2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
「夜空のスケッチ」 募集要項
2009-11-23 Mon 08:58
091123.jpg一昨日11月21日の記事でご案内した四日市市人権センターの「夜空のスケッチ」企画ですが、募集要項がホームページに出ていました。

 →夜空のスケッチ又は写真とメッセージ募集 要項(PDF)
 →夜空の解説と撮影講習会

「市内市外在住を問いません。どなたでも歓迎します。」とのこと、たくさんの応募に期待してます。
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四日市市で『星のふるさと』関連イベント
2009-11-21 Sat 00:29
0911202.jpg先に、冊子「鈴木壽壽子『星のふるさと』のこころ」を作製した三重県四日市市人権センターでは、『星のふるさと』の心を読み取りながら夜空を見上げてみましょうという呼びかけを始めた。この冊子を読んで、メッセージと夜空のスケッチや写真を送ってくださいというもの。世界天文年2009の最後を締めくくるのではなく、ここから始まる未来へ向けての企画だ。冊子(あるいはPDF)を読んだ方であれば地域を問わず応募可能なので、全国のみなさまぜひご参加いただきたい。

近日中に同センターのホームページに詳しい要項が掲載されるはず。そのときには当ブログでもお知らせする予定だ。上の写真は本日速達で届いた募集チラシ、観望会お知らせなど。チラシと冊子は地元の公民館に置かせてもらおう。12月のふたご座流星群観望会へは参加したいな。

091119.jpg11月19日のWEB版読売新聞三重のページをご紹介。

記事の締めくくりが言葉足らずで、センター長の真意が十分表現されていないようなので補足させていただくと、同センターでは対公害問題という限定された視点だけで『星のふるさと』を評価しているわけではなく、もっと豊かな利用方法を考えているとのこと。
四日市市というのはもちろん『星のふるさと』誕生の地。1971年8月、四日市の空気の底で「おさかなみたいな」自分を発見した小さな女の子に、アップアップせずに暮らせる空気と、星の降るような夏の夜とを、もう一度返してあげたい、という壽壽子さんの祈りのいくらかは現実となったが、また一方では今なお改善の目処の立たない問題も残る。壽壽子さんが残された祈りを少しでも早く実現して報告したいものだ。
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世に出る時
2009-11-03 Tue 00:25
091031.jpgちょっと前のことになるが、金子みすゞ記念館々長で詩人の矢崎節夫氏の話をラジオで聞いた。矢崎氏は金子みすゞの一編の詩『大漁』と出会ってみすゞに魅了され、以来他の作品を探し続けたが、十六年間にわずかに数十編しか世に知られた詩を見つけられなかった。それが、ある方との出会いをきっかけに数日後には五百編を越える未発表の遺稿を託されるという劇的な展開になった話をされていた。矢崎氏はその時のことを「みすゞさんが世に出る時が来たことを感じた」と表現された。
[写真は 山崎浩・沼田秀美『金子みすゞの詩による歌曲集 ふしぎ』CD]

この2年間、鈴木壽壽子さん探しに注いだ私のエネルギーなど矢崎氏と比すべくも無いが、それでも、不思議な出会いの連鎖と、信じ難いほどに細い絆の糸が繋がる様は、壽壽子さんのめぐり合わせだと思わざるを得ない感がある。

それにしても、なぜ私はこんなことをしているのだろう、、、。

40年前、四日市の大気の底で『星のふるさと』に記された壽壽子さんの祈りは、既に多くの方からの共感が示しているように時間を越えた普遍性があると思うし、こういう時代だからこそより多くの人に届いて欲しいと願う。なぜならば、この本と出会うことを待っている人が少なからずいるに違いないと思うからだ。

矢崎氏の言われるような「時」があるものならば、鈴木壽壽子さんもいま世に出る時なのかもしれない。

 →金子みすゞに出合う!――みすゞさんのうれしいまなざし――
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歌にもなっていた?『星のふるさと』
2009-10-18 Sun 00:10
0909103.jpgヤフオクにこんなものが出ていた。とても安かったのでついポチリと買ってしまった。

戦前戦中に活躍したおしどり歌手、大宮小夜子なんてさすがに知らない。ネットで検索しても情報に乏しく、夫・小野巡に関するWikipediaの記事(→小野巡)やわずかの手がかりから、以下の様に推測した。

大宮小夜子(1915-?)は茨城県常陸大宮出身の元歌手で、本名萩谷正子。昭和10年ビクターから『島の星月夜』でデビュー。戦後、歌手を引退し夫の巡とともに実家のある大宮へ戻り文房具店を営んだ。

『星のふるさと』といい『島の星月夜』といい、大宮小夜子の歌は星に縁があるなぁ。

 →音盤芸術家筆名芸名簿
 →懐かしの歌謡曲>デビュー曲一覧表
 →誰か昭和を想わざる>昭和11年>【昭和11年】昭和ラプソディ(下)>ビクター内紛、トンガリ5人組の不満
 →つわもの節(YouTube)

