉眼でも確認して「コペルニクスを越えた?」宣言を出したが、そのコペルニクスに20年程前に会って来たことをふと思い出した。
toruni01.jpg 1987年7月、詳細は略すが、その数年前から文通をしていたポーランドのInowroclaw(イノブロツワフ)に住む同世代のZbigniew Malecki(ズビグニエフ マウェツキ)のところへ遊びに行ったことがあり、その彼が中世城塞都市Torun(トルニ)を案内してくれた。toruni02.jpg東欧の都市らしい色彩の美しい街だった。
 ポーランドが生んだ世界的に有名な人物は多いがコペルニクスもそのうちの一人。ポーランドは中世以降たびたび国土が分割され国が無くなっていた時期があり、トルニがドイツ領だった時代もあるためコペルニクスはドイツ人という人もいるが、トルニ生まれだからポーランド人ということで良いと思う。
toruni04.jpg 左写真は市庁舎前に立っている有名な銅像。それから博物館になっているコペルニクスの生家を目指したが、なんと休館日。虚しく入り口の写真だけ撮ってきた。その頃は星から離れていた時期だったのであっさり諦めたが、今ならばどうしただろうか。toruni05.jpg
 私が訪ねた10年後に当たる1997年、第2次世界大戦でナチスに破壊されなかったトルニの旧市街は世界遺産に登録されたそうだ。
★★
 それから、今もズビグニエフはもちろん元気にしているが最近の文通はもっぱら息子のMichal(ミーハウ)と行っている。彼は当時まだ幼稚園くらいだったが、いまでは立派な青年になって、趣味の写真で素敵な作品を公開している。みなさんにもぜひご覧になって欲しい。→『mammal's photostream』
 もし感想を頂けたらポーランド語もどきに訳してミーハウへ送りたいと思います。
【参考:ポーランド語のアルファベットには特殊記号があるので正確に表記できず、英語表記してあります。表記と読みが異なるのはそのためです。カタカナ表記の方はポーランド語の発音に近いです。】
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早寝
2008-07-09 Wed 00:44
ここ4ヶ月天候がすぐれないんですよ、茨城県南も、、、特に夜は、、、。数時間後に晴れるという希望もないので、どんどん早寝してエネルギーを蓄えますよ。明日の夜は星降る快夜になるやもしれませんからね。
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星への興味を引き裂く梅雨の七夕
2008-07-08 Tue 00:04
080707.jpg 朝っぱらから向かいの畑のど真ん中でギャースカギャースカ鳴いているのはお前か。そんなところで縄張りを主張せんでも誰も取らんぞ。

今年の七夕:梅雨のまっただ中の新暦いんちき七夕がまた巡ってきた。この夜に星が見られるのは、沖縄・北海道では2年に1度なのにくらべ、関東では10年に1~2回だそうだ。昨年は辛うじて夏の大三角が見えたのでこの先8年くらいは晴れないことになる。「国民的星見イベントである「七夕」がこれだから星見人口が増えないんだ」と去年の今日も怒っていたな。
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PowerBook2400cの開発コードネーム「Comet」とは
2008-07-07 Mon 00:37
080701.jpg AppleComputerが1997年に発表したノートブックの名機PowerBook2400c。欲しかったけどけっこう高かったので買えなかった(当時でも30万円くらい)。その開発コードネームは「Comet」だった。それは百武彗星から付けられた名前だという。知らなかった。
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昼間晴れて夜曇る
2008-07-06 Sun 00:28
080705.png南の地方から梅雨明けのたよりが届くようになってきた。昨年は7月末になっても梅雨が明けた実感なく8月に入って漸くといった遅い梅雨明けだった霞ヶ浦地方だが、今年はかなり早いのかもしれない。しかし、それは同時に暑い夏が長いということでもあるから、どちらがいいのやら。
 本日の昼間は晴れて気温が32℃辺りまで上がり頭がボーとするような真夏日。しかし、朝の天気予報では昼間晴れて夜曇るいつものパターン(右図)。

今夜の観測:肉眼でベガは見えるがデネブは見えないし双眼鏡でも5等台後半は見えないレベルなのでそうとう厳しいが、それでも星が見えてる。P Cyg4.7等、R Sct5.5等。観測できただけで良し。最近は満足のレベルが相当低くなっている。
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「星のない夏」が気づかせてくれること
2008-07-05 Sat 00:12
鈴木壽壽子『星のふるさと』(誠文堂新光社 1975)から