さてさて、『星のふるさと』とはどんな曲だろうか?次はSP盤を再生できるプレイヤーを探さねば。
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鈴木壽壽子『星のふるさと』のこころ PDFで公開
2009-10-15 Thu 00:20
0910141.jpg四日市市人権センターが『星のふるさと』を紹介するリーフレットを作製したことは、四日市で配布開始(09.09.26)の記事で既にお伝えした。そこにも書いたが、同センターでは市外の方にも読んでいただける様にとPDF版を公開してくれた。

『星のふるさと』原本が長年にわたって絶版となっている現在では、その中の数編ではあるが完全な形で読むことのできるこのリーフレットは、鈴木壽壽子さんと『星のふるさと』のこころに触れる貴重な機会を提供してくれる。

ぜひ下記のリンクを辿ってお読みいただければと思います。

四日市市人権センター→教材:懇談会用冊子→鈴木壽壽子星のふるさとのこころ(PDF)

【注】このPDFファイルの内容を引用される場合には、引用部分がはっきり分かるようにして、四日市市人権センターのホームページから引用したことを明記してください。
 →四日市市ホームページ→著作権(リンクや引用)について
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鈴木壽壽子『星のふるさと』のこころ 四日市で配布開始
2009-09-26 Sat 00:10
四日市市人権センターから、小冊子『鈴木壽壽子『星のふるさと』のこころ』が完成し、いよいよ配布が始まったとのお知らせをいただいた。

090925.jpgこの冊子には『星のふるさと』「炎の上の火星」から2編と「結びにかえて」およびオリジナルイラスト、鈴木さんと『星のふるさと』について、鈴木さんが火星を観測されていた頃の四日市公害の状況、などが簡潔にまとめられている。四日市市では星空観望会に限らずその他いろいろな機会を通して配布を予定されているとのことだ。

近いうちに市外の方にもこの冊子を読んでいただけるように計画されているとも聞く。そのときには、『霞ヶ浦天体観測隊』でも、また改めてご案内したい。
この企画を進められた上記センターのNさんが『星のふるさと』を知るきっかけとなったのは、遠くにいる昔からのお知り合いoさんがtwitterに書かれたわずか1行のメモだった。そのoさんが『星のふるさと』を知ったのは、お気に入りのastro_calendarさんのブログだった。astro_calendarさんに『星のふるさと』のコピーを差上げたのはかすてんだった。astro_calendarさんとかすてんが出会うきっかけを作ってくれたのは前にも書いたと思うが、菊岡秀多さんだった。またしても、菊岡さん、不思議な縁をありがとう、ということになる。ともかく、こんなすてきな冊子の製作のお手伝いができたこと、かすてんにとってとても光栄なことです。

 →ただいま計画作成中、だそうだ(2009.07.04記事)
 →鈴木壽壽子『星のふるさと』のこころ PDFで公開(2009.10.15記事)

今夜の観測:昨夜の快晴とは打って変わって曇り。流れる雲のわずかの隙間から目測。P Cyg4.7等、V568 Cyg6.4等、X Cyg6.6等、βLyr3.7等、ηAql4.2等。V568 CygとX Cygは明るく見え過ぎか?
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『星のふるさと』 -挿絵-
2009-08-25 Tue 00:15
0908052.jpg 『星のふるさと』には鈴木壽壽子さんの火星スケッチ(p21)の他にも何枚かの挿絵、写真が挿入されている。装幀およびカバー[左写真]・扉絵は太田大八氏、3枚の写真が池田清茂氏と塚本典之氏、前半「炎の上の火星」の一編「小さな発見」の挿絵(p13)はそのタッチから想像するにおそらく太田氏。「火星の名所」(p45)と「ボールの火星」(p49)のイラスト、および後半の「星のふるさと」の星座絵はそれぞれ鈴木さんの下絵と写真を基にして太田氏あるいは編集部がイラストに描いたものと想像している。
 「ボールの火星」の写真と未発表のオリジナルイラストについては、ネット版『鈴木壽壽子さんのこと』でご覧いただくことができる。
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ネット版『鈴木壽壽子さんのこと』
2009-07-17 Fri 00:28
090703.png この前、変光星観測記録の件でご紹介した同好会『星天の会』の会長さんが、拙著『鈴木壽壽子さんのこと(前編・後編)』(東亜天文学会『天界』2009年4、5月号に掲載)も会のホームページに掲載して下さった。『天界』掲載内容そのままではなんなので、前編・後編を結合し、内容順序を入れ替え、添付資料の一部を手直してネット公開可能な形に編集し直した。

これで、『鈴木壽壽子さんのこと』は『天界』を手に入れるとか、かすてんに問い合わせるとかのお手間無くご興味ある多くの方に読んでいただけると思う[ファイルはPDF形式]。会長さん、いつもありがとうございます。

星天の会ホームページ「観測資料」ネット版『鈴木壽壽子さんのこと』

[かすてんからのお願い]:このファイルをダウンロードする寺銭代わりと言ってはなんですが、お気持ちがあれば「復刊ドットコム」へ1票を投じていただけるとありがたいです。
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ただいま計画作成中、だそうだ
2009-07-04 Sat 00:05
0907032.jpg先日、とあるところから問い合わせがあったのだが、ただいま鈴木壽壽子さんの『星のふるさと』に関連した企画が練られているそうだ。正式発表があったらここでもお知らせしたいと思う。
このブログの常連さんのあの方がまたしても「いっちょかみ」なんですな(ご本人は気づいてないけど)。その事もいずれまた。
[写真は『星のふるさと』挿絵より]
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『星のふるさと』 -鈴木壽壽子ライブラリー-
2009-05-17 Sun 00:50
090516.jpg 鈴木壽壽子さんについて調べ始めた当初は、書籍になった『星のふるさと』以外に鈴木さんの足跡を知ることのできるものはほとんど無いだろうと想像していたのですが、落ち穂拾いをする様に古い雑誌や書籍をめくってみたところ予想以上にいろいろと見つかりました。私が確認できたものだけに限られますが、東亜天文学会『天界』2009年5月号「鈴木壽壽子さんのこと(後編)」に添付した資料を若干手直しして「鈴木壽壽子ライブラリー」としてここに紹介します。このリストにあるものはすべて公開されたものですから、どうにかすれば手に入ります。探し出して鈴木壽壽子さんの世界をぜひお楽しみください。ただ、古いものがほとんどですので簡単に入手可能とは言えませんが。

これらの資料の収集、閲覧、提供については「鈴木壽壽子さんのこと(後編)」謝辞に書きましたようにほんとうに多くのみなさまのご協力を頂きました。心より感謝いたします。中でも星盗人さんの情報は珍品揃いでした。コメントを頂くばかりでこちらから連絡の取りようがありませんが、本当にありがとうございました。

【お願い】鈴木壽壽子さんの天文関連資料で世に出ているもの全てを網羅したいと思います。以下のリスト以外にもご存知のものがありましたら、ぜひご一報いただきたいと思います。

【お知らせ】『天界』を手に取る機会が無い方で拙稿「鈴木壽壽子さんのこと」をお読みになりたいという奇特な方がいらっしゃいましたらコメント欄の「管理者だけに閲覧」にチェックを入れてメールアドレスをお知らせください。折り返し情報をお送りします。
『星のふるさと』 -鈴木壽壽子ライブラリー-の続きを読む
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「鈴木壽壽子さんのこと」完結 『天界』5月号
2009-04-24 Fri 00:16
0904222.jpg 『天界』4月号に引き続いて5月号に「鈴木壽壽子さんのこと(後編)」が掲載され、これで鈴木壽壽子さんに関する報告はひとまず完結となります。みなさまの心の中の鈴木壽壽子さん像に何か加わるものがあったとすれば幸いです。ただ、先月もここに書きましたが、『星のふるさと』愛読者がこれまで大切に抱いてきた鈴木壽壽子さんのイメージを壊していないことを切に願っています。

 『天界』に書いた内容の多くはこれまで本ブログ『星のふるさと』カテゴリーでも紹介してきました。『天界』をご覧頂く特典は若干まとまっていることと初公開写真数点でしょうか。なお、後編に載せた関連資料ライブラリーの中から、公開されている資料のみピックアップしたリストを近いうちに記事にする予定です。乞うご期待。
090423.jpg夕方の観望:水星の東方最大離隔は4月26日。その日に天気が良い補償はこれっぽっちもないので夕方の快晴の空の元、霞ヶ浦湖畔の第二観測所で久しぶりの星見をしてきた。日没後の薄明が次第次第に深くなる中に水星、昴、ヒアデスその他の冬の星々が久しぶりに姿を見せた。

今夜の観測:なんて久しぶりに星空を見たことか。22時頃はまずまずの透明度。変光星をいくつか見たが8等星まで見えた。Z UMa7.8等、ST UMa7.1等、V CVn7.3等、X Her6.9等。その後、これも実に久しぶりに65Pを出して、土星、こと座のダブルダブル、M13、などを観望。ただ、シーイングは悪くてダブルダブルは分離できなかった。23時には曇ってしまったが、星見をした満足感を得られた夜だった。
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天文少女
2009-04-10 Fri 00:08
 私の子供時代を思い返すに周囲に天文少女らしき女の子はいなかったが、これは自分が鈍感で気がつかなかったからで声をかければ案外いたのかも知れない。『星のふるさと』の著者鈴木壽壽子さんについて調べる過程でお知り合いになった一人の天文少女についてご紹介する。

 これまで鈴木さんについて書いた中で流星塵について何回か触れ、時には実際に流星塵を採集・鏡検もしてみた。その中でいくつかの疑問が生じた。一番の疑問は「森久保先生亡き現在、流星塵を観測したらどこへ報告すればいいの?」ということ。で、いきなり東亜天文学会々長の長谷川一郎先生にお尋ねしてみた。先生からは「この方にお尋ねなさい」とさる方をご紹介いただいた。