080609.jpg     星のない夏

 1973年は、再び火星の近づく年にあたっていた。私たちは、星の澄む夜更けに、昇る火星を待ちながら、銀河のほとりの幾つかの散開星団を、視野に迎えてたのしもうと、夏の夜空が更けるのを待った。
 でも、今年の夏私たちは、天の川のかかる夜を、もてなかった。いつもならば晴れた日の夜空には、目ぼしい星はかかるはずなのに、今年は「夏の大三角」がやっとだった。
 何かが、ぼんやりと、私たちの町の空に、重くたちこめていて、その一隅に、街の灯をうつした雲が、ちぎれた古綿のように積みかさなって、じっとしていた。
 夏中、陽が高くなると光化学スモッグの予報や注意報が出て、空全体が蛍光灯のような色に白かった。
 それを、ある人びとは、異常気象のせいだと言った。ある人びとは、石油工場の煙突が急に高くなったからだと言った。
(煙塵帽が大きくなって、私たちの町まですっぽりその中に入ったのではなかろうか)と考える人もあれば、自動車の排気ガスのせいだと言う人も現れる。誰もが本当のことを本当に知らないままで、そうなのだろうと言い言いした。
「煙塵帽」といっても、活字を知っているだけだし、10キロメートルから20キロメートルはなれた場所から見ると、その街の大気汚染が一目でわかると、誰かが、どこかで話したことも、また聞きをまた聞きしただけの話だった。
 複雑化して広がる汚染の話を聞くたびに、確かなデータが欲しいと思う。大気汚染の裁判も、素人が傍らで考えたほどすぐ黒白はつかなかった。人が死んでも証拠にならない。そんな気のするもどかしさの中で、原告の人々は、目に見えぬ大気汚染の証拠を固めねばならない。そのとき、ほんの励ましほどのデータも、私たちの手にはなかった。なくて当然だが、あのときそれがあったら・・・と思う。
「データがあったら。空も水も、すきとおっていた昔から、星の見えかた一つでも、貝のありかた一つでも、十年見続け、見くらべ続けた、確かなデータが、その土地の人の手にあったら。星の写真を写すついでに、同じ星座を同じ方法で写しくらべたものがあったら、星が大気の変わる姿を、話しているのが聞こえないかしら・・・」
「あ、の、なあ」
うしろから、いつもの声が笑って近づいた。
ふり返った私に、笑顔の目だけが厳しかった。
「”あったら”言うまに、やったらどうや。十年経った暁には、今夜も十年昔やろ!?」
<以下略>
【『星のふるさと』は絶版本のため実物を手に取って読んでいただける方は少数だと思われるので少し長く引用させていただいた。右上写真は太田大八氏の扉絵】
 ここ数年なんとなく天気の様子がおかしい、空の透明度が落ちている、真冬に抜けるような真っ青な空が無くなった、いつもの同じ時期よりも天候不順が顕著、異常気象が頻発、最近の日本の天気は昼間も夜も変、今年の天候はいつもと違うよう、週間天気予報は全く当てにならず翌日のも外れることが度々、、、。星のブログや掲示板でたびたび目にするコメント。私だけでなくかなりの人が感じているからだろう。30年前に『星のふるさと』で鈴木寿寿子さんが書いていたのはこのことだったのかと思い当たる。ひとりひとりが毎夜積み重ねているささやかな記録が何かの役に立たないものか、鈴木寿寿子さんならずとも考えてしまう。
★★
 著者の鈴木寿寿子さんのその後のことを含めて消息を知りたいと思う今日この頃。「八方手を尽くす」とまでは行かないが、私のこの思いがご本人あるいはご存知の方へ届けばと思っている。
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たて座に7.1等の新星現わる!?
2008-07-04 Fri 00:15
本日の『ugem通信』の記事によると、たて座のR Sct近くに7.1等級の新星らしき天体が現れたらしい。出所はCBAT Unconfirmed Observations Page。発見時刻:2008 07 02.7188というのは日本時間では今朝の1時48分頃のことか。080703.jpgその5時間前にR Sctを観測していたので、もしかしたらその時すでに明るかったのかも。位置:18 45 34 -07 33 05はこの辺りか(右図の円内→)。

【後報】この新星情報はどうも間違いだったらしい。
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星が見えるとびっくりなんかして、、、
2008-07-03 Thu 00:21
080702.jpg 昼間は晴れても夕刻が近づくにつれて雲が多くなり、夕食を終えた頃には皆曇というのがここのところのパターン。ところが今夜は雲が全面を覆ってはいるがそれでも20時半を過ぎてもまだ星が見えている。どうも最近は星が見えるだけで驚くべきことのようになっている。

今夜の観測:いつもの変光星をまずやっておく。P Cyg4.7等、R Sct5.2等、Y Cyg6.8等、X Her7.2等、X Cyg6.1等、V568Cyg6.2等。木星の間接撮影のリベンジをしたいのだが、木立の陰から現れるにはまだ1時間ほどかかりそうだ。その頃にはきっと皆曇になっていると思われる。その他、ケンコーくもり防止剤の効果は確実、との手応えあり。ここで一旦撤収。
0807022.jpg 1時間後、なんとまだ星が見えている!木星も高くなった。そこで撮影開始。そしてなんとかこの程度まで写った(右写真→)。口径6.5cmで140倍なので光量不足は否めない。さらにモータードライブ無しなのでシャッタースピードも短く押さえざるを得ない。もう少しなんとかならないものか。これではコンデジに負けている
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6月にも快夜訪れず ふぅ
2008-07-02 Wed 00:23
0807012.jpg6月に月間24日太陽黒点を観測されたという☆はごろも~*さんからのコメントへも返信したが(→6月30日記事コメント)、夜の世界は6月も散々だった。昨年は5月に2日、6月に1日の合計3夜もあった目の覚めるような快夜、今年はまだ1夜も出会えない。

6月の晴天日数            
__________昨年___今年_
 すごい星空!   1夜   0夜
 4等星が見える  4夜   5夜
 1等星は見える 11夜   5夜
比較的快夜に近かった6月14日だが昨年の空には及ぶべくも無かった。

写真は日没時の霞ヶ浦。今夜も星は望めそうにない。
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