 戦後、長谷川先生の指導のもと流星塵観測の中心的存在だったのが関西の女性陣、片岡良子、石崎正子、柳川静子などのみなさんだった。そのなかでも草分けは片岡良子さん。戦前戦中、大阪市内で少女時代を過ごされ、大阪市立電気科学館(現在の大阪市立科学館)とのつながりも深い方だ。0904062.jpgそのころのエピソードは雑誌『大阪人』2006年10月号[左写真]に詳しく書かれていて、実に快活で好奇心の固まりのような若き日の片岡さんの姿を垣間みられる。これを読むまで片岡さんを流星塵観測者としてしか存じ上げていなかったが、それだけに留まらない筋金入りのアマチュア天文家だということも良く分かった。0904063.jpgこの他、『大阪市立電気科学館70年記念誌 日本の科学館は大阪から』[右写真]でもご自身によって当時の思い出が語られていて興味深い。ちなみに片岡さんは鈴木壽壽子さんと同い歳。
 過去には東亜天文学会理事としてベガ賞創設他多くの活動をされてきた片岡さん、最近はご主人とご一緒に別の趣味に夢中になっていらっしゃるそうだ。とは言っても、決して星をお忘れなわけではなく、7月22日の日食観測ツアーへ参加して懐かしい天文仲間との再会を今から楽しみにされている。

 片岡さんには流星塵に関して先の質問をさせていただいた。お返事によると森久保先生がお亡くなりになった以降はやはり流星塵観測記録の取りまとめをしてくださる窓口は無くなってしまったらしい。

 というわけで、以上、現役天文少女のご紹介をした[本記事は片岡良子さんの許可を頂いてます]。

【追記】最近、西はりま天文台公園が2001年に発行した会報『宇宙NOW No.137』に流星塵の記事を見つけた。記事を書かれた鳴沢氏に問い合わせれば最近のことなど少し分かるのかもしれない。

今夜の空:月、明るい。先週ugemさんに教えてもらったZ UMa、ST UMa、R UMa、V CVnのおよその位置を双眼鏡で眺めた。4月3日の初見以来7日が経っているので次回見るときのために場所を再度記憶に定着させるため。
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『星のふるさと』復刊キャンペーン 常設
2009-04-09 Thu 00:05
4月5日に書いた『星のふるさと』復刊キャンペーン、せっかく呼びかけたのだがこのままではどんどん下へ沈んで行ってしまう。これではいかんということで左上に常時掲示することにした。ぜひみなさんの清き一票をお願いいたします。
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『星のふるさと』復刊キャンペーン
2009-04-05 Sun 00:15
先日晏次郎さんから『星のふるさと』について「願わくば、再販等にて多くの方と感動を共有出来ればと思っております。」というコメントをいただいた。そのレスに、「みんなで復刊ドットコムへ投票しますか。」と冗談半分に書いたところ、さっそくご自身のブログでも紹介してくださった上、早くも一票を投じられていた(astro_calendarさんも入れてくれていた)。
このような動きがあるときに言い出しっぺとして黙っているわけにはいかないので、ここに「『星のふるさと』復刊キャンペーン」として、『復刊ドットコム』の『星のふるさと』への投票を呼びかけたいと思います。

この本『星のふるさと』に感動した経験のある方も、未経験の方も、この本をすでにお持ちの方も、まだお持ちでない方も、みんなで『星のふるさと』へ1票を投じる輪を拡げましょう。
090404.jpg
なんて言って、本当に復刊されたらどうしましょ。
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小惑星(8741)Suzukisuzukoの地球最接近が近づく
2009-03-30 Mon 00:33
0903298741.gif 小惑星(8741)Suzukisuzukoの4月8日地球最接近が近づいている。図はastro_calendarさんがステナビで作成してくれた経路図だ(「小惑星No.8741 Suzukisuzuko」より)。最接近時でも光度17.1等だから簡単には見られそうに無い。近いうちに『天界』に載る予定の「鈴木壽壽子さんのこと(後編)」には最接近前の写真を掲載するのでお楽しみに。

 小惑星(8741)Suzukisuzukoは現在からす座にいるが、これはなかなか出来過ぎな気がする。『星のふるさと』「からす かんざぶろ」の巻では「シンちゃんおばちゃん、十字星、見せてやろうか」とからすが壽壽子さんへ話しかけるが、今春のからすは間違いなく「シンちゃんおばちゃんに会わせてやろうか」と言っているはずだ。
 ぜひ、その方向へみなさんの目を双眼鏡を望遠鏡を向けて欲しい。目には見えない気がしてもわずかなりとも(8741)Suzukisuzukoからの光は届いているはずなのだから。
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「鈴木壽壽子さんのこと」 『天界』に掲載
2009-03-29 Sun 00:05
090327.jpg 『天界』4月号が届いた。『星のふるさと』の著者鈴木壽壽子さんについてようやく報告ができてほっとしている。今号には前編として『天ガ』に火星スケッチが掲載されたところまでと略年譜を掲載してもらった。お姿の写真は『天ガ』3月号小惑星ガイドに使ったものと同じだが、その他に愛用の6cm屈折望遠鏡の写真も掲載した。
 後編では流星塵観測とその後についておよび関連資料リストを予定している。ほんの短い報告だが鈴木さんのお姿を少しでも感じていただければありがたい。それと同時に『星のふるさと』愛読者がこれまで大切に抱いてきた鈴木さんのイメージを壊さない内容であることを切に願っている。0903272.jpg

下のコメント欄の閲覧設定で「管理者だけに閲覧」のチェックを入れてメールアドレスをお知らせいただければ、JPEGファイルでご提供いたします。

4月8日、小惑星(8741)Suzukisuzukoは地球へ最接近。鈴木壽壽子さんの星らしく17.1等と控えめで暗いが、チャンスがあれば探してみて下さい(後編用の写真をお願いしていた方は黄砂の中130mm+CCDで撮影してくださいました)。

今夜の観望:ただいま変光星の端境期。冬の星々は早々に西へ沈んでしまい、23時頃のこのこ庭へ出ても馴染みの変光星がいなくなってしまっている。昇って来るかんむり座とM3を眺めただけ。そうこうしていると予定通り雲がモクモクと押し寄せて来た。
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『星のふるさと』 -背景-
2009-03-26 Thu 00:10
0903035.jpg鈴木壽壽子さんが火星、月食、流星塵などのすばらしい観測記録を残し、また読者の心に長く残る随筆を書かれた背景について、分かる範囲でいくつか挙げてみる。

■鈴木壽壽子さんが最初に火星を観測された1971年の接近というのは、火星接近の中でも特に「大大接近」とも呼ぶべき観測最適期に当たっていた。とは言っても6cm屈折経緯台であれだけの記録を残されたのだから鋭眼であったことは疑い様も無い。
■『星のふるさと』文中にご本人自ら書かれているように、鈴木さんはもともと手先が器用だったが、それだけでなく絵やデザインの才能にも秀でていた。「八朔の星」に「「器用と針忠実(はりまめ)は別物」と案じられていたとおりに、豊かな時代をよいことにして、バーゲンあさりを事とする、テンボの女に育ってしまい、~」と書かれているのは事実とは逆のものすごい謙遜なのだ。
■「ひろった火星」に「(見えている模様の記録よりも見えない模様の記録)と思って描いたつもりだった(あやしいと思うものは全部省いた)」と書かれているが、このことから鈴木さんは科学的、客観的に物を見ることのできる方だと分かる。物理化学を専攻されたほどの理系少女で、若い頃からそうした観察態度が養われていたと想像できる。
■四日市公害という地元の社会問題を真剣に受け止めたことが鈴木さんの問題意識を高めてスケッチや記録を残す作業を後押ししたのだろう。
■幼少期より、おばあさまやお友達と星を見上げ星について語り合う環境・習慣があったことや、野尻抱影の作品が好きだったことなども『星のふるさと』に結実していると言える。
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天文少女、いまなおパワフル
2009-03-23 Mon 00:37
今夜は雨天、外出中。『星のふるさと』が切っ掛けで知り合いになり、いつも素敵なコメントを下さるFLUIDさんと初対面のお食事を吉祥寺で。天文少女FLUIDさんは私よりもかなりお若いので当然かもしれないが、あっちへこっちへ飛び回るたいへん行動的な方だ。
明日は少女時代から憧れていたという国立天文台三鷹キャンパスへご案内。その他、深大寺、国木田独歩の史跡などを回る予定。

『星のふるさと』を切っ掛けに知り合いになったもうお一方の天文少女は、鈴木壽壽子さんと同い年だから80歳を越えられている。こちらも今だ超お元気で7月の日食観測を楽しみにされている。いずれまたご紹介の機会もあろうかと思う。
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『星のふるさと』 -火星の後-
2009-02-28 Sat 00:48
9月30日以来ちょっと間が開いたが、『星のふるさと』-衝撃のデビュー-の続きへ進もう。

0810043.jpg◎観測:『月刊天文ガイド』1972年6月号に火星スケッチが紹介された後の鈴木壽壽子さんはというと、その年の暮れ11月より流星塵の観測報告を始められ、その後1978年12月まで継続された(写真は『続 日本アマチュア天文史』の一部だが、名前に誤植がある)。その間1973年の火星接近の際にも71年と同じ6cm屈折望遠鏡でスケッチをされ、そのうちの1枚が『星のふるさと』に載っている。
◎執筆:1974年から75年にかけて東亜天文学会会報『天界』に数回に渉り[星のふるさと]と題して随想を寄稿されている。これは想像だが、おそらく佐伯恒夫先生からの要請があったのではないだろうか。書籍としての『星のふるさと』は1975年12月に誠文堂新光社から出版されたが、『天界』に掲載されたものは未収録である。
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小惑星(8741)Suzukisuzukoの紹介
2009-02-06 Fri 00:14
0902052.jpg 『月刊天文ガイド』2009年3月号の小惑星ガイド「新たな小惑星の命名」欄に(8741)Suzukisuzukoの命名理由として鈴木壽壽子さんについての短い紹介文が載りました。
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立春の風景
2009-02-04 Wed 00:02
0901282.png 「冬と春のさかい目の、今日と明日とのさかい目のときに、ボクをさがして」

 昇るカラス座、つつましい「日本の十字星」。春近し。

 『星のふるさと』の1編「からす かんざぶろ」を読んでからは、真夜中0時に南東の空に登るからす座の十文字が私にとっての立春の風景になった。
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調査に行ってきた
2009-01-13 Tue 00:27
0901122.jpg 一昨日11日日曜日午後、成瀬駅近くでの川崎天文同好会(以下、川天と略す)午後のお茶会に参加させていただいた。茨城県から成瀬までなんでまた、と言われそうだが、流星塵の第一人者でいらっしゃった故森久保茂先生の資料を川天さんが管理されているということでそれを見せて頂くためだった。ではなんで森久保先生の資料なのかというと、『星のふるさと』の最後に佐伯恒夫氏も書かれているように、鈴木壽壽子さんは1972年暮れから6年数ヶ月間に渉り森久保先生の指導を受けられ流星塵を熱心に観測されていた。それで森久保先生の遺品の中に鈴木さんの観測データなど業績を確認できるものがきっとあるに違いないという期待を持ったからだ。それで、関係者の方々を辿る中で川天さんと連絡が取れお会いしに行ったという次第だ。期待した通りの資料を拝見できたいへんありがたい機会になった。川崎天文同好会様はじめ関係のみなさまに深謝します。[写真は観測データ報告書簡の鈴木壽壽子さんの署名]

090112.jpg 帰宅してしばらくしたら職場の友人が作った野菜をたくさん届けてくれた。

今夜の観測:大きな月があるが明るいのだけいくつか見ておく。ミラはまたまた3.6等へ戻ってしまった。W Ori6.8等、RX Lep5.6等、U Mon6.1等。
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野尻抱影→『星戀』→山口誓子→鈴木壽壽子
2009-01-10 Sat 00:07
0811272.jpg 以前書いた「野尻抱影『星と傳説』」の記事の最後に「野尻抱影氏の本がお好きだった鈴木壽壽子さんにまた一歩近づけた気がした。」と書いたが、あれではあまりに説明の足りない終わり方だった。以下のようなことが一挙に脳裏に飛来したのだった。

「星戀」とは野尻抱影氏の造語だが、鈴木さんの『星のふるさと』を評する文中でも時々「星戀」が使われている(『天界』610号(1976)新刊紹介など)。

『星のふるさと』文中には、中村草田男の「火の島は夏オリオンを暁の星」の句が好きとしか書かれていないが、その他にも山口誓子や上田秋成の句が所々に引用されていることから鈴木さんはきっと俳句がお好きだったに違いない。

『星のふるさと』の「旄頭胡星(ぼうとうこせい)」の中では「名ある星春星となりてみなうるむ」という誓子の句を引用している。霞ヶ浦の畔に住む私には非常にリアリティのある印象的な句だが、校正ミスなのだろうかこの引用には間違いがある。正しくは「名ある星春星としてみなうるむ」である。そういうことはあるにせよ、鈴木さんが誓子の句も好きだったことは確かだろう。誓子の星好きは有名だそうで、星好きとしての共感もあったに違いない。また、鈴木さんが郊外の団地へ引っ越して来る前にお住まいになられていた四日市のとある漁村に誓子もかつて住居していたという共通点があったりもする。

鈴木さんが野尻抱影氏の著作を好きだったことも確かで、そうであれば野尻抱影・山口誓子共著『星戀』を読まれていなかったはずはない。

以上のようなことすべてをひっくるめて『星戀』を知ったことで「鈴木壽壽子さんにまた一歩近づけた気がした」のであった。『星戀』についてはいずれ紹介したい。
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『天界』2009年1月号と鈴木壽壽子さんの消息
2008-12-26 Fri 00:34
081225.jpg 『東亜天文学会』の会報『天界』2009年1月号が届いた。来年のイメージカラーは橙色。2008年は通巻1000号記念の年であるため幔幕の様な真っ赤であったのに比べると落ち着いた色になった。
 記事で興味を引かれたのは会長・理事長公選制の件。次期会長・理事長は会員全員参加の選挙で選出されるらしい。面白い試みだ。現在の会員数がどのくらいか分からないが、500名以上はいると思われるので、選挙結果の前に選挙そのものの行方の方に興味が行く。
 既にご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、本号に「鈴木壽壽子さんの消息その後」として「残念ながら鈴木壽壽子さんは亡くなられていましたが、ご子息と連絡がとれ、小惑星に名前をつけることになったそうです。」という短い報告が出た。鈴木さんの消息を尋ねて行く中でそういう事実に行き当たってしまった。鈴木さんにお会いしたいという私の希望は叶わなかったが、この中から小惑星(8741)Suzukisuzukoが誕生したことはせめてものご供養になろうかと思われる(あ、敬虔なクリスチャンだった鈴木さんの場合ご供養でなく別の言い方がよろしいでしょうか?)。

今夜の観測:湿気が減ってきた。ミラ3.6等、R Lep7.4等、RX Lep6.0等、U Mon6.1等、W Ori7.0等。
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雨が上がって
2008-12-15 Mon 00:19
081214.jpg 一日中降り続いた雨が夕方になって上がったので16時前に買い物に出た。国道125号線を走ると霞ヶ浦や出島がくっきりと見える。その向こうに筑波山もきれいに見えている。そして頂上近くはうっすらと雪化粧。明日朝晴れていたら写真を撮っておこう。夜になって雲がどんどん切れて来た。今夜は晴れか。

一昨日から今日にかけて鈴木壽壽子さんに関する調査と小惑星Suzukisuzuko命名申請の過程でお世話になった多くの方々へお知らせとお礼のメールを書いたり、『天ガ』小惑星ガイド用の紹介文案を送ったり、少々疲れてしまった。

今夜の観測:ミラ3.5等、RX Lep5.9等。月明かりは相変わらず凄まじくて快晴を皆曇並みにしている。ふたご座流星群も姿を見せない。
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小惑星Suzukisuzuko(鈴木壽壽子) 直近の最接近
2008-12-14 Sun 00:42
S.Uさんがさっそく(8741)Suzukisuzukoの位置と光度をシミュレートしてくれた。2009年4月8日が最接近(衝)で17等になるようだ。この時期はスピカとからす座の方向を動くらしい。からす座といえば「おばちゃん、シンちゃんおばちゃん 十字星、見せてやろうか」と鈴木さんへ話しかけたあのからすかんざぶろの星座だ。あれから33年、今度は「シンちゃんおばちゃんに会わせてやろうか」とおしゃべりをしたがっていることだろう。

081213.jpg今夜の観測:仕事帰りにいつもの観測場所で。うす雲が全天を覆っている。P Cyg4.8等、χCyg5.3等。月は見えるがミラは見えなかった。
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【速報】小惑星Suzukisuzuko(鈴木壽壽子)誕生
2008-12-13 Sat 00:13
081212.png 2008年12月11日更新のIAU: Minor Planet Center(MPC)Minor Planet Names: Alphabetical Listなどで(8741)Suzukisuzuko=1998 BR8の命名が発表された。

 これはもちろん『星のふるさと』著者の鈴木壽壽子さんに因んだ名前だ。命名申請をされたのは発見者の小林隆男氏。小惑星発見では世界のトップレベルにいる方だ(小林氏については『天ガ』2008年11月号p170「日本コメットハンター列伝15」に紹介記事がある)。実は光栄なことに私もこの小惑星の命名提案者に名を連ねることができた。その経緯についてはそのうちどこかで書きたいと思う。

【お願い】小惑星Suzukisuzukoの軌道要素から次に地球に近づく時期や位置や光度をどなたかシミュレーションしてお示しいただけないだろうか。現在はおとめ座で18.8等だそうだ。

今夜の観測:仕事帰りにいくつか。P Cyg4.8等、χCyg5.3等、ミラ3.4等。χCygはかなり暗くなり、ミラは動きが無い。
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10年後の火星大接近を心待ちにする
2008-10-31 Fri 00:35
080929.jpg 火星と地球は2年2ヶ月毎に1回近づくのだからいつでも見られると思っていたら大間違いのようだ。近づく距離にかなり大きな違いがあるらしい。→『あすとろけいの 星 花 鳥 や動物達』火星超超接近

 1956年の火星大大接近の1週間前に生まれた私は1971年の大大接近は小望遠鏡でなんとか観望しているが、その後長らく天文から離れていたため2003年の6万年ぶり超大大接近は見逃してしまった。次回の2018年の大接近まで10年、この歳になると10年先が自分の人生の時間なのか見通しが悪くなってくるが、なんとか自分の眼でケルベルス運河やサバ人の海がどこまで見られるものか見られないものか、鈴木壽壽子さんの観測を後追いで実感してみたいと強く思ったりする。

今日10月31日、火星と地球は今年の最遠位置にいる。
081030.jpg今夜の観測:朝から寒い一日。夕方の空に雲が見えないなんていつ以来だろうか。おまけに夜になっても快晴のまま。こんな夜は記憶から遠い。ただ、空全体がうすぼんやりして透明度は良くなかった。
 χCyg4.1等、P Cyg4.7等、CI Cyg9.8等、οCet(ミラ)8.3等。χCygはさっそく減光を始めたみたい。ちょっと忙しないぞ。CI Cygの9.8等は変化なし。
 その他には、M77、M34、M31、M33、二重星団など。kawashimaさんの探している赤い星を求めて二重星団を見てみた。二つの星団の中央の星が最も赤く感じられた。後で、kawashimaさんの星図を見ると果して赤さの目安B-V=2.1と高値になっている。
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『星のふるさと』 -眼視のすごさ-
2008-10-16 Thu 00:02
 晏次郎さん、中井さんという眼視の達人たちがおもしろいことを書いている。経験を積むことで重星の分離能力が格段に高まるのだという。望遠鏡の分解能は口径によって決まっているが、それを引き出せるか否かは、見る人の眼(と脳)の能力にきわめて大きく依存していて、その能力は一朝一夕に獲得できるものではないということのようだ。

 晏次郎のぐうたら日記>重星に魅せられて(弐)
 中井健二の星のホームページ掲示板>10月13日~

081015.jpg 最近たびたび紹介している『星のふるさと』の鈴木壽壽子さんも眼視の達人といえる方だ。6cm望遠鏡での火星の見え方をご存知の人であれば「衝撃のデビュー」に載せた鈴木さんのスケッチを驚きを持ってご覧になるに違いない。それも8月12日の大接近のわずか40日前(梅雨の最中)に初めて手にした望遠鏡を使ってなのだから。『星のふるさと』のp46の「ひろった火星」にその秘密が詳しく書かれているので、お持ちの方はぜひお読みいただきたい。
 簡単に説明すると、かがりの切れた硬球の芯に雑誌に載っていた火星図を貼付けて吊るし、双眼鏡の対物側から覗いて模様も見えないビー玉のように小さな火星を何日も眺めながらスケッチの練習をしたという。本物の方が明るくて見やすかったと感じられるくらいまで短期間に能力を開発されたようだ。
 「次第に目が慣れてくると、少しずつ模様が見えはじめる」ことや「たったひとつの気がかりは、ちょっと来て、ちょっとのぞいた人たちには、私が見えると思う模様が「何も見えない」こと」を鈴木さんは書かれている。晏次郎さん、中井さんは大いに共感できるではないだろうか。
[左上は『星のふるさと』挿画]

今夜の観測:月明かりから遠いχCyg4.9等、P Cyg4.7等くらいしか見えない。今年のχCygはかなり明るくなっている。昨年は5.9等まで明るくなったのを観測したが、今年は10月29日の極大予定日まで2週間を残しすでに4.9等をクリア。どこまで明るくなるかこの先も楽しみだ。
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『星のふるさと』を取り上げているサイト(補)
2008-10-13 Mon 00:26
『星のふるさと』(鈴木壽壽子著、誠文堂新光社、1975)は今なお多くの人の心に深い感動と励ましを与え続けている名著だが、以下のサイトでも取り上げられていて、みなさんそれぞれに強く感銘を受けられた様子が分かる。

■『Mira House』>星愁>第3編>『星のふるさと』(1998)
■『Mira House』>星愁>第3編>『烏と十字架』(1999)
■『ようこそ星空のページへ』>天文徒然草2002.10.28星のふるさと(2002)
■『ASTRO PHOTO CLUB』>コーヒーブレイク>観測とは?(02)
■『ASTRO PHOTO CLUB』>感動的なスケッチ(03)
■『一番星のなる木』>ほしにっき>【星のふるさと】鈴木壽壽子
■『晏次郎のぐうたら日記』>一冊の本(07)
■『星空寄り道散歩道』>ホームズ彗星(11)=夜中に晴れないで!のコメント欄(07)
■(リンク切れ)『裏庭の星見人』>三重と星見1(08)
■『星空寄り道散歩道』>鉛筆の偉さ-その3-(08)
■『ASTRO CALENDAR』>星のふるさと(08)
■『晏次郎のぐうたら日記』>眼視・・・(09)
■『銀河鉄道』>二十八宿和名考(中)(09)
■『ムササビの星空ノート』>星のふるさと(09)
■『ムササビの星空ノート』>星のふるさと:銀のしずく 金のしずく(09)
■(リンク切れ)『いのりむし斧舎』>管理人室(09)
■『ASTRO CALENDAR』>天界4月、5月号から(09)
■『ASTRO CALENDAR』>鈴木壽壽子『星のふるさと』のこころ(09)
■『ASTRO CALENDAR』>鈴木壽壽子 星のふるさとのこころ(09)
■『鹿角平天文台通信』>「星のふるさと」(09)
■『四日市市公式サイト』>鈴木壽壽子 星のふるさとのこころ(09)
■『星を見るための別荘』>昨夜の月面観望のコメント欄(09)
■『いるか書房別館』>鈴木壽壽子著「星のふるさと」(10)
■『ムササビの星空ノート』>【星のふるさと】:日本の十字星(10)
■『ムササビの星空ノート』>星のふるさと『木守りさま』(10)
■『星のソムリエの「星語り」(一番星のなる木)』>星のふるさと(10)
■『星のソムリエの「星語り」(一番星のなる木)』>ポートタワーからの眺め(10)
■『石元先生の塾だより - オルタナティブ -』>鈴木壽壽子さんについて(12)
■『ムササビの星空ノート』>ターコイズフリンジ(12)
■『いのりむし日記』>四日市環境シンポで、鈴木寿壽子“星のふるさと”紹介(12)
■『雲、もくもく (歳時記のギャラリー)』>雲の気分(12)
■『星らんかん』>星のふるさと(12)
■Wikipedia:鈴木壽壽子 (小惑星)(12)
■『六角文庫通信』>天文の呟き(13)
■『いのりむし文庫』>2009年(13)
■『いのりむし文庫』>鈴木壽壽子 『星のふるさと』のこと(14)
■『昇交点』>星のふるさと(14)
■『気象病ドタバタ日記』>欲しい本(天文編)その2(14)
■ムササビの星空ノート>『星のふるさと』を再び(15)
■『いのりむし文庫』>鈴木壽壽子『星のふるさと』 四日市の夜空のメッセージ(15)
■ムササビの星空ノート>今回の月食は何故暗かった?(15)
■ムササビの星空ノート>ターコイズフリンジはいつから見えていたか(15)
■『星空備忘録』>読んでみたい本(15)
■『星空備忘録』>いつの間にか年の瀬です(15)
■『札幌天文同好会ブログ【Patio】』>1973年の火星(16)
■『銀河鉄道』>私の天文グッズコレクション(第8回)天文民俗・伝説関連古書編(17)
■『火の街・火の星_Yokkaichi1975』>参考文献・取材先等(順次補充)(18)
■『星のソムリエの「星語り」(一番星のなる木)』>星のふるさと2018(18)
■『星空寄り道散歩道』>火星を迎える準備(18)
■ついでに私の『霞ヶ浦天体観測隊』>カテゴリー・『星のふるさと』(07~)
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